2014年:ベトナムへの援助額は減少せず
2013年12月02日付 VietnamPlus 紙

 計画投資省とベトナムの経済開発パートナーは12月2日午前、ハノイで、「持続可能、競争、包括的な成長を目指した新たなパートナーシップ関係の構築」という共通の方向性を目指した、“ベトナム開発パートナーシップ・フォーラム”(VDPF)に関する記者会見を行った。
 記者会見で、ブイ・クアン・ヴィン計画投資相は、「フォーラムは、我が国が中所得国入りしたという状況の中で、これまでの“対ベトナム支援国会合”(CG)に代わるものである」、「ベトナムは後発途上国から中所得国になった。自らの足で立ち、自ら開発政策を立案していくためにも、新たな段階における開発政策に対するコンサルティングの問題は極めて重要だ」と述べた。
 VDPFフォーラムは、以前のCG会合のようなODA供与に関するコミットメントを中心とした協議に代わり、より効果的な経済パフォーマンスや政策の実施に向けた政策対話が中心となる。また、CG会合の対話機能を基本的に引き継ぎながら、国の経済発展や開発パートナーシップ国との協力関係における、開発のプライオリティーや中期的な課題について、より本質的で、より深い対話が集中して行われる。これらはVDPFフォーラムの新たな内容である。
 しかし、各支援国による財政支援へのコミットメントも依然として開発協力関係において重要な内容の一つである。政府と各開発パートナーシップ国の二国間の対話フォーラムや他のフォーラムにおいて議論され、コミットメントが行われるであろう。
 計画投資相は、「これまでと比べても、援助額は減らないであろう。世界銀行、日本、EU、他のパートナーシップ国は、協議の中で、ベトナムに対し今後も支援していくことをコミットメントした」と述べた。ただし、今後、ODAについての協議は、政府と各パートナーシップ国の二国間で行われ、これまでのように、一つの会議にまとめられることはないという。
 日本とEUは引き続きベトナムへの支援を増額する予定である。ベトナムの指導部は、重要なのは、金利の高い融資を借りて使っているという意識を持つことだと指摘する。
支援国の代表として世界銀行ベトナム事務所のビクトリア・クワクワ所長は、ベトナムのより一層の発展を支援するため、世界銀行はよりオープンなマインドで経験を共有していきたいと述べた。また、ベトナムの財政需要に対する支援の他に、いくつかの支援国はベトナムに対し様々なリソースを提供するとしている。
 クワクワ所長は、「我々は、ベトナムが中所得国となり、これまでの支援から新しい形の支援を行えることをとても嬉しく思っている。ベトナムが今後、新たに大きく前進することを願っている」と強調した。
 2013年のVDPFフォーラムは2013年12月5日に開催される。
過去20年(1993-2012年)に開催されたCG会合を通し、各支援国は総額782億米ドルのODA供与をコミットした。その内、561億米ドルが実際に調印された(ODA供与コミット総額の71.7%)。その内訳は、優遇融資が516億ドルで全体の84.4%、無償援助が67億6000万ドルで11.6%であった。また、同時期の実際に執行されたODA総資は375億9000万ドルで、調印されたODA総額の66.9%であった[訳注:以上の数字は原文通り。他の情報では、実際に調印された額は561億米ドルではなく、584億米ドルとしている。また優遇融資と無償援助の占める割合をそれぞれ88.4%、11.6%としている]。

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( 翻訳者:小泉里夏、山口里緒 )
( 記事ID:481 )