ベトナムは男女平等を促進し、女性の権利を保障する
2013年12月09日付 VietnamPlus 紙

 これまで、ベトナム政府は、男女平等を促進し女性の権利保障に向けた環境を整備するための政策及び計画の策定と発展を常に重視してきた。
 国連開発計画(UNDP)ベトナム事務所のヘレン・クラーク所長の下、最近、在ベトナムの国際機関が開催した少数民族の女性と発展に向けた課題に関する座談会において、トン・ティ・フオン国会副議長は、ベトナムは1946年採択の憲法において「女性は、あらゆる面に関し、男性と同等の権利を有する」と規定し、男女平等の権利が確認されていることを強調した。
 今日、男女平等と女性の権利保障の問題は、(ベトナムの)国会議員選挙法、人民評議会議員選挙法、男女平等法、婚姻と家族法など多くの法規範文書において具体化されている。ベトナムは国連の女性差別撤廃条約に早期に締結、批准した国の一つであり、同条約の各規定を国内法に適用している。
 ベトナムは、法律の作成と施行に際し、男女平等(の考え方)を融合した2006年の男女平等法と国連の女性差別撤廃条約の規定に従って、性別を区別することなく男女平等に関する原則を体現した法規範文書を作成するなど、女性の権利を促進する中で重要な成果を達成した。
 また、ベトナムは、男女平等に関する認識の向上、男女格差の縮小、女性の地位向上を目標に掲げた2011-2020年の男女平等に関する国家戦略を制定し、女性の権利保護と女性への差別防止を促進するための国際・地域による各イニシアチブの実現を積極的に遂行している。
 2012年6月に国会で採択された改正労働法は、女性労働者の出産休暇を4か月から6か月に延長することを規定した。また、これまでにベトナムは国連の女性差別撤廃条約を厳正に実施し、(関連国内法の)整備を進めるとともに、実践の場で(法律を)展開している。
 ベトナム政府は、各関係機関、組織、各社会階層との広範な協議の結果に基づき、2004-2010年の条約実施状況に関する定期報告を作成、完成させた。
 ベトナムも加盟国となっている国連人権理事会の普遍的・定期的レビューによる国別報告の中で、ベトナムの人権(保護の)実施に関し、ベトナムの国家戦略において男女平等と女性の進歩の促進は、不平等のある、また不平等の起こる危険の高い地域で集中的に実施されていると述べられた。
 このことは、女性の人身売買、家庭内暴力を阻止し、女性が学習に参加し知識レベルを高め、仕事、任務のニーズに応えるための環境整備に貢献している。
 また、政府は男女平等に関する認識に係わる主要な課題を克服するため、法律の施行とともに国際協力を実施する中で、女性に対する暴力、家庭内暴力、雇用格差、収入格差、社会的地位の格差の撤廃などの解決策を実施している。
 ベトナムでは、第13期国会(2011-2016年)における女性議員の割合は24.4%に達し、世界と地域の中で女性議員の割合が高い国として位置づけられる(世界の143か国中43位、ASEANの10か国中2位)。女性は国家副主席、国会副議長、大臣のような重要な指導的地位に就いている。省庁あるいは政府直属機関における30の役職のうち、次官を含め14人が女性である。
 地方でも多くの女性が各レベルや分野において主要な役職に就いており、重要な問題の解決に貢献している。特に教育、医療、健康サービスの分野では、少数民族の女性経営者が増えており、少数民族の女性の役割が発揮されている。
 現在、女性の雇用率は49%である。2011年末までの女性の識字率は92%、僻地遠隔地、少数民族地域に居住する女子の80%が、学齢通り、学校に通っている。女子の学部学生の割合は50%以上、修士は30%以上、博士は17.1%である。
 男女平等を保障するベトナムの努力は国際社会に認められてきた。国連の男女不平等指数のランキングによると、2010年の136か国中58位に比べ、2012年にベトナムは187か国中47位であった(これはほぼ平等ということを示す。)
 今日、少数民族の女性は、家庭から社会活動において平等の権利を実現し、ベトナムの各民族共同体の中で少数民族の特色ある文化を発揮している。
 しかし、ベトナムは、指導的立場に就く女性の少数民族の割合はいまだ低く、少数民族の貧困率は高いなど多くの試練に直面している。そのため、各(地方)レベルの政権は、少数民族の女性を巡る低識字率の問題、雇用問題、質の高い労働に参加するため職業訓練の問題に関心を寄せ、国際社会が支援、協力を行う必要があり、女性自身も新たな状況において求められるニーズに対応できるよう、学習し、知識、学力、技術のレベルを高めるなど、自ら成長していく必要がある。
 ベトナム政府は、社会・経済発展における男女平等の重要性を認め、男女平等は、強靭な人材を生み出し、それぞれの個人、それぞれの家族、そして社会全体の生活の質を向上させるための前提となる要素であることを確認する。
 今後も、ベトナムは、男女平等の意識を高め、社会の中で固定観念となっている男女差別についての態度と考え方を変え、特に、教育、医療、雇用など戦略性ある分野における男女平等の問題を解決するため国際協力を推進していく。

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( 翻訳者:相野那奈子、奥山貴子、高見彩華 )
( 記事ID:501 )