国際参入するベトナム・ファッションにとっての朗報
2014年01月26日付 VietnamPlus 紙

 オランダ外務省直属「発展途上国からの貨物輸入促進センター」とベトナム繊維縫製協会の支援を受け、ベトナムの三社の繊維縫製企業は1月25~28日にパリで開催されたファッション繊維製品博覧会“Who’s Next 2014”に初めて参加した。
 これは、ファッション・デザインの傾向と世界各国から集められた威信ある縫製ブランドのデザイン見本を展示し紹介する、高度な専門性を有した博覧会である。また、博覧会は生産者と輸出入業者の出会いの場であり、製品供給のための契約締結に向けた話し合いの場でもある。
 今年、特に生産分野に限ってみると、博覧会は30か国以上からきた1,000もの繊維縫製企業を集めた。2013年に同様のイベントが行われた際には17万人の観光客が訪れ、そのうちの約半数は外国人観光客だった。
 フンイエン省ミーハオ県に本社を持つVieba羊毛紡績会社のトン・ティ・トゥー・ハー副社長は、国営ベトナム通信社の在パリ特派員に次のように述べた。
 「私たちがパリでのWho’s Next博覧会に参加するのは今回が初めてです。博覧会への参加は企業に新たな前進の一歩を開くと同時に、私たちはヨーロッパ市場に進出するため、素材の使用について研究し、より高水準のデザイン見本を作らねばなりません。
これまで、私たちは海外ブランドのための加工に徹してきました。しかし、今回CBIの支援を受け、私たちは独自ブランドCaswaysの製品をヨーロッパの輸出入業者に紹介するためにここパリにやって来ました」。
 CBIのデザイン担当者であるローク・グラウエン氏はベトナム企業による縫製品の質の高さを高く評価している。しかし同氏によれば、ヨーロッパ市場で戦うために各企業は縫合デザインにより投資し、ヨーロッパの消費者の趣向に合わせた素材や色やプリントを選び、特に冬-春と夏-秋の二つの季節に即したコレクションを生み出す必要があると述べる。
 このイベントを視察したズオン・チー・ズン在仏ベトナム大使はベトナムの縫製企業が「広い競技場」に参加し、加工製品からデザイン見本を収集して独自のコレクションを確立するといった「変容の傾向」を示したことに大変喜んだ。
 また、ズン大使は、自社製品のブランドの構築と周知、需要の探索、輸出市場の拡大のために、各企業はベトナム繊維縫製協会と連携し協力する必要があると強調している。
 この機会に、在仏ベトナム大使館の商務官は、ベトナムの繊維製品を紹介するため、カジノ小売グループをはじめ、ベトナムの繊維企業がフランスの複数の衣料輸出入業者のトップと出会う場を整えた。カジノはフランスのスーパー「モノプリ」の小売チェーンのオーナーであり、ベトナムで展開するビックCグループの元締めでもある。
 世界のファッション・デザイン部門の首都との名誉を得るパリで開催された大規模な博覧会にベトナムの繊維企業が初めて参加したことは、ひとつの嬉しい兆候である。しかし、既に名前の知れているブランドと共により多くの(ベトナム)企業も今後、同様のイベントに参加していくことが極めて必要である。
 そのためには、各企業の動きと関連の省庁、部門、協会の関心と支援を結び付けることが必要となる。

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( 翻訳者:相野那奈子、石井恵梨、奥山貴子、高見彩華 )
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