中国、故ファム・ヴァン・ドン首相の口上書を歪曲
2014年05月23日付 VietnamPlus 紙

 チャン・ズイ・ハイ国家国境委員会副委員長は5月23日、ベトナムは西沙諸島と南沙諸島に対する主権を明瞭に確認するのに十分な法的根拠と歴史的証拠を有していると強調した。
 南シナ海情勢に関する国際記者会見でハイ氏は、ベトナムは、数世紀も前から(少なくとも17世紀以降)、まだ誰も所有していない頃から、西沙諸島と南沙諸島に対する主権を確立し、行使していたと確認した。ベトナムの歴代の封建王朝も、両諸島に対し、平和的、連続的、そして、国際法に則る形で、主権を行使していたが、どの国家からの反対にもあわなかった。ハイ氏は、仏領期の歴史を引用し、当時の仏印当局がベトナムに代わり西沙諸島と南沙諸島を管理し続け、同時に、両諸島に対する他のいかなる国家からの要求にも反対していたと指摘した。両諸島に対するベトナムの主権はサンフランシスコ会議(1951年9月)でも認められている。
 その後、インドシナの平和回復に関するジュネーブ協定によれば、会議に参加した各国は、ベトナムの独立と領土保全の尊重、フランスのベトナムからの撤退、ベトナム共和国(南ベトナム)による西沙諸島と南沙諸島の接収、管理を確認した。ベトナム共和国は両諸島に対する主権を確認する宣言を行い、同主権を行使する行為を行っている。中国は1954年のジュネーブ会議の参加国であり、よって、そのことを熟知しており、会議の国際文書を尊重する責任がある。
 1974年、中国はベトナムの西沙諸島を武力を以って占領した。ベトナム共和国および南ベトナム共和国臨時革命政府はともに同行為に反対し、非難した。国連憲章と国際法は武力を以って他の国家の領土を侵犯することを禁止すると規定している。中国外務省の公式文書である1988年5月12日付『覚書』も、ある領土に対する「侵略は主権を生みえない」という国際法の基本原則を確認している。世界中で西沙諸島と南沙諸島に対する中国の主権を認めている国は全くなく、中国がベトナムの西沙諸島に対する主権を持っているという主張は法的根拠を全く持っていない。
 中国は最近、1958年の故ファム・ヴァン・ドン首相の口上書を故意に間違った形で引用しているが、これは、西沙諸島と南沙諸島に対する主権に関する事実を歪曲することが狙いである。

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( 翻訳者:辛川翔太 )
( 記事ID:807 )