駐日越大使、「ホアンサ諸島の主権に関する中国の資料は根拠を持たない」
2014年06月19日付 VietnamPlus 紙

 読売新聞の6月17日付け記事において、ドアン・スアン・フン駐日ベトナム大使は、ホアンサ諸島(訳注:中国名は西沙諸島)に対する主権を示す多数の由緒正しい証拠をベトナムは公表しており、中国の歴史的資料は根拠を持っていないと明言した。
 ドアン・スアン・フン大使によると、少なくとも17世紀から、ベトナムはホアンサ諸島の資源を開発し、この地域を往来する外国船舶の安全を保障していた。これらの活動は全て当時の国家の公式文書に記されている。
 その一方で、中国は北宋の時期から主権を保持していると主張しているが、中国の歴史的資料には明白な根拠がない。それらの資料中にはホアンサ諸島の名称や説明の仕方に関しての一貫性がなく、中国の主権を証明できていない。
 記事の中でドアン・スアン・フン大使は、第二次世界大戦後、ホアンサ諸島が中国のものであると認めている国はなかったとしている。カイロ宣言、ポツダム宣言、サンフランシスコ条約では中国に返還された全ての領土が列挙されているが、その中にはホアンサ諸島は含まれていなかった。
 蒋介石政権はこの二つの宣言策定のための討議に参加していたが、ホアンサ諸島には何ら言及していなかった。
 1974年、中国はホアンサ諸島を南ベトナム政権から武力で占領したが、これは国際法の基本的原則に違反する武力による他国の領土占領である。
 ドアン・スアン・フン大使は、ベトナムの排他的経済水域と大陸棚への違法な掘削リグ海洋981(海洋石油981)の設置がベトナムの主権に対する重大な侵犯行為であり、国連憲章、国連海洋法条約、中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)との間の南シナ海行動宣言(DOC)のような国際法規への違反であるとしている。
 同大使は、中国船がベトナム漁船に突撃し、沈没させたという非人道的な行動を目撃して、国際世論が強く異議を唱えていることを強調している。
 同大使は、ベトナム側が中国船に1,500回以上突撃し、中国の活動を妨害していると中国が非難していることは誹謗中傷だと明言している。
 ドアン・スアン・フン大使は、ベトナム政府は中国との関係をきわめて重視しているが、領有権を守り、平和と正義を守るために国際法が認めているあらゆる平和的方法を断固として行使していくとしている。
 ベトナムは日本人を含む世界中の人々がベトナムを支持し続けてくれることを望んでいる。

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( 翻訳者:辛川翔太 )
( 記事ID:907 )