ベトナムの果物、一歩ずつ世界市場を制覇へ(その2)
2014年10月19日付 VietnamPlus 紙

 グエン・フー・ダット氏によると、ベトナムは多くの生鮮果物を生産・輸出できる潜在能力を持っており、それには以下が不可欠である。生産物消費の主体的な戦略、輸出手続きの統一、市場を開拓するための国内外におけるベトナム産果物のPR活動、特に質と量の両面について気難しい市場を開拓するためのPR活動。
 例えば、アメリカのスーパーにベトナム産・果物を導入する活動を行なったり(現在、ベトナムの果物はアジアのスーパーだけで並べられている)、アメリカの大都市でベトナム産・果物の卸・小売を行うベトナム企業所属の店舗ネットワークを整備する。現在、日本では本州でのみベトナム産ドラゴンフルーツが売られているため、残りの地域の市場にもベトナム産ドラゴンフルーツを導入する活動を行う、などである。
 市場を開拓できたとしても、依然解決できない問題が、輸入国の要求に応えていくためにどのような生産システムを組織するかということである。
元・栽培局局長のグエン・チー・ゴック氏によると、現在のベトナムにとって一番の課題は生産組織の規模が小さく、分散していることである。大規模で集中している生産地域は多少あるものの、企業の力が限定的だ。企業の限界や分散によって品質保証や市場の安定が難しくなる。
 その他、収穫後の管理技術が商品のバリューチェーンの中で最も弱い部分である。その典型がライチだ。もし要求される管理、品質保証のプロセスが1つでも欠ければ、アメリカ市場への進出はとても困難になっただろう。
 植物防御局によると、EUへ輸出されるハーブは他の青果品目と比較してごく僅かだ。しかしある品目をEUに輸出するために交渉し門戸を開放させるのは、きわめて困難なことなのである。
 農業農村開発省によると、この9ヶ月の間に青果輸出は11億米ドルを上回り、2013年同時期よりも39%上昇、青果業界においては輸出が輸入を7億800万米ドル上回った。
 ベトナムの10ある主たる青果輸出市場のうち、中国は引き続き総取引の28.6%のシェアを占める第一市場であり、日本、韓国、アメリカがそれに続くが、それぞれの取引のシェアは4.74%、3.76%、3.44%ととても小さい。
 2014年末あるいは2015年は、引き続きアメリカへのミルクフルーツとマンゴー、日本への赤ドラゴンフルーツとマンゴー、台湾へのドラゴンフルーツ、ニュージーランドへのランブータンの輸出を行う見通しで、オーストラリアには今後、ドラゴンフルーツ、ライチ、マンゴーが輸出される予定となっている。

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( 翻訳者:小泉里夏、坂崎由衣、讃井綾香、樋口由里子 )
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