全国の麻薬中毒者は20万4000人以上
2014年11月14日付 VietnamPlus 紙

 労働・傷病兵・社会省の最新の統計によると、ベトナム全国の麻薬中毒者は20万4000人以上に上るという。麻薬中毒者はすべての省・市、90%の郡・県、70%の村・坊・町で確認されており、生徒、学生、公務員、労働者等、その社会的立場も様々であった。これは、社会復帰をした人を含め麻薬中毒更生者に対する職業訓練や雇用創出を支援する組織や個人を顕彰し、そうした支援モデルを広めるため、労働・傷病兵・社会省が11月14日にハノイで開催した会議で報告されたものである。
 会議の席上、同省社会問題対策局のグエン・スアン・ラップ局長は、20万4000人の麻薬中毒者の内、74%が18歳~35歳、96%が男性、4%が女性だと報告した。また、現在、ヘロイン中毒者が全体の72%を占めるが、減少傾向にあり、その一方で、アンフェタミン型興奮剤(ATS)など合成麻薬の中毒者が増加傾向にあるという。
 労働・傷病兵・社会省によると、全国に142か所の麻薬中毒者更生施設があり、その内、123か所は国の施設で、19か所は各組織や個人が運営している。
 2011年から2013年までのわずか3年間で、のべ12万7800人が更生の治療を受けたが、これは管理が必要とされた中毒者全体の74%にあたる。また、更生後の管理に関しては、5万5000人以上が更生後も管理下に置かれ、5万3000人以上が職業訓練を受け、施設や社会で仕事を得ている。グエン・スアン・ラップ局長によると、中毒患者は、施設での更生期間中、機械工作、縫製、美術手工芸、理容、大工、コンピューター、運転といった労働による治療を兼ねた職業訓練を受ける。また、家庭で更生した人たちも、希望があれば、一人100万ドンを上限に職業訓練を受けられる。しかし、麻薬中毒者の社会復帰はまだまだ難しい問題で、社会全体の関与が必要とされている。
 会議では、麻薬中毒者が困難を乗り越え、更生に成功し、社会復帰できるよう支援する社会運動で特に貢献のあった12の団体と32の個人が顕彰された。中毒患者を積極的に雇用しているメーカー数社も表彰され、トゥアンキエム・オートバイ整備修理センター(ハノイ市カウザイ)は常に麻薬中毒更生者4~5人に対し研修や雇用を行っている。また、ホンヒエップござ製作工場(ドンタップ省サデック市)は毎年5~10人を月給200万~300万ドンで雇用している。

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( 翻訳者:旭泰広、添田樹紀 )
( 記事ID:1214 )