ホーチミン市:外国人観光客440万人に
2014年11月04日付 VietnamPlus 紙

 経済界では「煙の出ない産業」と呼ばれる観光業で全国をリードしている地方の一つとして、ホーチミン市は、全国随一の観光地にふさわしくなるため、安定した観光業の成長を維持・推進すべく、数多くの新たなプログラムや観光商品を送り出す努力をしてきたし、現にしている。

   河川観光の発展に注力

 ホーチミン人民委員会副主席のグエン・ティ・ホン氏は、次のように述べた。観光業は同市の経済構造転換のために発展の促進が必要な9つのサービス分野のうちの1つであり、同市は今までもそしてこれからも第一線の観光地の1つであり、同市の経済に効果的に貢献し、成長を促し、その規模は日に日に拡大している。その要求を前に、国内外の観光客を惹きつけるため、ホーチミン市は止むことなく新しく、ユニークな観光商品を追求し作り出し発展させてきた。
 すでに有名で外国人観光客にもよく知られているクチトンネルや、統一会堂、ベンタイン市場、各博物館といった観光商品や観光コースのほかに、同市の観光部門は河川観光のコースを研究し発展させようと努力している。これからのホーチミン観光の新たなスポットのうち1つとして、ニウロック-ティゲー運河観光ツアーが検討されている。
 この新しい観光コースを検討しているサイゴン船舶会社によると、きたる12月初めに同社はホーチミン市内の運河上の遊覧コースの開発に正式に着手する。それより前に、ニウロック-ティゲー運河コース(1区の植物園から3区のビンギエム寺まで)は最初に開発されたコースとなっている。
 さらに他にも、バックダンの船着場―2区、バックダンの船着場―7区のフーミーフン都市区、ベンゲー運河―タウフの各参観コースがある。当初、サイゴン船舶会社は10隻の船を配置し、それぞれの船は約20名の客を収容でき、1隻あたり5億ドンの投資をした。今後、将来的にはさらに10隻が配備される運びである。この観光コースのためのインフラ整備として、同社は観光客にとって通行が便利なように、植物園とビンギエム寺の近くに2つの船着き場を建設する予定である。
 グエン・ティ・ホン副主席は、ホーチミン市にはサイゴン川とドンナイ川という2本の川が流れているという有利な点があり、市内の水路網をつなぐと長さは900キロ以上の水上交通路になっているという。川の両側に沿った美しい光景の独特な特徴や潜在能力をもち、豊富な庭園や街並み、食文化、伝統文化などがあることは、国内外の観光客を誘致し魅了する条件となっている。
 2013年、河川観光発展に向けて、サイゴンツーリストは、バクダンの船着場(1区)からヴォーヴァンキエット大通りや、フーミーフン都市区、ビンクオイ、ロンフック庭園(9区)、クチトンネル、ロンアン、カンゾーなどの各地点までの7本の観光コースを開設した。現在、同社はバクダン-フーミーフン、バクダン-ロンフック庭園という2本のコースを既に導入してかなり成果を収めており、多数の外国人観光客が参加するようになっている。
 ホーチミン市の中心部を縦横に流れる水路は、同市の非常にユニークな特徴であり、外国人観光客からも好評を博しているので、河川観光は同市が発展させている観光商品だと言うことができる。
 ホーチミン市観光振興指導委員会によると、同市の今年末までの主要なタスクの1つは、投資企業が施工をしている6つの船着場と6/8の埠頭の着工による河川観光発展の推進である。今年の末、同市はシンガポールで開催される国際遊覧船フェアーYatch Show 2014での水上観光の広報に参加する。

   440万人、外国人観光客訪問数目標を早期に達成

 ホーチミン市観光局がこの10月から正式に始動したことにより、同市の観光部門はより専門的、より深化した発展へと向かっている。 2014年の最後の数か月における同市観光部門の重要課題の一つは、外国人観光客を誘致する活動や同市の国内観光・水路観光の需要掘り起しのような重点プログラムを推進することである。
 11月には、1087の観光情報ポータルが、同市への観光客へ向けたサービスの向上を目指して開設される。
 ホーチミン市人民委員会によると、10月時点で、同市への外国人観光客はのべ42万6576人で、前年同期から2%増となっている。そのうち 空路による観光客がのべ34万5576人で、2%の増加と見込まれている。 10か月間での同市への外国人観光客総数は350万人で、前年同期より8%の増加と見込まれている。10か月間の観光収入は5%増、72兆7130億ドンと推定されている。
 グエン・バオ・アン・ホーチミン市観光振興センター副所長は、同市の観光市場は、南シナ海の緊張した状況の後、回復したという。市内の多くの旅行業者は、特に10月中旬から2014年の残りの期間、観光分野における経済成長の楽観的兆候が見られ、同市への観光客が前年同期比10から12パーセント増加したと伝えている。
 グエン·バオ・アン氏によると、現時点から年末まで、特にこれからの12月、同市の観光部門は、観光客を誘致する魅力的なプログラムを多数開催する。セール月間、国内外の観光客へベトナムの飲食を紹介する各国おいしい物パーティーなどである。そのため同市の観光部門は同市への外国人観光客数440万人(ベトナムへの訪問者のうち53%を占める)と観光収入総額99兆ドンいう目標を達成できると考えている。
 ホーチミン市の観光は、毎年、ベトナムを訪れる外国人観光客の平均で50〜55%を占めており、全国の観光部門の「トップランナー」である。
 同市の観光収入は、非常に高い成長を遂げており、全国の観光収入の約47%を占めている。毎年、観光部門は、同市のGDPの11%に寄与している。
 市内の観光部門に従事している人数や旅行業者の数は、高いレベルで発展し続けている。現在、市内には1402のホテル、3万7000室以上の客室があり、2006年と比べるとホテルは1000以上、客室は2万6000室以上増加している。
 現在、同市には866の旅行会社があり、2006年に比べて倍増した。5000人近くのガイドに証明書が発給されており、4倍に増えている。

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( 翻訳者:松本愛理 )
( 記事ID:1275 )