メコンデルタ、米の収穫後の技術を近代化
2015年04月16日付 VietnamPlus 紙

 農業・農村発展省によると、メコンデルタの各省は、米の品質を向上させる多くのプロジェクトを展開している。その第一は収穫後の技術の近代化である。
 今から2020年までに、各省は、さらに2万~2万5千台のコンバインと乾燥機を装備して、最低でも稲作付面積の80%の収穫・乾燥の機械化を確保することとしている。
 2015年には、各省は作付面積の最低50%を機械で収穫することを確保する。2017年には、さらに70の近代的乾燥システムを建設し、毎時10~30トンの米を乾燥させ、輸出用精米所と組んで、年400万トンの米の乾燥を確保する。農民の乾燥機と合せて、毎年、夏秋米と秋冬米の80%の乾燥を確保する。
 それと並行して、メコンデルタ地域の食糧倉庫の保管能力も400万トン近くに引き上げる。これは現在の3倍である。
 2015年末の完成時には、機械化と自動化によって稼働する食糧倉庫は、保管過程での労働効率と技術のチェックの向上をめざす。その中で、機械化は80%、自動化は20%に達する。
 農業・農村発展省によると、これまでに、メコンデルタ地域の米収穫の機械化は、冬春作の約80万ヘクタールに対応している。2007年の3倍近くに増加しているものの、メコンデルタ地域における冬春作の収穫の機械化の需要の51%しか対応できていない。
 毎年の夏秋作・秋冬作では、収穫は雨季に重なり、水田はぬかるみ、機械の作業が制限されるため、機械による収穫面積は冬春作よりだいぶ低い割合になっている。
 長年、メコンデルタでは220万~230万ヘクタールに夏秋と秋冬の二期に作付をし、総収量は年間1200万~1400万トンにのぼる。この二期の収穫後の目減り分の米の量は、冬春作より多く(収穫が雨季に行われるため)、乾燥機不足により、その程度は10~12%となっている。
 そのため、上で述べた倉庫のレベルアップと新たな建設は、丸6か月の間、メコンデルタの1000万トンの米の保管と流通を確保し、農民への米の買い付けを確保し、収穫後の損失を減らし、米作農家、精米所、輸出業者の生産性を向上させることを目指している。
 上記のプロジェクトによって、メコンデルタ地域は1トン当たり3万ドンの米生産コストを下げ、年間5000億ドン余りの増収が見込まれる。夏秋作と秋冬作の米の収量増(目減り分がなくなることによって)は約6兆ドン相当である。

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( 翻訳者:武本侑馬、山田英輝 )
( 記事ID:1345 )