ベトナムで石油・天然ガスの開発を行うインド企業を支援する
2015年04月03日付 VietnamPlus 紙

 ファム・ビン・ミン副首相兼外相は4月3日外務本省において、ベトナム訪問中のインドのアジット・クマル・ドバル国家安全保障顧問と会見した。
 ミン副首相兼外相は、インドの政府と人民がこれまでに達成した多大な成果に祝意を示すとともに、インドが現政府の指導の下、より重要な強国となり、地域や国際的な場における平和と安定の維持、発展、繁栄に積極的に貢献されるものと確信していると述べた。
 ミン副首相兼外相は、これまでの両国関係の積極的な発展、特に、新政権樹立以降、政治、経済、国防・安全保障、科学技術、教育・文化に至るまでの全ての分野で関係が発展していることに満足の意を示した。特に、両国の政治面での関係はますます信頼が強化、緊密化していて、そうした関係は、両国の高級代表団の頻繁な往来にも体現されている。
 ミン副首相兼外相は、ベトナムのかつての独立闘争や今日の祖国の建設と防衛に対し、インドが常に貴重な支援をし続けてくれたことを高く評価し、感謝の意を伝えた。
 また、ベトナムはインドとの伝統的友好関係および戦略的パートナーシップ関係を常に一貫して重視していると確認するとともに、インドの東方政策を支持し、インド・ASEAN間のあらゆる面での連携、協力をサポートしていくと述べた。また、地域と世界におけるインドの役割と地位が高まることを支援し、さらには、国連の安全保障理事会が拡大改組された際には、インドの常任理事国入りを支持すると確認した。
 以上の精神に基づき、ミン副首相兼外相は、両国が引き続き協力を強化し、すべてのチャンネル、および、すべてのレベルでの交流の強化を通じて、両国の伝統的友好関係および戦略的パートナーシップ関係をより推進し、より深めていくよう求めた。また、モディ首相の年内のベトナム公式訪問が早期に実現するよう希望した。
 さらに、両国が、政府間合同委員会、政治協議、戦略対話、国防政策対話、貿易・科学技術・教育など各分野の協力小委員会といった現在の協力枠組みを引き続き重視、発揮しながら、両国関係をより実質的、より効果的なものにしていくとともに、貿易額を2020年までに150億ドルまで高めるという両国指導者の合意の実現に向け、努力していくよう求めた。
 ミン副首相兼外相は、インドの大国としての役割を高く評価するとともに、両国が国連や非同盟運動、特にASEANのような国際的な協力枠組み、そして、EAS(東アジア・サミット)、ARF(ASEAN地域フォーラム)、ADMM+(ASEAN拡大国防相会議)などのASEAN関連の協力枠組み、さらには、CLMV(カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナムのASEAN後発4か国の協力枠組み)、MGC(メコン・ガンガ[ガンジス川]協力)のようなサブ・リージョンでの協力枠組みにおける二国間協力を引き続き強化し、また、RCEP(東アジア地域包括的経済連携)の交渉推進でも緊密に協力していきたいと述べた。
 ミン副首相兼外相は、インドに対し、南シナ海問題におけるベトナムおよびASEANの立場を引き続き支持するよう求めるとともに、ベトナムは、南シナ海のベトナムの海域で石油・天然ガスの探査、開発をするインド企業を支援すると確認した。
 一方、ドバル顧問は、ミン副首相兼外相の応接に感謝するとともに、ベトナム公安省および国防省との協議の主な結果を報告した。また、インドの一貫した政策では、ベトナムはインドの東方政策における重要な柱の一つだと確認した。その上で、両国は、政治、経済、国防・安全保障、文化、教育、そして人民の交流に至る、あらゆる分野での協力を強化していく必要があることで合意した。
 また、南シナ海問題に関し、インドは、南シナ海における平和と安定、航海・航空の自由と安全を維持し、武器の使用または武器使用の脅迫をすることなく、1982年の国連海洋法条約をはじめとする国際法に基づいた平和的な手法による紛争の解決を目指し、南シナ海行動宣言(DOC)の確実な実施、南シナ海行動規範(COC)の早期策定を支持していると確認した。
 ミン副首相兼外相は、ドバル顧問とベトナムの関係機関との協議の成果を高く評価するとともに、今回の訪問が成功し、両国の伝統的友好関係および戦略的パートナーシップ関係のさらなる強化に重要な貢献をするものと確信していると述べた。

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( 翻訳者:菊地紗希、窪田真人、島田実可子 )
( 記事ID:1409 )