ベトナム労働総同盟、最低賃金 14.4%引き上げを提案
2015年10月06日付 VietnamPlus 紙

 最低賃金を規定する法令案の意見聴取に参加したベトナム労働総同盟は、2016年の平均賃金引き上げを12.4%としている国家賃金評議会の調整案に反対し、最低でも14.4%の引き上げを提案する労働総同盟の公文書を政府首相に発出した。
 ベトナム労働総同盟の意見によると、2016年、経済は、2015年とそれ以前の年にも増して、多くの展望と高成長が予想されているという。こうしたことから、2016年の最低賃金は以前より高額もしくは今年と同額になるよう調整する必要がある。
 他方、2017年までのロードマップを実現するためには、最低賃金で最低限度の生活水準を満たすとともに、2018年の総所得から社会保険料の拠出実施の準備を進める必要があるとして、総同盟は2016年最低賃金を14.4%に引き上げる調整を提案している。
 ベトナム労働総同盟の調査によると、労働ワーカーの生活は依然として多くの困難があるとする。19.9%の労働者は、現在の賃金では十分な生活は送ることができず、72%の労働者は出費を抑え倹約することで十分な生活費に充て、そして62%のベトナム人労働者はいくらかの賃金を得て毎日の生活の収入の足しにするために残業をしなければならない。
 その一方で、企業が、労働者に最低賃金よりも20~40%高い賃金を支払っているのが現状である。税務当局の報告では、事業所得税を算定するための適切な賃金支払額について、実際の給与は最低賃金よりも1.5倍高く労働者に支払われていることが明らかにされている。
 ベトナム労働総同盟は、最低賃金では最低限度の生活を満たしておらず、こうした状況にある労働者に効率的で良質な仕事を行うよう要請するのは非常に困難であると述べる。最低賃金調整の検討のために、労働総同盟が政府首相に提案したのは、2016年に14.4%以上の切り上げであり、この数値は2015年現在の水準に相当している。

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( 翻訳者:寺澤美佐子 )
( 記事ID:1911 )