ベトナムにおける宗教の自由に関する善意に欠ける論調
2015年10月15日付 VietnamPlus 紙

 ベトナムのすべての人の人権に関心をもち、それを保証することは、ベトナムの党・国家の優先事項である。過去数年、ベトナムの党・国家は宗教に関する多くの方針・仕組・政策・法令を公布し、それらの履行を指導し、人民が信仰・宗教の自由を実行できるように最善の条件をつくってきた。
 それなのに世界の宗教の自由に関する2015年10月14日に公表されたアメリカ国務省の年次報告は、陳腐な思考を体現し、ベトナムにおける信仰・宗教活動に関する古臭い論調を繰り返し、何年も前からの複写である。
 いつものように、ワシントンは主観的で善意を欠いた見方でもって他国の内部のことに属す多くの問題について審判する権限を自ら自分に与えている。以前の報告書と同様、アメリカ国務省の今年の報告書はベトナムが宗教の自由な活動を制限していると引き続き非難している。報告書が言及している情報は目新しいものはなく、主観的で一面的な特色を強く帯びている。ベトナムにおいて宗教活動が活発である現実と人権を守る上で法が尊重されていることは、それらの論調を最も強力に否定するものである。
 ベトナムは多民族・多宗教の国であり、信仰・宗教の多様性に関して世界第3位である。2013年ベトナム社会主義共和国憲法は、次のように明記している。「すべての人は宗教に従う、あるいは従わない、信仰・宗教の自由権をもつ。各宗教は法の前に平等である。国家は信仰・宗教の自由権を尊重し保護する」。実際、信仰・宗教の自由は暮らしの中で効果的に実施されている。過去数年のうちに、多くの宗教がわが国家によって公認されている。
 これまでに、ベトナムでは14の宗教、38の宗教組織、2400万人以上の信徒、7万8000人の聖職者、2万3000か所以上の宗教施設が存在している。ベトナムにおける信仰・宗教活動は日増しに活発になっている。聖職者のための学校の開設とその養成は常に国家によって関心が払われてきた。現在、各宗教の大学レベルの学校が13校、専門学校レベルが40校あり、約1万3000人が宗教養成学校で学んでいる。各宗教組織に属す1000人余りが外国の修士・博士課程で学んでいる。
 過去数年の各宗教組織の国際活動はきわめて活発になっており、外国の宗教の多数の代表団が来越し、またベトナムの宗教の多数の代表団が海外渡航している。国内の各宗教組織はまた、2008年と2014年のウェーサーカ祭、アジア諸国司教会議大会のような重要な多くの活動を開催する条件が整えられている。
 チベット仏教ドゥルック派の指導者であるギャルワン・デュルック教主が7度ベトナムを訪問しているのは偶然ではない。最も近いところでは、この9月の中旬、教主はベトナムを訪問し、世界平和・国泰安民のための祈願法会、供養・お祓い・増福長寿の大祭の挙行など、多くの宗教活動を行なっている。
 宗教と各信仰はベトナム文化の流れに合流し、ベトナム人の多様な文化を豊かにしている。宗教を信仰する多くの人は社会の共通の活動に参加し、「よき世の中、うるわしい宗教」の生活を団結して築いてきた。法を犯し、ベトナム国家に反逆し、党・国家の政策に反する活動をし、時代遅れの「迷信異端」や腐俗を宣伝して個人的利益をはかろうとした信仰・宗教の自由を悪用する分子だけが、法の規定に基づき処分されただけであり、それは他の国民が法を犯せばそれによって処分されるのと同様である。
 明らかに、ベトナムの信仰・宗教の自由の状況に関するアメリカ国務省の報告書は現実からかけ離れ、一面的、一方的である。報告書は、越米両国間の日増しに発展する包括的パートナーシップにまったく資するものではないとともに適合するものでもない。

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( 翻訳者:今井昭夫 )
( 記事ID:1930 )