ホーチミン市の交通渋滞の問題はいまだ解決していない
2015年10月26日付 VietnamPlus 紙

 交通渋滞は、現在、ホーチミン市に暮らす人々にとって、常に悩みの種である。市当局は数十兆ドン規模の多数のプロジェクトをもって解決策を様々に展開してきたが、この状況は悪化の一途をたどっている。

   いまだ多くのホットスポットが残っている

 先だって、国家交通安全委員会主席のグエン・スアン・フック副首相は、ハノイ市とホーチミン市における交通渋滞状況の克服を求める公電を出している。
 公電は、上述の2都市の交通渋滞は悪化しており、幾つかの区域や主要道路で深刻な交通渋滞が連続的に発生し、人民の暮らしや生活に影響を与え、都市の経済・社会活動や環境に悪影響を及ぼしている、と明言している。
 交通渋滞の原因は、個人の自動車やオートバイといった移動手段が急速に増えたことであり、公共輸送サービスの能力と効果がそれに追いついていないからである。
 特に、交通量を調節したり、通行者を適切に誘導したりするプランがいまだない時に、雨が降って自動車の使用の需要が突然増えたり、局所的な洪水によって、あるいは施工中の重点工事があることによって道路の通行能力が落ちたりするからである。
 ホーチミン市交通運輸局局長のブイ・スアン・クオン氏によると、現在、市にはピーク時に交通渋滞が発生しやすい24か所のホットスポットがある。その中で注意すべきは、多くの所は随分以前からそうであったのに、いまだに解決できていないことである。たとえば、トンドゥックタン─グエンフーカイン交差点、グエンタットタイン通り、ホアンミンザム通り、ランチャーカー・ロータリー、グエンタイソン・ロータリー、コンホア─ホアンホアタム交差点、チュオンチン通り(アウコーからタンキー・タンクイまでの部分)、ミートゥイ・ジャンクション、レーヴァンビエット通り─フォンフー亭の交差点、トゥードゥクの4つ角、ハンサイン・ロータリー、ソヴィエトゲティン通りから烈士台の5つ角、ディンボリン─バックダン交差点、ゴーヴァップの6つ角、グエンフート─グエンヴァンリン交差点、アンフー・ジャンクションなどといった地点である。
 7月15日時点まで、市は720万台以上の交通手段を管理してきた。このうち650万台以上はバイクである。毎年、平均して30万~35万台ずつバイクの台数が増えており、さらに他省から往来している約100万台のバイクが毎日、市の路上を通行している。一方、道路面積はたった2%増加しただけである。結果として、交通渋滞は避けることの難しい問題となっている。

   ひいては交通インフラ

 ホーチミン市交通運輸局によると、今後、市は24のブラック・スポットに投資してカメラを設置し、サイゴン川トンネル管理センターと結んで交通を組織し、分離帯を補填して設置し、幾何学的規格を改造し、グエンヴァンクー─チャンフンダオ交差点、ホアンミンザム通り、チュンチン─タンキタンクイ通りや、ハノイ高速道、国道1号線、ディエンビエンフー通り、チュオンチン通り、コンホア通り、グエンヴァンリン通り、ドンヴァンコン通りといった主要道路に、監視カメラと信号機を設置する。
 長期にわたって、市は、さまざまなジャンクションに集中的に投資し、計画にそって道路を向上させ拡大し、漸進的に整備し、ひいては市内の交通インフラの整備をはかる。たとえば、グエンフート─グエンヴァンリン交差点、ミートゥイ・ロータリーのような異なる水準のジャンクションの建設、ホンハー─バックダン通りの完成、ウンヴァンキエム通りとチューヴァンアン通りの拡幅、オンゾー橋のレベルアップ、ボヴァンキエット大通りに入れるようグエンヴァンクー橋とグエンチーフオン橋への接続、ゴーヴァップの6つ角の跨線橋の建設、ビンチャイン県内の国道1号の拡幅である。
 渋滞に対する解決策として、ホーチミン市物流協会主席のブイ・ヴァン・クアン氏は、交通渋滞が頻発する区域において、交通警察を増強して交通量を調節したり分流化すべきだと提案している。
 大がかりな解決策として、ブイ・ヴァン・クアン氏は、市の交通網を計画しなおす必要があるとしている。交通運輸省はホーチミン市と分担して、市街区と港湾区を結ぶ道路の検討と投資を行なう。
 ホーチミン市交通安全委員会副委員長のグエン・ゴック・トゥオン氏は、いくつかの区域において交通網を再構築し、分離帯の増設を進め、グエンヴァンクー通り、チャンフンダオ通り、ホアンミンザム通り、チャンクオックホアン通り、ファントゥックズエン通り、コンホア通り、チュンチン通り、タンキタンクイ通りなどの歩道やジャンクションを改造しなければならないとしている。
 長期の解決策として、グエン・ゴック・トゥオン氏は、個人の移動手段を制限し、大量公共旅客輸送システムの発展強化を図り、トンネルや跨線橋を検討・建設し、港湾やターミナルを市の中心地から移動させる必要があるとしている。
 専門家の観点からみると、ファム・サイン博士は、市は実状にみあった交通計画の調整をし、しっかりした交通発展の台本・プランを策定するために、人々の往来や物流の需要を調査する必要があるとしている。
 一方、ホーチミン市人民委員会によると、2016~2020年の段階において、ゴーヴァップの6つ角ジャンクションの跨線橋、ミートゥイ・ロータリー・ジャンクション、グエンフート─グエンヴァンリン交差点のような重点交通工事を行ない、アンスオン四つ角のトンネル、アンフー・ジャンクション、コンホア─チュオンチン・ジャンクションを建設し、国道50号線、国道1号線、タンキタンクイ通り、ハノイ高速道といった市の入口の拡幅、および中心部の地下駐車場プロジェクトの展開といった重要な交通整備工事を実行するために、約124兆1900億ドンが必要だと見積もられている。

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( 翻訳者:野口鵬 )
( 記事ID:2034 )