社会保険に加入している労働者は22%余りのみ
2015年12月11日付 VietnamPlus 紙

 12月11日、2016~2020年までの社会保険・医療保険に関する政策および法律の実施に関するベトナム祖国戦線中央委員会とベトナム社会保険による共同プロジェクトの調印式が執り行われた。
 本プログラムは、社会保険・医療保険の制度、政策の実施における質の向上や効果を高めることを目指している。
 調印式には、ベトナム祖国戦線中央委員会議長のグエン・ティエン・ニャン党政治局員、ベトナム社会保険のグエン・ティ・ミン会長が出席した。
 共同主催プロジェクトによれば、双方は社会保険・医療保険についての政策と法律を国民の各階層に普及宣伝していき、「全ての国民が団結して新しい農村、文明的な都市を築く」運動と結びついた「全ての国民が医療保険に参加する」運動を中核に据えて、社会保険・医療保険と関連する党の方針、路線、国の政策、法律を実施する運動を行い、社会保険・医療保険の政策と法律の策定、修正、補充について研究し、提案、建議する。
 双方は、協力してベトナム社会保険分野の発展戦略の効果の向上に貢献するような保険の実施を監督、監査していく。又、社会保険・医療保険が円滑に実施されるような解決策を提案、建議し、この分野に関連する市民からの不服申し立て書および建議書を解決、処理していく。
 調印式のスピーチにおいて、ベトナム祖国戦線のニャン議長は、昨年ベトナム祖国戦線中央委員会が、各企業における社会保険・医療保険の実施監督共同プログラムを実施する中で、ベトナム社会保険と緊密に連携してきたと述べた。
 ベトナム祖国戦線が2015年に監督事業を締結し、2016~2020年までの社会保険・医療保険に関する政策、法律の実施に際する連携業務は、政治の面でも労働者に対しても責任を担うことである。なぜならば、社会保険の使命は国を平穏でかつ発展させることであり、祖国戦線にとっても同様の使命がある。祖国戦線が国民の保険加入を促す運動に参加して、国民生活を安定させることができれば、この使命はよりよく実現されるだろう。
 社会保険・医療保険は国家の屋台骨である。医療保険加入者は74%であり、その半数は国の援助を受ける貧困者や貧困予備軍である。祖国戦線は、2020年の医療保険加入者は最低でも80%を目標として、他の部門とともに力を尽くす責任がある。
 現在、国民の13%が社会保険に加入している。つまり、87%が未だ加入しておらず、年金や失業手当が得られないことから、祖国戦線が参画する必要がある。
 ニャン議長は、双方の緊密な協力を歓迎し、2016年に実施予定の業務の各指標を明確にする必要があると述べた。祖国戦線は、各組織のメンバーと共に、各地区における社会保険・医療保険の加入者向上を促進するための協議を行った。又、来年以降の(実施の)根拠とすべく、街区、村、地方、都市域における自主的な保険加入の実験モデル作りについても協議した。
 ベトナム社会保険のミン会長によれば、現在社会保険に加入している労働者は22.5%余りだが、未だ2,500万の人は医療保険に加入していない。社会保険料、医療保険料の滞納状況は改善せず、ほとんどすべての地方で見受けられる。又、医療保険の治療・診察用基金の乱用が多くの医療機関で発生している。
 2012~2020年までの社会保険・医療保険業務に対する党の指導強化に関する党政治局決議において示された目標を成功裏に実現するため、社会保険部門は手を取り合い、又、政治システム全体を巻き込み協力していく必要がある。
 この間、ベトナム祖国戦線は、社会保険・医療保険の政策や法律の実施に際し、ベトナム社会保険と共に省庁、部門、傘下の団体と連携して監査、監督を行ってきた。
 これまでに前向きな成果を上げてきたものの、連携の規模や範囲は祖国戦線の役割と見合っておらず、特に、各階層の多くの国民を社会保険・医療保険に十分に加入させ、実施させるよう促すための枠組みや内容は未だない。

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( 翻訳者:本間美帆 )
( 記事ID:2256 )