「ホーおじさんに学んで倣う」の推進に関する党政治局の指示5号(全文)
2016年05月16日付 VietnamPlus 紙


 5月15日、グエン・フー・チョン書記長は、「ホー・チ・ミンの思想・道徳・風格を学んで倣う」の推進に関する党政治局指示5号の公布に署名した。
 ベトナム通信社は謹んで同指示の全文を以下に紹介する。

 履行して5年が経ち、「ホー・チ・ミンの道徳的模範を学んで倣うことを引き続き推進する」に関する第11期政治局指示3号は当初の成果を収め、第11回党大会決議と第11期4中総決議「現在の党建設に関する緊急の諸問題」を成功裏に実現する上で重要な貢献をした。しかしながら、ホー・チ・ミンの道徳的模範を学んで倣うことはまだ不十分であり、常態となっておらず、少なからぬ党組織、機関、地方、単位と一部の幹部・党員の自覚意識となっていない。
 第12回党大会の決議を実現し、達成した成果を発揮し、「ホー・チ・ミンの道徳的模範を学んで倣うことを引き続き推進する」に関する第11期政治局指示3号の実現における不十分さを克服するため、政治局は各級の党委・党組織、各級の政権・政治社会組織が以下の内容を首尾よく貫徹し、実現するように要求する。

(1)全党、全人民、全軍は、ホー・チ・ミンの思想・道徳・風格を学んで倣うことを引き続き推進する。党、政治システムや人民の中の認識と行動に関して大きな転換を作り出し、ホー・チ・ミンの思想・道徳・風格を学び倣うことを各級の党委・党組織の、各級の政権やベトナム祖国戦線や政治社会組織の、地方・機関・単位ごとの、そして何よりもまず先頭に立つ人、幹部・党員・公務員・団員・会員の常態や自覚した仕事とする。
 ホー・チ・ミンの思想・道徳・風格を学び倣うことの推進は、党の建設・整備の重要な内容であり、政治的・思想的・組織的・道徳的に清廉で堅固な党を建設し、幹部の隊伍、とりわけ任務に相応しい十分な能力と品格を備えた戦略的幹部の隊伍を建設し、政治思想・道徳・生活様式に関する堕落や内部での「自己演変」や「自己転化」を阻止し後退させ、汚職腐敗・浪費・官僚主義に対する闘争を推進する。
 ホー・チ・ミンの思想・道徳・風格の基本的内容と大きな価値を引き続き全党、全人民、全軍に日増しにより深く認識させ、彼の思想・道徳・風格を真に社会生活の堅固な精神的基盤とし、豊かな民・強い国・民主的で公平で文明的な社会という目標のため、持続性のある発展と祖国をしっかり防衛するという要求に応えるベトナムの文化と人間をつくる。

(2)全党、全人民、全軍の中に、ホー・チ・ミンの思想・道徳・風格の主要な内容を、豊富で生き生きとした多くの形式によって、広範に、日常的・連続的・体系的に、学習・貫徹・宣伝する。
 それらは、次のような諸点に関するホー・チ・ミンの観点・思想の体系である:民族解放、階級解放、社会と人間の解放。社会主義と結合した民族独立。民族の力と時代の力の結合。人民の力、民族全体の大団結。人民の主人権、民の民による民のための国家建設。全人民国防、人民の安寧、人民武装勢力建設。経済と文化の建設・発展、人民の物質的・精神的生活の間断なき向上。革命道徳。後世のための革命世代の配慮・育成。党建設など。
 それらは、次のような諸点に関するホー・チ・ミンの観点・道徳的模範である:絶対忠誠、革命的理想の堅持、何よりも党・国・民族の利益を上に置く。祖国に奉仕し人民に仕えるよう尽力し、国に忠、民に孝。心より同胞・同志を愛し、人間を愛す。勤・倹・廉・正・至公無私、真に人民の公僕になり、個人主義・機会主義に断固として反対する、など。
 それらは、ホー・チ・ミンの風格であり、彼の思想・道徳における中核的価値を反映し、日々の活動や応対の中できわめて生き生きと自然に、独特に、不思議な感化力や魅力をもって体現されている。
 それらは、独立・自主・創造の考えの風格であり、常に理論と実践をしっかりと結合させている。民主的、科学的、技能的、具体的、現場主義的に仕事をする風格。文化的で細やかで人文性に溢れ、民を愛し重んじる精神が浸透した応対をする風格。有言実行し人の心を打つ風格。簡潔に分かりやすく覚えやすいように話し書く風格。気高く、清廉で質素に生きる風格。大衆的、民主的で自ら模範となる風格、など。

(3)ホー・チ・ミンの思想・道徳・風格を学び倣うことを、第12回党大会決議や各級党委の決議を実行するプログラムや行動計画および党支部の日頃の活動内容に取り入れ、愛国競争運動と結びつけ、地方・機関・単位ごとに浮上している緊急問題を解決し政治的任務を実現することと結びつける。ベトナムの文化と人間を構築し発展させ、工業化・現代化・国際参入を推進している時期のベトナム人の文化価値体系と規範的価値体系を構築することと結びつける。
 ホー・チ・ミンの思想・道徳・風格を学び倣うことの結果を以て、毎年の党員・党組織の評価・点検・分類の基準の一つとする。

(4)「上が先で下が後、内が先で外が後」の方針に基づいて実行することを厳密に指導する。学ぶことと倣うことを並行させ、具体的な仕事と行動によって倣うことを重視する。ホー・チ・ミンの思想・道徳・風格を学び倣うことに関する先進的な典型例をつくり、総括し、広め、「~をつくる」と「~に反対する」を結合する。
 ホー・チ・ミンの思想・道徳・風格を学び倣うことにおいて、先頭に立つ人、各級の主要幹部、幹部・党員はその模範となるため、模範たる責任感を高め、自ら率先して学び、倣う。
 ホー・チ・ミンの思想・道徳・風格を学び倣うことの実行の検査・監督を強化し、幹部・党員・公務員・職員の毎年と任期全体の評価・査定と結びつける。「職務・任務に寄り添い、手短に、覚えやすく、実現しやすく、実現したことを評価する」という方針をもって、地方・機関・単位ごとに職業道徳・公務道徳の規範を引き続き構築し整備する。公務道徳に関連する政策・法令を整備する。

(5)国民教育体系や各級の幹部を養成する学院・政治学校・訓練学校で教授するため、ホー・チ・ミンの思想・道徳・風格に関するプログラムや教程の編纂を引き続き指導し、学習レベルや教育的要求に適合するよう保証する。
 小中高や実業学校や職業訓練校の児童・生徒に対しては、ホー・チ・ミンの道徳・風格に関する学習は、公民教育や職業教育と結びつける。大学、高等専門学校の学生に対しては、ホー・チ・ミン思想に関する講義、セミナーを設ける。政治理論を専門とする大学生や政治学校、団体、武装勢力の学院生に対しては、ホー・チ・ミン思想を学習する体系的な講義・セミナーを構築する必要がある。

(6)実行組織について
 ホー・チ・ミンの思想・道徳・風格を学び倣うことは、各級の党委、直接的には党委・常務委員会と党委・書記によって指導される。
 党中央書記局と書記長は、全党と社会において、ホー・チ・ミンの思想・道徳・風格を学び倣うことを指導する。
 政治局の指示に基づき、各省党委・市党委、中央直属の党幹事委員会・党団・党委は、自分の地方・部門・組織・機関・単位において常日頃ホー・チ・ミンの思想・道徳・風格を学び倣うことを実施し指導する。
 党中央宣教委員会は、党中央政治局と書記局が政治局指示の実現を指導するのを助ける機関である。各級党委の宣教委員会と各部門・団体の宣教機関は、各級党委および同格の各部門・団体の指導部が政治局指示の実現を指導するのを助ける機関である。
 党中央宣教委員会が中心となり、研究機関と協力して、ホー・チ・ミンの思想・道徳・風格の基本的内容をさらに深める。同時に、各級の党委・党組織・政権・団体の学習内容、定期的活動、特定テーマの活動のプログラムや手引きを作成する。国民教育体系の中でホー・チ・ミンの思想・道徳・風格について教授する内容とプログラムの方向付けをする。書記局が公布する当初計画、毎年の総括、全課程を作成する。マスコミや報告者を指導して、ホー・チ・ミンの思想・道徳・風格を学び倣うことにおける先進的な典型例、よき人・よき事の模範、創造的な仕方について宣伝し、同時に時代遅れの表れや形式的で効果のない仕方を改めていく。

 この指示は支部にまで広める。

<訳注:ホー・チ・ミンの道徳的模範を学び倣う運動は2007年の政治局指示6号から始まった。2011年には政治局指示3号が出された。今回の政治局指示5号はそれらを継承するものである。指示5号では、ホー・チ・ミンの思想について、「社会主義」の言葉は使われているが、「マルクス・レーニン主義」は出てきていない>

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( 翻訳者:今井昭夫 )
( 記事ID:2560 )