11月３日午後、国会の議場において、各国会議員は、主に交通秩序・安全の確保、人材リソースの質向上、経済のリストラクチャリングの推進などについて審議を行った。

　　　交通秩序・安全の確保

　交通秩序・安全問題の審議の中で、ズオン・ミン・トゥアン（バリア・ブンタウ省）国会議員は、中央から地方までの各レベル、各部門は、交通事故の増加を劇的に抑制する解決策を講じ懸命に努力してきたと述べた。
　しかし、2016年経済・社会状況報告および2017年経済・社会発展予測の中で、政府が2016年中の交通事故の現状について割いたのは、わずか６行に過ぎない。その内容は、前年同期に比べ、交通秩序、安全の確保のための解決策が強化され、功を奏しており、交通事故の件数は6.9％、死亡者数は1.6％、負傷者数は11％減少したというものである。
　政府の報告書における交通事故のデータが未だにまとめられてないことに、トゥアン議員は懸念を示し、効果的な解決策を導き出すためにも、交通事故件数のデータを正しく割り出すよう要請し、同時に、政府による2017年経済・社会発展報告に正確なデータを加えるよう国会に求めた。
　グエン・タイン・ホン（ビンズオン省）国会議員は、政府の報告書は、現状や問題点については明確に示されているものの、集団や個人の責任を定める根拠が不足していると述べた。
　加えて、ホン議員は、一部の地方において交通秩序・安全の違反件数が未だに高いことを明確に指摘した。多くの交通機関が粗雑で、車体の幅を超えて貨物を積んでいる車両が道の大部分を占めてしまうことで、深刻な事故を多く引き起こしている。また、BOTプロジェクトの道路の料金所の配置やそこでの活動はきちんと公開されているわけでない。依然として利益グループの兆候が見られ（訳注：仲間同士にある幹部などが集まって案件に係わり利益を独占していることを示唆）、料金支払いが多いことで市民と企業は苦しんでいる。
　交通事故は各地方で一様に減っているわけではなく、22にも上る地方では交通事故による死亡者数が増加している。一方、旅客バスやバイク、車体から飛び出すほど貨物を積む車などに関連する深刻で特殊な交通事故も起こり、これは死亡事故に繋がる他、国民の不安を駆り立てている。
　ホン議員によれば、 政府は、特に歩道での安全・秩序業務の社会化を図り、集客力のある政策を打ち出す必要がある。具体的には、交通秩序・安全を確保する任務を委ねるため、公益企業、社会的企業の設立を奨励する必要がある。首都ハノイ市とホーチミン市の交通渋滞を克服する一歩となる決議16号の総括に基づき、行政機関の事務所や大学、高等学校、大型病院、生産工場を中心地より外側の郊外への移転計画の方針化およびその実施について、アセスメントを行う必要がある。
　交通秩序・安全の確保のため、また交通渋滞を防ぐため、ホン議員は、引き続き2017年の経済・社会に関する決議に、３つの基準都市すべて、および全国すべての地方において、交通事故を５～10％減らすという指標を組み込むよう国会に求めた。
　ホン議員は、2017年を青少年のための交通文化づくりの年と定め、ホーチミン共産青年団に政府の提案を実施する中核としての役割を担ってもらい、同時に、党委員会、地方のトップの責任を明確に規定し、国会決議の指標を全うしない場合の集団、個人の責任について検討、処分を2017年末に国会へ報告することに関し規定するよう求めた。

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（ 翻訳者:本間美帆 ）
（ 記事ID:2954 )