(社説)健康な国民に (2016年11月14日 6)
2016年11月14日付 The Voice 紙

様々な事情で渡米し移住した知人の1人が、ミャンマーからアメリカへ渡った人の多くが病院で検査を受けると、栄養不足であるという特記事項が出てきているということを言っていたのは大変興味深い。

飲食に困らない中流階層に含まれる人々にそのような特記事項がでてきたため納得はいかないが、多くのミャンマー人の食生活スタイルは、1人の人間が1日に必要な栄養をバランスよく摂取していないことを気づかせた。

特に、1人の人間にとって必要な栄養を満たすだけでなく過剰に摂取しているため、肥満国呼ばわりされるくらい、脂質、旨み、糖質、コレステロールの多い飲食物を欲するアメリカ人にとって、ミャンマーから来た人々は栄養が足りていないと見るのは間違ってはいない。

また別の面からみれば、貧しい国と裕福な国の間でも経済水準、国民一人当たりの収入、社会レベルの違いによって食べ物や食事の取り方の相違は大きくなり得る。

人の身体が丈夫で健康であることが食物や生活に依るように、身体が丈夫で健康であることはまた頭脳、能力を向上させるのに直接関係している。

一つの国を改善し作り上げていく時に体力と高い知能を備えた国民の協力が多く必要であるため、ミャンマーとしても国民の健康問題を重視する必要がある。

ミャンマーにとって最も身近で有名な例をあげるなら、第二次世界大戦時の日本人の大半はミャンマー人より小柄であったけれど、ミャンマーで「メージー」としてよく知られる明治天皇の時代に、食事や衣服を時代に合うように変えたため、今日の日本人の背丈、身体の丈夫さ、能力レベルへと高めることになった。

平和な民主主義へ移り変わる過程で国を再建しているミャンマーとして、今日のミャンマー国民らが食事を重視しないという習慣を重点的に変えていかなければならない。

言いたいことは、政府で責任を負う人自身が、監督管理する立場にいる間に、基準を満たしていない食用油や食品、殺虫剤を使いすぎた果物、賞味期限の迫った食品の輸入、製造、販売を許可している現状を最初に改善しなければならない。

その後で、国民の収入を高めるよう、また経済が上向くよう、必要な経済原則、法律、通信、交通、電気、インターネットの速度、お役所仕事の減少のようなインフラを前もって整備しておかなければならない。

当面のところ、およそ90%を占める下層国民のため、基本的な国民健康保護事業用の予算増額、仕事に熟達した公務員ら、薬および医療器具、基礎教育学校の栄養計画、これらを準備し実行することで、栄養が十分に摂取でき、身体、知能が優れた国民として育成していくことを促すものである。

編集者(2016年11月13日)

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( 翻訳者:久宗美里 )
( 記事ID:2986 )