検索結果 130件

検索条件 メディア ビルマメディア全て 
ジャンル コラム記事 
特集ジャンル 全て
期間
キーワード
2023-12-18 戦略の重要な点 (その他 - バーマアソシエ―テッドプレス紙)

国外で働くミャンマー国民は毎月2%の所得税を納めなければならないと、タイのミャンマー大使館(バンコク)が12月13日に発表した。10月1日からの分の所得税を負担しなければならない事を9月22日から発表している。      同様にシンガポール在住のミャンマー国民は、税が課される場合の毎月の割合が在留資格の種類によって定められ、その規定金額の2パーセントの税金を支払わなければならないという事をシンガポールのミャンマー大使館が12月11日に発表した。韓国のミャンマー大使館も、韓国に居るミャンマー国民に 全文をよむ

2023-06-14 (社説)物価の安定 基礎食料の増産 (国営新聞(チェーモン)紙)

基礎食料の増産に向けた会議を6月12日に開催し、会議において国家統治評議会議長であり首相であるミンアウンフライン上級大将が、物価が高騰した諸々の状況と、基礎食料の十分な生産に向けて指示を出した。      国家の必要性に基づいて、国家統治評議会が国家の責務を担った後、国内では異なる意見を持つ組織が経済分野に損害を与えるようなことをしているのと同じように、国外からも様々な理由を示して、経済制裁、支援の停止、協力の停止などが行われた。貿易に関連しても得られる収入を制限したため、外貨を使用する際に制限 全文をよむ

2023-05-29 不適切な歴史の教訓をさらに慢性化させたくない (その他 - バーマアソシエ―テッドプレス紙)

春の革命に参加していることは個人崇拝、勇者や優れた国王予定者を待ち望む思想、独裁体制を根絶して、人としての基本的な規範を誰もが享受する権利を有する、よい制度を確立できるようにするためのものであろう。その点が、革命における真髄であろう。ある個人、ある組織、ある政治団体が権力を得ようとして奮闘しているわけではない。      ミャンマーの代々の政治を研究してみると、一人の人物を基礎として、構築しようと努力していることがよくあった。多くの人々から尊敬され信頼を集める人物を先頭に立て、祭り上げて、政治情 全文をよむ

2022-12-19 (社説) 家屋を焼失した人々の生活をどう支えるか (その他 - ミャンマープレスフォトエージェンシー紙)

2022年12月19日       2021年2月のクーデター発生以来、徐々に落ち込んでいたミャンマー経済は、2022年半ばに制御不能な狂乱状態に陥り上下が逆転した。そこから、現在は沸点で落ち着いているように見えるが、それは変動に疲弊したため少し休息しているだけである。       現在、ミャンマーの春の革命の戦略的原動力となり得る米国国防権限法(NDAA)は、米国の両院で承認されており、今年末までにバイデン大統領によって署名される可能性が高い。       NDAA法案には、ビルマ法としても知 全文をよむ

2022-11-28 軍所有とされることからの逃げ道 (その他 - バーマアソシエ―テッドプレス紙)

ミャンマーの問題のうち、重大で解決しなければならない問題の一つは土地所有の問題である。    民族問題、大規模プロジェクト問題、経済問題と慣習の問題が絡み合った問題でもある。そのような複雑な問題の中に「軍所有地」の問題が含まれる。   「軍所有地に侵入するな」と警告する看板をミャンマーの各地域で見かけることが出来る。またあれこれと口実を述べてミャンマー軍が占領した土地も少なくない。   私利私欲のために権力を行使した占領、被害を受けた人々に相応の賠償がないこと、汚職などの不誠実な様々な 全文をよむ

2022-11-19 (社説)ミンアウンフラインと軍指導者に処罰を与えることとテロリスト軍の解散を除いて解決法は他にない、また、血ぬられた負債については議論するまでもない (その他-キッティッメディア紙紙)

 2021年2月1日、ミャンマーでテロリストのミンアウンフラインが率いるファシスト軍が不法に権力を掌握し、平和的にストライキを行っていた何千人もの人々を路上で頭部を狙って残酷に射殺した。    市民を殺害する際に、ミンアウンフラインは「怖くて行動できないようなことは何もない、何でもできる」という言葉の通り残忍に撃ち殺すよう命じたように、若い部下たちも「死ぬ勇気がある奴は出てこい」という愚かな言葉によって配慮もなく、非武装で平和的にストライキをしている人々を銃撃し殺害した。    2021年2月か 全文をよむ

2022-11-07 目を開き、耳をすませ (その他 - バーマアソシエ―テッドプレス紙)

本日はダザウンモン月の満月の日である。僧侶への袈裟の献上、カテイン儀礼(訳註: 僧侶に供物を献上する一連の儀式)、ダザウンダイン祭りの開催が、伝統に則り行われる。      このダザウンダイン祭りは、宗教的に行う習慣のある楽しい祭りの一つであり、通常時はこのような様式でいつも行われてきた。そのため、宗教的な実践を行う人は行い、祝祭のみに参加する人はそれのみに参加するということで、それにいちいち言及する必要はなかった。      しかし最近はコロナウイルス感染症の流行と軍によるクーデターにより、そ 全文をよむ

2022-09-07 権力奪取した暴力的軍はさまざまな苦境に国民を意図的に追い込んでいる(社説) (その他 - ミャンマープレスフォトエージェンシー紙)

ミンアウンフライン率いる暴力的軍が国家権力を奪取した後、ミャンマー国民が直面しているさまざまな困難は、7月下旬の軍統治6か月延長のあとさらに酷くなってきていると言わねばならない。   多くの人が押し合うように並んで商品を購入している光景は、7月から始まり毎日のように頻繁に見られるようになっている。   独裁者であったネーウィン元大将のビルマ式社会主義時代、うまくいかなかった協同組合制度で、国民が油も米も押し合って並んで購入しなければならなかった出来事を思い出させるものである。   毎日ミャンマー 全文をよむ

2022-07-25 社説(ヤンゴンキッティッメディア) (その他-キッティッメディア紙紙)

国のために命を捧げた殉教者のために、ミンアウンフライン、ソウウイン、軍指導者とテロリスト軍評議会を必ず根絶やしにし、死刑判決を下さねばならない。       テロリストでありファシストであるミンアウンフライン率いる軍評議会が7月25日に、コー・ジミー、コー・ピョーゼーヤートー、コー・フラミョーアウン、コー・アウントゥラゾーに死刑を宣告したと発表した。    コー・ジミー、コー・ピョーゼーヤートーを含む4人を7月22日に家族と面会させたあと数日で死刑が執行されたことを、刑務所に近い人物が述べた。テ 全文をよむ

2022-06-15 彼女もまた社会の中の一人 メイクアップアーティスト、ハリヤ (その他紙)

研修生に対し熱心に教えている、背中くらいまでのびるしなやかな髪をした標準的な体つきをしたこの人を、知らない人がもし見たら、一人の女性だと思うかもしれない。しかしこの人は、幼い頃から女性のように装うことが好きで、自分のことを女性であると考えているメイクアップアーティストのハリヤである。      実はハリヤは「男性」だが、心では自分のことを女性であると理解している。      自らのそうした性の在り様を理解しメイクの技術を学んでいた時、彼女の両親は本当にこれで大丈夫なのだろうかと考え、あまり応 全文をよむ

2022-06-10 (社説)国際法に基づくテロリストの排除 (国営新聞(チェーモン)紙)

ヤンゴン管区内でテロ活動を行ってきたテロ組織NUG(国民統一政府)のメンバー2名に対し2022年1月21日、軍の戒厳令(Martial Law)に基づく軍事法廷を開き、取調べを行った上で、反テロリズム法49条a項、50条i項及び50条j項などに基づいて彼らに死刑判決を下したことが分かった。      上記のテロリスト2名の内、被告ピョーゼーヤトーの命令に従いテロ組織のテロリストたちがヤンゴン地方域内でテロ殺人罪を犯し、治安部隊の隊員9名、罪のない市民12名の計21名が亡くなり、治安部隊の隊員を含 全文をよむ

2022-05-13 刑務所と軍尋問所地獄に向き合う女性たち(2) (その他 - ミャンマープレスフォトエージェンシー紙)

* 「刑務所と軍尋問所地獄に向き合う女性たち (1)」からの続きです      刑務所の中で政治犯らは差別的に扱われ、彼らの品位に基づく信念を不当に蔑ろに扱い、身体的な暴行があることなどもAAPPの責任者が述べた。505条(a)条によって起訴された後、6ヶ月以上拘束され45日間独房で隔離された政治犯の1人であるドー・ミョーミョーエーも、差別的な扱いや人権侵害があったと述べた。      「普通の犯罪で刑務所に入った者はお金を払うことができない。行き着いたところでお金を払うことが出来なければ、(そ 全文をよむ

2022-05-13 刑務所と軍尋問所地獄に向き合う女性たち (1) (その他 - ミャンマープレスフォトエージェンシー紙)

2022年5月13日 著者:ラージー(評論)      刑務所内で空白の紙に走り書きした1通の手紙が先日見つかった。   春の革命から1年以上経過する中、政治的活動で逮捕拘留されている人々が刑務所から外へ送った手紙がしばしば届いており、革命活動を活性化するよう促すことともなった。      政治犯とみなされ逮捕された30名の女性が刑務所に移送され、刑務所内で抑圧暴行を受けているとが書かれた上記の手紙が、5月の第1週に報道機関に届いた。      「刑務所に移送された人たちを、一つ星の女性巡査が殴 全文をよむ

2022-04-23 建前に隠された軍指導者の策謀 (その他 - バーマアソシエーテッドプレス紙)

4/23   軍指導者ミンアウンフライン上級大将は、現在の内戦に対して対話と解決のための出発点をつくった。彼は、EAOs(武装勢力)と会って話し合う、一組織につき、指導者を含む3名の出席者を5月9日までに名簿を提出するよう、述べた。彼は、参加者と自ら会見するとも言った。   他の組織からまだ声を上げていなかったが、その前にKNU(カレン民族同盟)の報道官パドー・ソードーニ―(訳注:パドーは大臣など政治的に重要な地位にいる人物に付ける称号)から声明が一つ届いた。要約すると彼の論点は4つである。   全文をよむ

2021-07-21 恨みによる殺害 (その他 - ミャンマー・ハープ・メディア紙)

恨みによる殺害      2019年12月、中国武漢市において、あるウィルスが急速に広まり、多くの人が感染して呼吸器疾患を発症し亡くなった。後に新型コロナウィルスCOVID19と命名され知れ渡ることになるこのウィルスが蔓延した時、中国政府は手の打ちようがなく抑え込むことができずに、武漢で感染爆発が起き、多数の死者を出した。その写真やニュースがソーシャルネットワーク上で見られるようになると、諸外国にも伝染することが危惧されるようになった。ミャンマーは中国の隣国であるだけでなく、発展途上の貧しい国で 全文をよむ

2021-07-15 社説:ミンアウンフラインと暴力的軍集団は、新型コロナウィルス感染症流行を政治的武器として使用、革命の根を断ち弾圧 (その他 - キッティッメディア紙)

 ミャンマーで新型コロナウィルス感染症第三波が大きく影響を及ぼしている。感染率と死亡率が増加しているほか、イェウェー墓地で何百もの遺体が火葬のために列を作るまでになってきている。多くの国民は自宅で、コロナに感染した状態で亡くなった。    軍評議会の7月12日夜の発表で、コロナ感染者5014人および死者89人と発表したが、この発表は病院と(隔離・治療)センターの状況のみを発表したものだ。自宅で、あるいは地区内で亡くなった人のリストは含まれていない。    例えば、エーヤーワディ管区パテイン市のよ 全文をよむ

2021-05-02 (コラム)軍評議会の悪弊の根絶に協力する鉄道職員CDM参加者 (その他 - イラワジ紙)

1877年に英国統治下で始まり、現在は一般的に「ママ(ミャンマー・ミーヤターの略称)」と呼ばれるミャンマー国有鉄道は、職員の不服従運動(CDM)のため、現在は止まっている。ミャンマー国鉄職員のCDM運動で、全国のほぼすべての列車運行は休止、物流も止まっており、国鉄144年の歴史のなかで、際立ったことといわねばなるまい。      軍評議会は、CDM非参加の一部職員と列車の運行に取り組んできたが、正常な運航には程遠い。列車の正常な運航には多くの段階を必要とし、線路上を列車が安全に走行するには多くの 全文をよむ

2021-04-11 クーデター以前から軍は瓦解していると軍離脱者語る (その他 - ミャンマーナウ紙)

軍事独裁制反対の「春の革命」で、民間人を残酷に虐殺したクーデター軍や警察への批判の一つは、「軍は瓦解している」であった。武力を頼りに、市民に対して上から押さえつけているが、軍隊は、その組織のありよう、さらにその精神性も含めて、かなり前から瓦解していると語るのは、西側メディアから「ミャンマーのウェストポイント(米国陸軍士官学校)」と呼ばれるメイミョー陸軍士官学校を卒業した将校である。      トゥンミャッアウン大尉(30歳)は陸軍士官学校52期卒業生である。有名な第77軽歩兵旅団(*1)の小隊長 全文をよむ

2021-04-07 (メディア・エッセィ)バダウの花の記録 (その他 - ミャンマーハープメディア紙)

今日バダウ(*1)の花が咲くだろうと、昨日から予想していた。通りかかる道路一帯にあるバダウの木がそれぞれにつぼみを付け、4,5日前から空に雨雲がかかっている。少しでも雨粒がかかれば、パダウの花が一斉に咲くであろうことはあらかじめわかっているが、いつもの年のような嬉しさやら、花を愛でる気持ちは失せている。      花を愛する、国民の指導者の顔、笑顔で国民と接してくれていた様子が目に浮かぶ。      軍が政権を握って2ヶ月と4日が経つ。国民はよく眠れず、心配や恐れで、自宅の窓からですら、顔を出せ 全文をよむ

2021-04-03 (コラム)新たな日の到来 (その他 - ミャンマーハープメディア紙)

2008年憲法を廃止とCRPHが発表すると同時に、人々は自分たちを二級市民(注1)という状況に陥るよう計っている緑色の書籍(憲法書)に火をつけ、焼却し、灰になるとともに、市民が待望した新たな日の夜明けが来たのである。ササ医師の「新しい日が来た」という呼び声が国中に響き渡った。      若き殉教者たちの葬儀が日々行われているような国に暮らす人々にとって、長年の願望が実現するCRPH主導の統一政権がいよいよ出現する。今日まで、市民の革命に538名が命を捧げてきた。国中に広がった抗議行動は、引き続き 全文をよむ

2021-03-25 (メディア・エッセィ)沈黙の日 (その他 - ミャンマーハープメディア紙)

3月24日には国民はまったく外出しない、買い物にもいかない、最悪、駄菓子、キンマ(注1)、テイクアウトの紅茶だって買いに行かず、路上に出ることもなく、抗議しようというわけだ。   このニュースは確かなものなのか、本当なのだろうか。実際に皆はやるんだろうか。国じゅうで果たして一致団結できるのだろうか。自分も外に出ずに静かに過ごすという方法でデモに参加しようか、ちょうど考えていた。これに対してはっきり答えをくれたのが、3月23日夜間8時、鍋や缶を叩くのが終わったあとの出来事だった。パトカー1台が安全 全文をよむ

2021-01-14 (社説)2021年に国家の先頭に立つ人たちへ(Vol.8, No.191, 2021.1.14) (The Voice紙)

 今日ミャンマーが直面している諸々の対立や感染症に起因する経済問題を解決すること、言い換えれば国家建設を推進し発展させるためには、秀でた聡明さと誠意を兼ね備えた人々が一致協力して活動できることが極めて重要だと考える。国家と国民に対して本当の意味での誠意を持つ人々が協力して、ひたすら誠実に仕事に取り組むことである。       より率直に言えば、軍部出身者であろうとなかろうと、かつての政治囚であろうとなかろうと、武装蜂起経験者であろうとなかろうと、自己の利益を鑑みず国家建設に誠意をもって取り組んで 全文をよむ

2021-01-07 (社説)民主主義のチャンピオンが与えた教訓 (The Voice紙)

2021年1月7日      アメリカ合衆国の首都ワシントンD.C.の連邦議会議事堂で発生している事態やその光景に関して、世界が大きな衝撃を受けている。      アメリカ事情に関心のあるミャンマー人らも、個人のSNSプラットフォームを通じて様々な意見を発信しているのが見受けられる。「民主主義の祖父が窮地に追い込まれているのか」というような意味のコメントが述べられているのである。      選挙で敗北したドナルド・トランプ氏を支持する立場として、連邦議会議事堂へ侵入、襲撃した暴徒集団の行為を、世 全文をよむ

2020-12-24 (社説)クリスマスに際して (The Voice紙)

今日はミャンマーを含む世界各国にいるキリスト教徒にとって特別な日であり、同時に[ミャンマーでは]公的機関等の一斉休業の日でもある。      今年のクリスマスはパンデミックの時期と重なったので、Sweet Decemberと呼ばれる12月1日とクリスマスイブの12月24日の真夜中に、いつも行うミサをオンライン上でZOOMを介して行なったとキリスト教徒の友人から聞いて知った。感染症予防のため、毎年12月に聴くクリスマス・キャロルの歌声も聴くことができなかった。      多数の仏教徒を擁するミャン 全文をよむ

2020-12-17 (社説)オンライン時代に生き残ることが重要である(Vol.8No.167Dec17,2020) (The Voice紙)

 今年、特に新型コロナウイルスという感染症の危機に直面した時代において、ITの最前線に到達していることが最も明確な形で明らかになった。       「信じようと信じまいと」と言えばよいのか、2020年のコロナ禍で多くの人々は困難に陥り、苦境を経験したが、アメリカのIT企業経営者の多くは、コロナ流行が始まってから8~9カ月間のうちに資産を1兆ドル以上まで増やしたことがある調査結果から分かった。そのIT企業の中には、Facebookのマーク・ザッカーバーグ氏、Amazonのジェフ・ベゾス氏も含まれて 全文をよむ

2020-12-09 (社説)新型コロナウイルス感染症問題は人々の責任か、政府の責任か(Vol.8/No.160 2020年12月9日) (The Voice紙)

国内で新型コロナウイルスへの感染が未だ減らないことに関して、国民と政府の間で互いに指を差し合って責任の擦り合いの渦中にいることにふと気が付いた。      そこでは、国民の協力がなく感染が増えてきたという非難と政府側が規則に従わず出歩いている人を法律で徹底して取り締まることがなく感染が増えてきたという非難や批判があった。      きちんと検討してみると両者間違っていると言うことは出来ないというのが確実である。理由は、国民一人一人新型コロナウイルスの対策に徹底して従っているなら、あるいは規則に従 全文をよむ

2020-12-02 (社説)ミャンマー知識人の「力」(Vol.8/No.154, 2020年12月2日) (The Voice紙)

 ヤンゴン大学創立100周年の日、昔の大学に関する音声記録、ビデオ、写真などが見られ、非常に喜ばしい。同時に、ヤンゴン大学から輩出された知識人の「力」を国家の建設、発展、繁栄の面でどのくらいの範囲まで活用してきたか、どれだけ活用できるかも興味深い。    ミャンマー国内で体制の変化が始まった2011年以前までは、それぞれの分野の知識人風の人物が流れを途切れさせたが、今日、政治、経済、教育、保健をはじめとした国家にとって重要な分野を率いることができ、また、指摘、批判ができる人が再び現れてきたことは 全文をよむ

2020-12-01 (社説)義務をこなすだけでは最上は望めない (The Voice紙)

2020年12月1日      発展している海外の国々に留学や観光などで行ったことのある人、あるいはそれらの国々で働いた後に帰国してきた多くの人々が、ほぼ共通して言う意見がある。それは…      「彼らはとてもよく働く。とても努力して働く」と。   そのように言われると、ミャンマー人たちは働かないのかという問いが、自ずと生じてくる。本当のところは、この問いに対し、ミャンマー国民一人一人が、自分自身で考え、答えを出してみるべきだと思う。それと同様に自分の仕事に対して、自分の義務をただこなすだけで 全文をよむ

2020-11-22 11月22日付Voice社説  自分の間違いに責任をもってはじめてミャンマー人にふさわしい (The Voice紙)

ある日ベイ市で新型コロナ感染症陽性の患者を迎えに行く社会福祉活動家らの救急車とオートバイ一台が道で衝突してしまい、オートバイの運転手が死亡してしまったことがわかった。オートバイ運転手の葬儀で揃って膝をついて謝る社会福祉活動家らの写真はソーシャルメディア上でかなりたくさんシェアされた。      オートバイの事故のせいで、オートバイが自動車に衝突されたから、などの理由で亡くなってしまった人はミャンマーには多く存在するが、その事故で亡くなってしまったオートバイ運転手の葬儀で社会福祉活動家らが膝をつ 全文をよむ

2020-11-02 (社説)2020年選挙に勝利したい人へ (The Voice紙)

間も無く開催される2020年選挙に多くのミャンマー国民が関心を持っている。総選挙であると同時に、新型コロナウイルスが蔓延している時期に開催されるという点だけでも興味深い点だ。      大政党の支持者は、落ち着かずにいる。コロナ禍という困難な状況にあって、勇気を出し支持している政党が選挙で勝利することができるだろうか、または、選挙で敗北しなかったとしても、政府を樹立できるまでの状況になるのだろうか、というように落ち着かないままでいる。本誌も選挙に対して落ち着かない。誰が政府を率いるとしても(どん 全文をよむ

2020-10-25 (社説)コロナ禍という災いの中での新聞 (The Voice紙)

新型コロナウィルス感染症の感染者数増加が継続しているため9月中旬から10月23日まで約1か月、本紙の紙媒体での新聞の発行を休止しなければならなかった。新型コロナウィルス第一波が始まった後、感染がみられなくなった4月にも新型コロナウィルスにより我々の新聞の発行は約1か月休止せざるを得なかった。本紙を発行してきた7年以上の歴史の中で一度もこのようにしばらくの間新聞の発行を休止するようなことはなかった。ミャンマーだけでなく世界中を困らせている感染症によりこのようにせざるを得ないのだ。       新聞 全文をよむ

2020-07-23 (社説)2020年に投票する国民 (The Voice紙)

今回の2020年の選挙で有権者は関心をもって投票するよう、少数民族政党が後押ししていることについて最近特別に注意をはらうようになった。    世界の感染症パンデミック時代の仕事や経済活動のかなり多くが困難に直面しているため、選挙の問題に対して関心を持つ人が少なくなっているかもしれないと憶測する声がある中で、今回のように2020年選挙に国民が関心をもって投票することを勧めている。    関心を持つべきことと信じている。感染症の問題のため保健省の責任者の指示事項のとおりに生活している中で、もうすぐ行 全文をよむ

2020-07-16 (社説)常時注意すべきヘイト・スピーチ (The Voice紙)

ミャンマーに諺がたくさんある中で、「しゃべりすぎると出自が出る」、「めり込んだ足は引き抜けても滑り出た言葉は撤回できない」といった戒めのような諺は、時代がどんなに移り変わろうと、誰にとっても役立つものであり続けると思う。      FacebookのMessenger(メッセンジャー)のように、相互に文字を入力し、話すことができるだけでなく、ビデオでもLiveで会話のやり取りができるアプリケーション(APP)、あるいはオンラインでの連絡を取り合うプラットフォームが出現している今日の時代において、 全文をよむ

2020-06-30 (社説)告発への適切な対応 (The Voice紙)

告発への適切な対応      新型コロナウイルスの渦中、低所得者層の人々へ基本物資や支援給付金などに関連する手続き不備に対して批判があった。批判している者が最も注意を喚起したいことは、支援を得ているのが権力者と関係する仲間のみである点であろう。      実際、今日の社説上で話したいことはコロナ禍の支援に関することではない。納得がいかないために告発をしたい、または告発している者に対して、適切に対処し、解決することができるかという問題のみだ。      本日までミャンマー国内で健康、教育、経済、交 全文をよむ

2020-06-22 (社説)社会規範とソーシャルメディアの力 (The Voice紙)

2020年6月22日      先週The Voice Dailyのウェブチームの担当者たちが編集部に緊急の連絡をしてきた。      「風刺漫画1点がフェイスブックに削除された」      フェイスブック上に掲載されている風刺漫画1点をフェイスブックチームがコミュニティ規定と社会基準に相応しくないとして削除したのである。      風刺漫画家はミャンマー国内に不法に入国する人々が隔離センターでの待機をせず、彼らから新型コロナウイルス感染症が広がる危険性を描いた。有刺鉄線を越えて入国した登場人物 全文をよむ

2020-06-19 (社説)民主主義の象徴が生まれた日の祈願、民主主義という遺産への希求 (The Voice紙)

今日、6月19日は国家顧問であり民主化の指導者でもあるアウンサンスーチー氏の75歳の誕生日である。誕生日当日の4、5日ほど前から記念として、同氏の姿を肖像画に描いたり、祝辞を贈ったりといった活動を、彼女を敬愛する国民が行っているということに気づかされる。      昨年も社説において幸福を願う祝辞を述べた。今年もまた同様にしたいと思う。「このめでたき誕生日に、心身共に健康で、引き続き民主主義国家の設立に尽力なさいますよう願っております」      一新聞として一国の指導者の誕生日を祝うというのは 全文をよむ

2020-05-29 (社説)ミャンマーにとって幸運という土産 (The Voice紙)

2020年5月29日      「仕事が良ければ運が上向く」という言葉を、業と業のご利益を信じるミャンマー人はたくさん見聞きしたことがあるだろう。かつて、出家、在家を含む多くの人から尊敬されていたある企業経営者が、自身の友人らと社員のために教訓として残したものだとも記録されている。一部の店や職場でその格言を印刷して、壁などに貼ったり吊るしたりしているものも見かけるだろう。      その理念は「心構えが良ければ、運が上向く」という言葉とほぼ同じである。心構えを運と言うような表現がたくさんあるので 全文をよむ

2020-05-23 (社説)信じあい手をつなごう (The Voice紙)

2-May-2020      昨日SNSインターネット上に、たくさんの人が興味を持った写真が掲載された。   少数民族の武装組織の軍事指導者とミャンマー国軍上級将校が世界的な感染症予防抑制治療用支援品の寄付式典で一緒にいる様子が見られた写真だ。多くの人が話題にしている写真と言っていいだろう。      軍事的にも政治的にも緊張関係にあった2つの勢力を代表する人物が、友人であるかのように接している様子を見られたため、関心を得たのだ。   感染症到来の際にお互いを敵とみなさずに、良き友という心持で 全文をよむ

2020-05-18 (社説)善き心のもちようを築き上げよう (The Voice紙)

17-May-2020      この数ヶ月の間、どのメディア、新聞、ニュースでも新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する情報や新型コロナウイルス時代に関するものの多くが、独占している様子ばかりを目にする。本紙(The Voice Daily) でも新型コロナウイルスに関する内容がページの大半を占めている。      4月中、出版物の印刷と配布が停止していて、5月になり新聞が再び出版できるようになって以来、トップニュースでも新型コロナウイルス(COVID)によって起こった困難な問題ば 全文をよむ

2020-05-16 (社説)困難な時期に重要なバランス (The Voice紙)

4月14日、世界保健機関WHOは、現在世界全体が直面しているウイルスについて警告を出した。その警告とは、「コロナウイルスは、いつになっても消滅しない可能性がある」というものだ。もしも新型コロナウイルスのワクチンができたとしても、そのウイルスを抑制するためには、極めて多大な努力が必要とされるであろうと述べている。   しかし、消滅しない可能性があると述べているので、実際にずっと存在すると断定することもできない。それと同じように、ワクチンが開発できるとしても、最大限努力してはじめて、ウイルスを抑制で 全文をよむ

2020-05-09 (社説)コロナ禍で民主主義の土台を損なわぬよう防いでほしい (The Voice紙)

感染病の窮地により、世界中で多くの政府が国民に対する資金供給のため、政府が権利を有する紙幣増刷を含め、他の諸々の施策を緊急で行っている時に、ミャンマー としても行うべき物事を思い切って実施する必要があることを、昨日新聞の見出し記事でも奨励した。         これは、感染病による悪夢のような二次的被害を防ぐこと、また、民主主義の樹立や国家の設立が始まった段階にあるミャンマー国として、それらの事業が後退するという危険を回避するためである。世界史の知識がある人には特別説明がいらないだろうが、少し 全文をよむ

2020-01-14 (社説)必要か否かで判断してはいけない人々 Daily Vol.7, No.238 (The Voice紙)

 ミャンマーの隣国である中華人民共和国の特別使節が、習近平国家主席がミャンマーへ到着する数日前に国境地帯を訪れ、少数民族武装組織らと面会したというニュースは、ミャンマー国民の間で特別な批判を巻き起こした。    面会の際上記の特別使節が、春節の時期に、中国・ミャンマー国境地帯において落ち着いた平和な生活ができるよう、少数民族武装組織と協議を行ったという件が、更なる批判を呼ぶこととなった。国内の漫画家らが武装組織に対して偉大なる中国がうまく統制を行い指示することが出来るという様子を、風刺漫画によっ 全文をよむ

2019-12-11 (社説)ミャンマー人が立ち向かわねばならない訴訟(Daily, Vol.7-No.209) (The Voice紙)

国際司法裁判所(ICJ)で、イスラム協力機構(OIC)の国々の代表であるガンビアがミャンマーに対して訴訟を起こしたことに立ち向かうため、オランダ・ハーグ市にミャンマー国家顧問であるドー・アウンサンスーチーが到着したという知らせを海外メディアのほとんどの紙面で目にすることができる。      ミャンマーの民主主義の歴史の中で卓越した人物の一人であるドー・アウンサンスーチーとして、さらに歴史の一つの項目を作り上げる事にもなる。ハーグに自ら向かい、我が国の利益を守ると彼女が発言して以来、皆がドー・アウ 全文をよむ

2019-12-01 社説 スマホ画面上にある注意を払うべき嫌悪表現(Daily, Vol.7, No.200) (The Voice紙)

    昨日、ある民間新聞で「うわさを差別主義者が運ぶ。愚か者たちが拡散する。そして間抜けな人たちが受け入れるということに常に気をつけなさい」という文面を読んだ。レバノン生まれのアメリカ人作家であるジアド・アブデンヌール氏の有名な言葉である。元のフレーズは、”Rumors are created by haters, spread by fools, and accepted by idiots” である。今日のようなソーシャルネットワークやソーシャルメディア上からいろいろなうわさがよく広がる時 全文をよむ

2019-10-24 (社説)社会における無名の英雄(Daily, Vol-7/No-168) (The Voice紙)

 最近、マンダレー・バガン間を走行している急行列車一輌が脱線転覆する事故が発生し、機関助士で機械灯火責任者の一人が、命を賭けた行為によって、後ろの車両の乗客が負傷せずに済んだことが明らかになった。       コー・チョーチョーウーという名の上記の機関助士は、列車脱線後、機関車が転覆する前の一瞬の間に、機関車から跳び降り、客車と機関車の間にある連結器を外したことで、客車が機関車と一緒に鉄道線路脇にある溝へ落下せずに済んだということが分かった。       自分の列車に乗っていた乗客が危険にさらさ 全文をよむ

2019-06-28 (社説)#Me Tooがそもそも増えぬよう(7-67-4-1) (The Voice紙)

2019年6月28日       アメリカでドナルド・トランプ氏が大統領になる以前から、所行を暴露し非難する女性たちが頻繁に出てきており、その多くがトランプ氏のセクシャルハラスメントを告白していることが、国際ニュース経由で読者の知るところとなっていると思う。売名の故意な非難か、それとも疑惑通り本当に起こったのかは当人たちだけが知っているのだろう。       同様に、ハリウッド映画業界のある著名な男性監督の過去の暗示的なセクシャルハラスメントをある女優が告発したところ、その後で他の女優たちも同監 全文をよむ

2019-06-22 (社説)「いいね!」だけを見るべきでない(7-62-4-1) (The Voice紙)

2019年6月22日      SNSの時代、Facebookの時代において、有名になるように、人気になるようにあらゆる手段で努力する人やSNSを日に日により目にするようになった。ある時から他の国々、特に西洋諸国で大勢が関心を向けるような売名行為がみられた。これはPublic Stuntとも呼ばれる。      現在のようなSNSの時代においては、「いいね!」を多くもらえるように発言すべきと多くが考えている。Facebookが登場したばかりの10年程前、ユーザーは投稿はしていたが、「いいね!」の 全文をよむ

2019-06-20 (パースペクティブ)海外メディアとミャンマー(2) (The Voice紙)

筆者が若い頃聞いていた海外放送局のミャンマーセクションの中には、BBC(英国放送協会)やVOA(ボイス・オブ・アメリカ)も含まれる。BBCのアナウンサーであるウー・ティンマウンをよく覚えている。番組の中の「質問と答え」のコーナーを覚えている。VOAの英会話講座を聞いていた。12歳、6年生というと英語はある程度勉強していた。(地方の公立高校生だったので5年生から英語を学び始めたのだ)。VOAの講座を真似して英語っぽい発音で、「ジョンはメアリーに、あなたの名前はなんですかと聞きました」と復唱したもの 全文をよむ

2019-06-20 (パースペクティブ)海外メディアとミャンマー(1) (The Voice紙)

2019年6月21日 コー・ワン      筆者は幼い頃、1956年ごろからラジオを聴き始めた。その頃はトランジスタと呼ばれる電池式ラジオはまだ登場していなかった。電源コードをつないで聞くラジオしかなく、ラジオの中には電球が付いていた。筆者の故郷であるミンブー市では1955年になってやっと政府が発電機を設置したのだ。1956年に公立高校の美術教員である父が夏季の教員美術研修に出席しようとヤンゴンへ行き、帰りに小さなラジオを一つ買って帰ってきた。フィリップスのラジオで、当時の値段で300チャットで 全文をよむ

2019-06-20 (社説)アンティ・スーチーへの誕生日プレゼント(7-60-4-1) (The Voice紙)

昨日6月19日は国家最高顧問で民主化活動指導者でもあるアウンサンスーチーの74歳の誕生日であり、誕生日の記念に、アウンサンスーチーを敬愛する国民が、彼女の肖像画を描いたり彼女の幸せを祈願したりしていたことを、SNS経由で知ることができた。      「おめでとう、アンティ」と幸せを祈ることが一日遅れてしまったが、ドー・アウンサンスーチーの誕生日期間にまだ含まれるので、本紙から「あなたの知恵、思いやり、心の安らぎをもって、ミャンマーの諸問題を解決できますように」とお祈り申し上げる。      国の 全文をよむ

2019-06-12 (社説)民主化政府(7-54-4-1) (The Voice紙)

ミャンマー人の旅行先の一つであるのみならず、ミャンマー人学生の留学先でもある香港において論争になっている法律案の廃止をめぐり突然巻き起こった出来事は極めて注目に値するであろう。      逃亡犯条例を香港特別行政区立法会が承認する方向で進めており、同法を承認するとなれば、大陸中国政府統制下の裁判所ないしは司法制度の元に属する人々と香港の人々を同制度下に置くこととなり、公平な判決がなされなくなるのではないかという懸念から、香港の人々は断固として抗議を行ったのである。      民主主義を実践するの 全文をよむ

2019-06-06 (社説)ウィラトゥとバチが当たることを恐れる人 (The Voice紙)

2019年6月6日       今日ミャンマーのメディア、フェイスブックなどのSNSを通じて国民のあいだでしきりに話されている人物や出来事はウィラトゥのことといえよう。    ウィラトゥがどのような人物や言動を詳細に説明する必要はなかろう。しかしウィラトゥに関して特筆すべきことはある。「きちんと伝えられず、結果悪態をつく」というミャンマーの慣用句によれば、ウィラトゥをきちんと諌めることができなければ、ブッダの御教えを心の奥底から信仰する敬虔な仏教徒でさえも仏教の教えに背くことになりかねない。心底 全文をよむ

2019-05-30 (社説)社会の中の教育の重要性 (The Voice紙)

2019年5月30日    約15年から20年前に、アジアに関する専門家かつ開発評論家のキショール・マブバニ氏が「アジアの人々はまだ熟考できていない」という論文を執筆し、西洋諸国社会に入っていったアジア人の思考が大規模に変化していくこと、鋭い思考の持ち主となっていった様子を指し示したことを一部の読書人は覚えているかもしれない。       その論文をミャンマーのある作家が、その当時名声を得ていた雑誌に翻訳して掲載したため、読書人や政治思想に興味を持っている人、ミャンマーの成人らとの間で討議の対 全文をよむ

2019-05-23 (社説)どの時代に最も暮らしたかったか?(7-36) (The Voice紙)

 四・五日前、テインセイン前大統領について、一部の憶測[訳者註:心臓などに持病を抱える前大統領が倒れたというニュースに纏わる]がSNS上に掲載されたところ、ミャンマー国民はその事実や状態に特に関心を抱いた。       ゴシップニュースが出る度にニュースメディアは真偽を調べてまわり、確認するのだが、[今回も]それにより、最終的にテインセイン前大統領は元気であって、ピンウールウィンにある[国際上座仏教宣教大学]学長のDr.ナンダマーラビワンタ長老の道場で一時出家をしていることが分かった。国軍の身内 全文をよむ

2019-05-01 (社説)自然災害に事前の注意を (The Voice紙)

5月1日       明日・明後日で、猛烈な勢力のサイクロン・ナルギスがミャンマーを襲ってから丸11年になる。およそ10万人もの国民の生命を奪っただけでなく、拠り所とする住居や生業の場である農地など多くの物を破壊したナルギスを、国民、特にナルギスの被災者たちは、決して忘れることができないだろう。       ミャンマー人は天候もしくは自然の甚大な災害に関して、経験が少なく、また事前の備えも無いに等しいほど乏しかったため、10万にものぼる人々の命が失われたのである。しかしナルギスの後、被災者たちへ 全文をよむ

2019-05-01 (社説)毎日がメーデー(労働者の日) (The Voice紙)

一昨日、国際規模の労働者の日(メーデー)に際し、国家大統領はメーデーの式典に例年通り祝辞を送り、雇用問題と労働者の権利の問題を政府組織として重視し取り組んで行くことを述べた。      労働者の権利の問題について大統領は、海外に到ったミャンマー人労働者らを保護して守ることができるよう、関係国の大使館に労働者[担当の]高官を任命し、ミャンマー大使館と合同で解決する一方で、国内の移住労働者らのためには、ILO[国際労働機関],IOM[国際移住機関]の協力により支援センターを開設してきたことなど、国内 全文をよむ

2019-01-14 (社説)国民の顔を見てしっかりと仕事を(1月14日Vol.6/No.238, 4-1) (The Voice紙)

数日前に出された2018年の世界テロ指数において、私たちのミャンマーは13段階上がり24番目に至った状況を悲しく見つめなければならない。テロリズムの影響を研究、検討した上記の指数は一国の政府もしくは軍隊をはじめとする組織の反乱や攻撃を加えて算出したようなものではなく、政府以外の他の武装集団の戦闘を研究調査したものである。言い換えれば、国ごとのテロ発生が多くなってきた状況を段階ごとに規定し明らかにしたものであり、我が国はレベルが上がるべきでない問題でレベルが上がっているとさえ言わねばならない。   全文をよむ

2019-01-10 (社説)民間日刊紙の本音(Daily Vol-6/No-235, 1月10日) (The Voice紙)

 スマートフォンとタブレットを通じ、ソーシャルネットワークメディアを容易に使える昨今、印刷メディアの分野において最も大きな挑戦に直面せざるを得ないだけでなく、今後も生き残れるかとすら問わねばならない状況に世界規模で至っているに違いない。印刷された文字・言葉よりも、デジタルの文字・言葉の方が多くの人に馴染みがある状態となってきていること、多くの人がニュースと他の様々な事柄をデジタルの言葉のみならず動画ファイル、生放送するライブストリームを通じて視聴できることにより、印刷メディアの先行きが不透明にな 全文をよむ

2018-12-11 (社説)政府自身が見本となるように(12月11日) (The Voice紙)

1948年1月4日に独立を果たしたミャンマーは、その年に国連が採択した世界人権宣言に初めて支持して署名し、今年で70年になる。   その世界人権宣言を採択した1948年12月10日が国際人権デーとして規定されたため、ミャンマーは人権に関して、初期のころから先頭に立って参加した国家だといえる。   その点が、世界人権デー70周年記念式典において、大統領が送った祝辞で言及されており、人権、民主主義、法の支配が相互につながりあっていることを特に明らかにした。   偶然にも今日12月11 全文をよむ

2018-10-30 (社説)ヤンゴン管区首相は大統領の指示で特権を与えられたのか(Vol.6/No.173, 10月30日4-1) (The Voice紙)

 ヤンゴン管区政府の首相ウー・ピョーミンテインが国家大統領の指示を遵守せず、彼自身の判断で取り仕切っているような意味になっているといえる状況に対し、非難が高まってきていることを現政権としてきちんと考え対処すべきである。    管区会計検査局の報告書によれば、議会での関係する議員の質問、反対、言い換えると議会との協議を無視しているという見方がある中で今回のような非難が浮上してきたのである。    会計検査局の報告書を基にして記事を発表したイレブンジャーナルの編集者2人と記事を書いた人を、ヤンゴン管 全文をよむ

2018-10-28 (Editor’s Word)ミャンマー人らはより一層粗暴になってきたのか(Vol.6/No.171, 10月28日, 4-2) (The Voice紙)

 この時代でミャンマーの社会的環境を見てみると、文化レベルが低下してしまったのではないかという疑問が出てくる。そのように問わねばならないほどに[そうしたことを]毎日見聞きするようになってきている。    卑近なものに、道で思いがけずに肩がぶつかってしまった時に、「お許しを」「ごめんなさい」という言葉を述べる人がとても少なくなってきた。バスで、空港で、優先席を必要とする人のための椅子さえも譲りたくない。    話すときも品のない言葉がますます目立つようになってきている。多くの人が、思わず耳をふさぎ 全文をよむ

2018-10-26 (社説)敬意を示すに値する人物か(Vol.6/No.170, 10月26日 4-1) (The Voice紙)

ダディンジュッ月(訳者注:ミャンマーの暦で第7番目の月。西暦にすると10月半ばから11月半ばごろ)の満月の日が来るたび、ミャンマー社会でいつも行う慣習は、年長者や両親に対し、敬意を示すことだ。その慣習は、仏僧たちが相互に招きあい、自恣(じし:(訳者注)僧侶らが安居期間の行いについて反省や懺悔をすること)をすることから、それを見習ったものだ。    自恣というのは、出家した僧侶が安居期間におこなったことの中から、一人だけででも、あるいは何人かの間においてでも、不覚にも戒律を破るようなことがあった場 全文をよむ

2018-10-24 東南アジア・スマートシティ10都市のリスト入りしたマンダレー市の市開発委員会広報担当ウー・チョーサンミンとのインタビュー(Vol.6/No.168, 10月24日10) (The Voice紙)

「短期間でより迅速に発展・変革したからだと思う」      東南アジアのスマートシティ10都市にランクインしたマンダレー市の開発委員会広報担当ウー・チョーサンミンへのインタビュー      エースムン      東南アジア諸国のスマートシティー10都市がリストアップされ、マンダレー市が第5位に入った。テクノロジーに基づき都市の発展を目指しているASEAN諸国の26都市の中で、10都市を選んだ中に含まれ、プーケット・マカッサル・ダナン・バンコク・ニュークラークシティーらを制し、ハノイ・シンガポール 全文をよむ

2018-10-08 (社説)自分自身で品位を傷つけることのないよう(Vol.6・No.154 10月8日 4-1) (The Voice紙)

 現在の政府が行っている統治、基本方針、様々なプロジェクトに関して批判、指摘、助言をすることに対して、政府と与党らの関係者、又は、彼らの一部の支持者の反応の様子が自身の品位を再び傷つけることがないように、特別注意を払わねばならない。    政府というものは、議会のように、国民が直接選んだ人々の集まりではないが、国民の代表によって組織された議会から選ばれる大統領が、名前のリストを提出し、そこに名前のある人たちで構成されているため、国民が間接的に選んでいる人たちと言える。    国民に直接、または間 全文をよむ

2018-06-15 (社説)理系科目の教授法と何が重要で何が重要でないか(6-15-4-1) (The Voice紙)

 国家教育方針審議会は基礎教育高校理系科目の授業で専門用語を除いて、解説全てをビルマ(ミャンマー)語で行うべきだという案を提出したが、6月12日連邦議会会議では賛成反対の両方の意見が出た。    賛成者は、現在のミャンマーの高校教育制度は理系科目を英語で教えているにも関わらず、英語が上達している訳ではないこと、そして言葉を暗記し丸暗記方式で解答しているため理系科目の理解が深まっている訳ではないのでビルマ語で教えるべきだと主張した。    英語で引き続き教授すべきだという意見の人々は、学生たちが勉 全文をよむ

2018-05-29 (社説)年齢の高低と実際の能力(5-29-4-1) (The Voice紙)

辞任してしまった計画・財務大臣ウー・チョーウィン氏のポストの後任として大統領が議会に推薦したウー・ソーウィン氏は80歳であるため、大統領に議会が賛成し承認すれば、現在のミャンマー政府内閣の平均年齢が世界最高になりそうである。世界のさまざまな国、特に発展途上国の多くを見ると、政府の平均年齢が55歳前後に達しないものが見られる。急速に変化する現代世界のスピードに追いつくため、決定を正確かつ迅速に下せる行動力のある政府にするため、優れた鋭い若手や中堅を登用したという意味だろう。   多くの国に後塵を拝 全文をよむ

2018-04-21 (オピニオン)誰が法律を破ったのか(2)(4-9-4-2) (The Voice紙)

 本来、警察組織というものは政府、内務大臣、警視総監のみと関わっているわけではない。警察組織内では、さまざまな事情のために、悪いと思いつつ流されることもあるが、一部はそうはならず、確固として抵抗する真の警察官たち、あるいは生活のため、そして家族の立場上仕方なく多数派のようにいろいろな所業に流されながらも、チャンスを得れば改めたいという考えを常に抱いている警察官らもおり、警察組織というのは、本来奉仕すべき全ての民衆と関わっているのである。    関連して、誰が実際に警察組織を統括しているのかという 全文をよむ

2018-04-21 (オピニオン)誰が法律を破ったのか(1)(4-9-4-2) (The Voice紙)

ロイター通信記者二人に罠を仕掛け逮捕したと裁判所の証言台で語ったモ―ヤンナイン警視とその家族に対して、関係当局が法的措置を取るべく動いた件への反応を見れば、ミャンマー国民は、正義を尊重し、真実を勇敢にも明らかにする人に敬意を表し、激励するという心根があることが鮮明に見えた。    当初から、核心の問題への対処法がずれている、と批判を受けていたロイター通信記者問題に、今になってモ―ヤンナイン警視に対する警察組織の起訴が加わり、当初の問題が更に複雑になったと言わねばならないだろう。    警視の地位 全文をよむ

2017-12-05 (社説)歴史を描く者が担う大きな責任(2017年12月5日 4) (The Voice紙)

この前の安居の間にアウンサン将軍の伝記映画を撮影して上映するための委員会を宗教文化省が先導して組織したニュースと、1988年8月8日を指す8888民主化運動についての歴史博物館を3年以内に建てるために、ヤンゴン管区政府と88年世代平和オープンソサエティ(訳者注:ミャンマーの市民団体の名称)が準備をしているというニュースは読者の方々もご存じのことと思う。一つ目のニュースについてはミャンマー独立の父アウンサン将軍の歴史を記録するのであり、二つ目についてはミャンマーの歴史においていつも忘れてはならない 全文をよむ

2017-11-17 (パースぺクティブ)バングラデシュとの国境にミャンマーのジャーナリストはなぜ行かないのか(2017年11月17日 13) (The Voice紙)

挑戦のさ中、確かでないミャンマーの将来       ドー・アウンサンスーチー政権が誕生して以来、ミャンマーについての討論会が随分減ったノルウェーのオスロ市で、11月7日(選挙2周年を迎える日)、「挑戦のさ中、確かでないミャンマーの将来」と題した討論会が開催された。Norad (Norweigian Aid[ノルウェー開発協力庁])が主催したこの討論会で、キーノートスピーカーとして討論したのが、ミャンマーの歴史学者であり作家でもあるタンミンウーと、ノルウェーの(コフィ・アナンのヤカイン諮問委員会メ 全文をよむ

2017-11-07 (社説)適材を適所に置く教育システム(2017年11月7日 4) (The Voice紙)

 10年生(大学入学)試験を優秀な成績、高得点で合格した生徒に対し、家族のみならず先生、親戚の多くが通わせたいと考える医科大学の入学資格に関して、10年生試験の点数だけではなく、面接を行ってから入学を決定するシステムに変更して実施すべく、関係する各所の責任者らが計画し準備を行っている。そのシステムによって、医学を本当に学びたいと考え、医学の知識を使って本当に仕事をしたいと考える者をより多く輩出することを目指すことが分かった。       ミャンマー社会の中で尊敬を集める職業の中で最上位にある医者 全文をよむ

2017-10-12 (社説)水上バスの安全性を軽んじるべきではない(2017年10月12日 4) (The Voice紙)

 交通渋滞緩和をある方法で支援するということを目指し、ダディンジュ(訳者注:10月の満月の日。お釈迦様が天から降りてくるとされ、仏塔などで火が灯される灯祭りの期間でもある。両親や先生、お世話になっている人達に贈り物をして感謝を表す)期間からヤンゴン川での運航を開始した水上バスについて、利用している国民の間で一部のことに対して批判が起こっている。最初に予定した時期から3ヶ月経過ののちに運航開始した上記の水上バスは、一部の国では水上タクシーや水上フェリーと呼ばれているが、要は一般国民の移動を容易にす 全文をよむ

2017-06-21 (社説)ドー・アウンサンスーチーへの誕生日プレゼント (2017年6月21日 6) (The Voice紙)

 一昨日の6月19日は、国家顧問であり、民主主義のリーダーでもあるドー・アウンサンスーチーの72歳の誕生日であり、ドー・アウンサンスーチーに敬意を表す国民らが、誕生日の記念として同氏の姿をグラフィティで描いたり、祈念したりしたことがSNSから分かった。「お誕生日おめでとうございます」とお祝いするには1日遅れてしまったけれども、まだドー・アウンサンスーチーの誕生日からそう時も経っていないので、本誌としては、「あなたが知恵と思いやりをもって、心やすらかにミャンマーの諸問題を解決できるようお祈りいたし 全文をよむ

2017-06-20 (社説)子供たちというのは国家にとっても宝である(2017年6月20日 6) (The Voice紙)

 現在大学入学(高校最終学年)合格リストが発表されていっており、合格した人たちはそれぞれの大学へ入学して学習を継続するため準備をしているところであろう。そして合格できなかった人も翌年確実に合格できるように、気を引き締めまた奮起するよう準備しているところであろう。成績優秀の評価付きでの合格であれ、優秀評価なしの合格であれ、高校最終学年合格といえば両親や先生方、兄弟姉妹親戚一同が喜び褒めたたえてくれることが当たり前のようになっているが、様々な事情で不合格になった人たちを非難することなく、確固たる熱意 全文をよむ

2017-06-19 (社説)一歩ずつ確実に実現してもらいたい(2017年6月19日 6) (The Voice紙)

 昨日SNSにおいて、地下都市を実現させるという、ヤンゴン市長の発言があり、それに関して、ヤンゴン在住の市民のみならずミャンマー国民の間からも批判が起こるという事態が起きた。豪雨による度重なる洪水や浸水の発生、頻発する停電、交通渋滞など、ありとあらゆる問題に直面している時に、地下都市を建設するというのだから、国民から大いに問題発言と捉えられたとしても不思議はない。だが、ヤンゴン市長は、一方で電気が十分に得られることが一番に必要なことであると言っており、ヤンゴンの地面の下に、地下都市がいつになった 全文をよむ

2017-06-01 (社説) 税金について (2017年6月1日 6) (The Voice紙)

租税と言うと国民の多くは後ずさりしてしまうもので、政府としては税金収入というのは政府機関の運営を順調に進めるためになくてはならない燃料、原動力と同じであり、関係各所は税金確保を精一杯促進しようとしている。       以前の政府は、国民も経営者も(税金徴収を)気に入らなかっただけでなく、批判や抗議にも直面しなくてはならないことを憂慮し、各種税金を徴収する代わりに地上・地下の天然資源売却で得た金と政府予算であらかじめ要求された金額だけで、政府プロジェクトや事業計画、政府業務の責任を担っていったので 全文をよむ

2017-04-26 (社説)ヤンゴンバスサービス(YBS)、首相の欠席と優先課題 (2017年4月26日 6) (The Voice紙)

 ヤンゴンバスサービス(YBS)に関して議員らが提案、指摘、討議、質問を行う予定だった4月24日、YBSを主導するヤンゴン管区首相ウー・ピョーミンテインが議会を欠席したことに対する批判が高まっている。    オランダから帰国した副大統領ウー・ヘンリーヴァンティウを空港で出迎えるために議会を欠席したことが、一部メディアの報道で明らかになった。ミャンマーで長く行われてきている慣行にしたがって、副大統領の出迎えを最優先のプロトコルとして選んだことはそれほどおかしなことではない。    しかし、プロトコ 全文をよむ

2017-04-08 (Editorial)ミャンマーの水祭り、マンダレーの水祭り (Weekly Vol.13 No.11, 2017年4月10-16日 20) (The Voice紙)

 水祭りはミャンマーを含め、中国(雲南)、タイ、ラオス、カンボジア、ベトナムなどのメコン地域にある6か国全てで共通して開かれている伝統的な祭りである。    2004年から、これら6か国の政府は合同でそれをメコンの水祭りと定義し、毎年国ごとに順番に主催国として開催を続け、今年は13年目であったが、すべての国が参加できなかった年もあり、当初程には人々に知られることがなくなっている。    ミャンマーの水祭りが他国と違う点は、ミャンマーの伝統暦に基づく新年が始まる、もしくは新年を迎える最初の祭りであ 全文をよむ

2017-03-29 (社説) 21世紀の国軍へ (2017年3月29日 6) (The Voice紙)

第72回国軍記念日の軍事パレードにおける国軍最高司令官のミンアウンフライン上級大将のスピーチは、国軍の現在の立場、将来の目標などを代表するものであったため、ミャンマー全国から訪れたミャンマーの現代の政治に興味がある人々や、各政治団体、組織の人々が関心を持って聞いた。      上級大将のスピーチでは、国民政治に関する定義、政党に対する見解、ベンガル人問題に対する国軍の立場、平和構築と民主主義国家建設における国軍支援の必要性、国軍の現在の状況に関する見解も加えて述べた。      スピーチの内容に 全文をよむ

2017-01-12 (社説)間違った計画とならぬよう (2017年1月12日 6) (The Voice紙)

 1月9日、ネーピードーで開催された国家計画委員会会議で、前政権時に始まった計画に関連して、国家大統領のウー・ティンチョーが語ったことは、実現するために準備を進めている物議をかもした計画の一部を念入りに調査検討しなおすための一つの後押しとなった。    ミャンマーの経済にとって、最も中核を成し、国の経済を向上させることにおいて、最も重要な拠点であるヤンゴン市開発計画は、前政権時に始まったわけだが、現政権になってやっと透明性が確保されるようになった。大都市ヤンゴンの拡張という場合、重要となる新都市 全文をよむ

2017-01-06 (Article) 街の中心にできた初めての本屋通り (2017年1月6日 4) (The Voice紙)

 ヤンゴン市の中心街にある他の通りと比べても人の行き来が少ないテインビュー通り、それが情報局と合同庁舎辺りのかなりの道に場所を確保し、読書愛好家にはたまらない愉しみを提供する本屋通りに、ここ数日のうちに変わるのだと言う。    ヤンゴン市、テインピュー通りにある合同庁舎と中央印刷所前周辺で、1月7日から毎週土日、朝9時から夜6時まで、本市場が開かれるのである。    政府が初の試みとして公式に開設する本市場で商売する人は、店1軒当たり1日6000チャット支払う必要があるとし、合計100軒を超える 全文をよむ

2016-12-30 (社説)責任を持たない広告 (2016年12月30日 6) (The Voice紙)

広告というミャンマー語の単語は、有名にさせるため、また多くの場所へ広めるため、周知させることを意味している。   経済分野においてはその概念を正式に広く利用し、他の多くの分野ではその概念を様々な形で実践している。   国家と国民と国家の統治全てを、法に基づいて選出された三権(司法、行政、立法)が法をもって厳しく統制し、国民の多くが法を尊重し遵守する国家では、広告も法に従わねばならない。   法を必要とするなら必要なように、必要としないなら必要ないように、法を利用したり、無視し 全文をよむ

2016-12-05 「紛争なくして初めて地域が発展するということを双方が受け入れている」ヤカイン州諮問委員会委員ウー・エールインへのインタビュー (2016年12月5日 7) (The Voice紙)

コフィ・アナン氏が議長として指揮しているヤカイン州諮問委員会がヤカインを訪問した際に見られた状況、諸外国のメディアにおいて非難されているベンガル人村落での国軍の焼き討ち、強姦について、本紙はヤカイン州諮問委員会委員のウー・エールインとコンタクトを取りインタビューを行った。以下はそこからの抜粋である。      Voice:今回ヤカイン州への3回目の訪問の際、ヤカイン州民間組織とヤカイン州の人々が抗議の意思を表明しましたが、どのような困難に遭遇しましたか。      ウー・エールイン:何という困難 全文をよむ

2016-11-14 (社説)健康な国民に (2016年11月14日 6) (The Voice紙)

様々な事情で渡米し移住した知人の1人が、ミャンマーからアメリカへ渡った人の多くが病院で検査を受けると、栄養不足であるという特記事項が出てきているということを言っていたのは大変興味深い。      飲食に困らない中流階層に含まれる人々にそのような特記事項がでてきたため納得はいかないが、多くのミャンマー人の食生活スタイルは、1人の人間が1日に必要な栄養をバランスよく摂取していないことを気づかせた。      特に、1人の人間にとって必要な栄養を満たすだけでなく過剰に摂取しているため、肥満国呼ばわりさ 全文をよむ

2016-11-07 (社説)外国投資のために準備すること (2016年11月7日 6) (The Voice紙)

 貧しい国の経済発展のために、外国投資が最重要であることは、経済の基礎をかじったものなら誰でも知っている。    外国投資を呼び込む際に、来訪する投資家たちが滞りなく動けるような条件を整えることも重要だ。    投資に関する法律、規則、ルール、インターネット回線の速度、交通と輸送、電気のようなインフラのほかに、人的資源に関する諸分野についても整備する必要がある。    質と能力の高い熟練労働者を養成する必要があり、作業場や工場の基準にも特に気を配る必要がある。    縫製業に関しては、バングラデ 全文をよむ

2016-11-03 (社説)日本ビルマ関係 (The Voice紙)

 アウンサンスーチー氏の今回の訪日は、2015年の選挙以前に行ったそれとは異なり、初めて国賓として招致されての訪日だったので非常に特別なことであった。    それに加え、日本外務省の発表によれば、アウンサンスーチー氏を日本政府が最高レベルの招聘で招いたので、これまでの歴代ミャンマー政府に対して日本政府が行った招聘よりもいっそう際立ったものであったといえる。    ミャンマーと日本の関係を言うならば、第2次世界大戦時、イギリス支配下からの武力反乱による独立の獲得を決心していたアウンサン将軍と三十人 全文をよむ

2016-10-15 (展望)一つ質問したい (Weekly Vol12No38 2016年10月17-23日 19) (The Voice紙)

先日、たまたま英語で書かれたミャンマーに関する記事を読んだ。見出しは.....”Noisy Myanmar”。   この見出しを見て、私は大笑いしたくなった。   正しくないから笑いたくなったのではない。あまりにも的を射ていて可笑しかったのだ。   騒がしいミャンマー   言い争っているミャンマー   敵対しているミャンマー   ちょっとしたことで怒り、批判し、悪口を言って、中傷する。      私は、二か月程前に一つのエッセイを書いた。   "拡声器と地獄"。   説教会などのとき、僧院や仏教 全文をよむ

2016-10-06 (展望)廃れた大都市ヤンゴン(2016年10月6日 13) (The Voice紙)

 シュエダゴンパゴダ通りからランマドー通りにかけて、アノーヤター通り一帯が停電する問題について、ヤンゴン管区域議会で、ある議員が質問した。その問題についてウー・マウンマウンソーヤンゴン市長が答弁したのは、電線がないから電気がつかないというものであった。質問の主旨は、道路沿いに電気が灯らないため、暗がりとなっていることであったが、答弁者はそれに対し電線がないから暗いのだと答える。いつになったら復旧するのかということについては触れない。質問と答えが堂々巡り、隔靴掻痒というべきある。国家第一の経済都市 全文をよむ

2016-09-29 (社説)地震の危険に備えるときが来た(Daily, Vol4/No147) (The Voice紙)

よく名の知られたザガイン断層によって、40年余りの間にミャンマーで再びマグニチュード6.5以上の地震が起きる可能性があると専門家らが警告を発していることを受け、国民の多くから懸念の声があがっている。      それに加えIndia Plate(インド岩盤)とBurma Plate(ビルマ岩盤)の2つがぶつかり合っており、インドプレートに圧縮が起き、反発力が蓄積されてからすでに400年以上経過していることから、マグニチュード9レベルの激しい地震が起きる可能性がある旨、ミャンマー地震委員会も注意を喚 全文をよむ

2016-07-11 (社説)ハチの巣を棒でつつかないよう (Daily Vol-4/No-78) (The Voice紙)

国民の希望によって選び出された政府となって100日経ったとき、いつもの通り噂に基づいた心配をし、言葉を選ばず発言するために、騒ぎになり始めているのを見かける。      確かに現在のミャンマーは、すべての地域において多くの問題のきっかけがあり、さらに、法律や規則よりも口頭での命令で勝手に統制していたという事実が多く存在するため、すべてを再度一から修理しなければならない老朽化の進んだ古い家屋と同様である。      この状況において、どのような政府であっても通常出くわし得るような一部の問題を大袈裟 全文をよむ

2016-07-03 (社説)言葉と主権(Daily, Vol-4/No-71) (The Voice紙)

 ミャンマーで産まれ、ミャンマーに住み、ミャンマーで就学する、ビルマ語を話すミャンマーの子供たちが、ビルマ語の読み書きができないというと、近隣国を含む世界の国々が驚くだろう。       さらに驚かされるのは、ミャンマーにおいてイギリス人がイギリスの承認を得て開校したあるインターナショナルスクールでは、就学しているミャンマーの子供たちも含め全員に中国語を必ず教えなければならないという規則が定められていることだ。       ビルマ文学、ビルマ語、ミャンマーの文化や慣習などとともにミャンマーを本気 全文をよむ

2016-06-23 (社説)民族と宗教(Daily, Vol-4/No-63) (The Voice紙)

 同じ場所で生まれ、共に居住してきたところから群集を形成した後、歴史や文化、慣習、言葉を共有するようになった種族集団を民族と呼ぶ。    たとえば、タイ人や中国人、日本人、ビルマ人など、それぞれの国ごとに括られる種族集団もあれば、一国の中に共存するカチンやカヤー、カレン、チン、ビルマ、モン、ヤカイン、シャンなどの各エスニック集団もまた民族と称される。    宗教はといえば先祖からの伝来により、もしくは自ら宗教を探求し、研究や実践をすることにより、信仰していることを意味する。今日世界の人々に最も多 全文をよむ

2016-06-23 (社説)どっちつかずの子孫にしないために(Daily, Vol-4/No-62) (The Voice紙)

基礎教育を受ける年齢の子供2人を、国際的なカリキュラムで教育をする有名私学に預けている、あるミャンマー人の親が、ミャンマーにある私立のインターナショナルスクールのビルマ語教育制度に関して疑問を投げかけた。      オーストラリアや他の隣国でも、多くの分校キャンパスを開設しているその学校に通う生徒に、中国語を必修科目として定めたことと、ビルマ語は読み書きが出来る程度教えるとして授業時間数をカットしたことに対するものであった。      関係する学校責任者は、その学校で学ぶ学生の多くは中国人と他の 全文をよむ

2016-06-12 (社説)いつも通りの大学合格者リスト入りから人生の試験合格者リスト入りへ(Daily, Vol-4/No-53) (The Voice紙)

高校卒業・大学入学試験(第10学年試験)はミャンマーの学生の人生において最も重要なステップの一つであるとして定められているため、高校卒業試験の合格発表が行われる日は、学生にとっても親にとっても特に胸が高鳴る日である。       今年は合格者リストを、関係する高等学校のみならず、オンラインを通しても発表したので、ミャンマー全域で同時に合格者リストを見ることができた最初の年だとも言える。       確かに、高校卒業試験の合格者リストを早朝に起きて見にいかねばならなかったことは、胸が高鳴るつかの間 全文をよむ

2016-06-08 (社説)若者の犯罪問題に対する解決策を(Daily, Vol-4/No-50) (The Voice紙)

近年、10代の若者が罪を犯す事件に出くわすことが多くなったことは、軽視すべきことではない重要な問題である。    この少年犯罪の多くは集団でのひったくりや、集団暴行、窃盗であり、上記のひったくりや窃盗の多くは、特に大きな金額ではなく、少額のお金や携帯電話などの個人的に使用する製品であることには、注意を要する。    ここでは、このような罪を犯した少年たちを、罪を犯した場所とその事件を見ることで、おおむね2つのグループに分けてみよう。    1つ目のグループは、住所不定で移住を繰り返しながら、 全文をよむ

2016-06-06 (社説)自然環境の実際的な保護を(Daily, Vol-4/No-48) (The Voice紙)

 今日はWorld Environment Day, 世界環境デーとして、感謝の心を持てる者たちが定めた日である。人々が暮らしている自然環境というものが、人々が生存するためになくてはならない重要なものであること、特別に尊重することについて、栄誉をたたえ定めたという意味である。    そのように、尊敬の念を込めて定めた自然環境の状況においても、非常に心配されている。    そのように心配しなければならないほど、この世の中で、最も利己的で、欲望が最も強く、最もおろかであると言える人間が壊したこの広大 全文をよむ

2016-05-04 (社説)ミャンマーの報道自由デーに向けて(Daily, Vol-4/No-20) (The Voice紙)

本日午前ヤンゴン市内のチャトリウムホテルにて開かれた世界報道自由デー式典は、ミャンマー国内における第4回目の開催である。      同様にこれは、国民による真に公正な投票で選ばれた国民民主連盟の政権下で、初めて開催された式典とも言える。      ウー・テインセイン率いるかつての準文民政権下では、それ以前の軍事政権下における報道の自由への抑圧を緩和したものの、報道記者らへの逮捕、殴打、起訴、投獄は続けられていた。      このような状況にもかかわらず、国境なき記者団が計180ヶ国を査定した20 全文をよむ

2016-04-23 (社説)ミャンマーが平和でありますように(Weekly, Vol-12/No-13) (The Voice紙)

 ミャンマー国軍とアラカン軍(Arakan Army, AA)という名の少数民族武装勢力の間でごく最近起きている戦闘によって双方に死傷者がでていることは、めでたい新年に泥を塗るような事態になっている。    それと同様に、過去5年の間に時間を割き努めてきた様々な平和構築事業や、現在の新政府と国軍に対する大きな警告もしくは挑戦と言うことができる。    ヤカイン州とシャン州は現在ミャンマー国軍と直接対峙している少数民族武装勢力集団の多くが基盤を置いている地域であるため、新政府の平和事業計画にとって 全文をよむ

2016-04-21 (社説)喜ばしい新年を迎えて(Daily, Vol-4/No-8) (The Voice紙)

緬暦1378年の新年を、西暦の2016年にミャンマー連邦共和国の全国民は誇りを持って、そして非常にめでたく迎えることができたと言って間違いない。      この50余年で初めて、国民の意思のとおりに投票して選出した国民の代表者が多く参加している各立法議会から、本物の文民大統領を選出することができたことと真の文民が多数参加する政権を組織できたことが新年がめでたいという主な理由だ。      国民の意向を投票で明らかにし、世界にも発信できた。そのことで、昔よりもミャンマー国民の表情はさらに晴れ晴れと 全文をよむ

2016-04-08 (社説)新政権と中国外交 (Weekly, Vol-12/No-12) (The Voice紙)

 大統領になれないように憲法規定で制限されているドー・アウンサンスーチーが、外相としてその職務を開始した後、最初に彼女を訪れた人物と、彼女が政府の顧問として任命されたことを歓迎し、最初にその承認を行った人物とが、両方中国外相であったということは、中国外交のフットワークの軽さに特に注意を払わせるものであった。       さらに2015年の選挙前に中国共産党は、国民民主連盟党首のドー・アウンサンスーチーをレッドカーペットを敷く歓迎振りで公式に招待し、習近平国家主席を含む中国共産党の首脳陣らとの会合 全文をよむ

2016-04-08 (社説)以前の悪行は新年の水祭りで洗い流せ(Daily, Vol-4/No-7) (The Voice紙)

過去50年以上の間に開催してきた新年の水祭りと比較すると、今年はミャンマー国民にとって最も意義があり、最も楽しいお祭りだと言えるだろう。      それは、国民が一丸となって希望する指導者と党を投票によって選出し、国民が選出した国民の代表からなる連邦議会が選んだ、初めての真の文民大統領が指導する内閣が、活動を始動した時でもあるからである。      1962年以降、国を支配してきた独裁体制の影響で、多くの傷を負い、茎が隙間だらけで脆弱してしまった一本の木にも似た国にとって、今年の水祭りで撒かられ 全文をよむ

2015-12-02 (社説)歴史の新しい1ページを開くことができますよう(Daily, Vol-3/No-204) (The Voice紙)

もうじきアウンサンスーチー女史がテインセイン大統領や国軍司令官ミンアウンフライン上級大将と会合を開くことは国民和解のための素晴らしいことであると言える。      アウンサンスーチー女史側は、選挙前から四者会合するよう要望していたけれど、大統領と国軍司令官側は都合があわないとし、他の政党リーダーや少数民族政党代表らと合同の会合のみを受け入れていた。      一方、退役したタンシュエ上級大将の許可がないので大統領や国軍司令官らが拒否していたとの分析などもある。      選挙で国民民主連盟が明確 全文をよむ

2015-12-01 (社説)ソーシャルメディアの善と悪(Daily, Vol-3/No-203) (The Voice紙)

 東南アジアの幾つかの国においてよく利用され好調のオンラインソーシャルネットワークあるいはソーシャルメディアは、オンラインニュースウェブサイトと主要メディアである新聞、テレビ、ラジオ等に大きな影響をもたらす可能性があることに関してはこれまで多く議論がなれてきた。       そのような中で、ソーシャルメディアのせいで紙媒体メディアの発行部数低下、若者の漸進的な紙媒体メディア離れや、ソーシャルメディアの使い方を誤り根拠のない噂が広まってしまうといったことが主要メディアに押し寄せていることなどが論じ 全文をよむ

2015-09-29 (Article) 夢から現実となったティラワ (The Voice紙)

「今この瞬間、我々の夢は現実のものになった」ティラワ経済特区Aゾーンの開所式で、ウー・ニャントゥン副大統領はこのように述べた。    ミャンマー初の経済特区となるティラワ経済特区は、国内に今後建設されるであろう他の経済特区にとって最適な見本となるもので、日本政府と日本企業の協力により、建設開始から2年で今のように運営可能となったと副大統領は述べた。    ミャンマーでは3つの経済特区が建設中であり、中でもティラワ経済特区はミャンマー・日本両政府と民間企業が協力して実現させたものである。それらの経 全文をよむ

2015-08-08 (社説)互いに協力すべき時 (Daily, Vol-3/No-102) (The Voice紙)

ミャンマー全土が今日直面している水害は現実的に国民を一致団結させるかのように追い込む事態である。      昔から2人が力を合わせると3つに決裂してしまうと揶揄されるくらいまでに分裂する軋轢のドラマがなされていたにもかかわらず、今日においては水害の被災者を助けるようにと一致団結していることは不幸中の幸いと言える。      作業の分野の各団体の他に民間メディアがみずから積極的に鼓舞し援助していたことや時間かけずに情報を伝えてくれたことも水害の被災者にとって格別な支援となってきた。      サイ 全文をよむ

2015-08-02 (社説)電力さえ普通に供給できないなら(Daily, Vol-3/No-99) (The Voice紙)

私たちの国は世界の国と言わずとも地域内の国と比べてさえ50年くらい遅れているが、アウンサン将軍が1947年くらいに述べた言葉通りに言うなら、他人が一歩進んだら私たちは50歩ほど進むことができてちょうどよくなるだろうと思う。   軍政下で50年くらい経過し2010年に選挙が行われ、文民の姿に変わった政府が統治する名目上の民主主義システムに移行し、かなり多くのことが修正され変化してきて、国家発展への希望が出てきた。   しかし、政府は任期5年のみが経過した。具体的な改革をもって多くの国民の暮らしを本 全文をよむ

2015-07-21 (社説) NGOビジネス (Daily, Vol-3/No-89) (The Voice紙)

 変化し始めたミャンマーでは、軍による独裁体制支持者らと、民主主義を望む人々とが、繰り返し対立するだけでなく、時折問題が起こってきたことを、皆よく知っていることだろう。    また一方では、ミャンマーの民主主義への移行のための仕事を理由に、民主主義の成功者になりたい人が諸外国政府と組織の間で基本原則に関して対立することもあった。    同様に、開発途上国ではよく見られることだが、長きにわたり政府の支援・保護を受けられていないといえるような地域へ、国際NGOと呼ばれる国際的非政府組織が入って援助し 全文をよむ

2015-07-08 (社説) 人々に寄り添う必要がある (The Voice紙)

 選挙が近づいてくるのにしたがって、選挙の投票を依頼する活動を見かけることが多くなると思われるが、多くの政党は選挙が近い時にのみ、有権者の国民を意識した形となっている。    というのは、票がほしいときだけ投票する人を重視した意向で、人気のある案件を前列にならべて投票を依頼したがる意味でいいたいのである。    民衆のもとで支持票を得る必要があるなら、民衆のために、実際の仕事や、国家と国民すべての利益の常なる配慮、実際の行為などで絶えず示さなければならないのである。    民衆が投票し選抜する個 全文をよむ

2015-07-02 (社説)初出店したKFCが良いことをもたらしますように (The Voice紙)

 長年、世界と関係が切れていたミャンマーで、アメリカ合衆国ケンタッキー州から有名になったフライドチキンを世界中でフランチャイズ方式をとって販売しているKFCがヤンゴンにおいてはじめて開店し、客が大量に押し寄せて賑わった。    その開店日に客が行列を作り、押し合いながら待って食事をしていたのがシンガポールの新聞一紙で奇妙なものとして報じられ、これをSNS上で一部のシンガポール人がからかったり、揶揄したりするほど有名になった。    世界の先進国は言うまでもなく、地域内の国々のなかでも30年遅れで 全文をよむ

2015-06-04 (社説)国民をないがしろにするのか (The Voice紙)

 2015年5月21日より今年の雨期用に農民に貸し付けている中央銀行からの貸付金4000億チャットを許可するよう、6月2日に大統領が連邦議会へメッセージを送り要求したことは大変奇異なことである。    憲法および議会と行政執行に関する現行の法律や手続きにしたがって、政府のすべての費用や貸借金は、まず議会に提出してその許可を得てはじめて、使用したり実現したりすることができるが、政府が中央銀行から自分の意向で金を借り出して使用してから議会に許可を求めたことは法的に言えば法律に適合しない行動となる。  全文をよむ

2015-06-01 (社説)捨てられた首都なのか(Daily、Vol-3/No-46) (The Voice紙)

変容する時代とはいっても、実際には、独裁制度の期間中ずっと拘束したり統制していたのを緩和する段階でさえ、最初の作業がまだ実現し始めたばかりに過ぎないのは、任期の4年以上を費やした今日まで無くならず、横領が残存していることが証拠を表している。       社会主義と名が付いた、一党独裁制度が始めた、計画を見せ、事業を示しておきながら私欲をはかる有り様は、軍事独裁制度において最悪の状況になってしまい、今日民主主義と名が付いた時代まで収拾できず残っているのは、実際に変革したい人の名誉を傷つけ人民の失望 全文をよむ

2015-05-24 (社説)ミャンマー人は時間をもてあましているのか (The Voice紙)

外国人の知人にミャンマーについて彼の率直な意見を聞いた時、彼は1つだけ言った。ミャンマー人は時間をもてあましているのか、と。    彼がそう言うのも、もっともである。たしかにミャンマーでは人々にとって時間が余っていて、時間を無駄にしている人がいるが、無駄にしたくないのに自分の時間を割かねばならなくなっている人も多くいる。時間を無駄にしている人たちはそれほど多くない。国家の経済計画による資産分配の割合が均等でなかったために両親の稼ぎで暮らしてゆくことができ、仕事もせずに漫然と時間を浪費している人、 全文をよむ

2015-05-10 (社説) 思いやりを持って使おう (The Voice紙)

夏になるので、飲み水、生活用水が問題となる場が年々増加している。ミャンマー中部地方の雨量が少ない地域においてのみ水の問題が起こってきたが、近年、ヤンゴンに最も近いダラのような郡区においても水の問題は徐々に大きくなっている。    地球温暖化のほか、ミャンマーにおいては20年もの間森林を好きなように伐採し、資源を途方もないほど採取し、ダム、水路、堤防を手当たり次第建築した影響によって、森林は消滅し、分水界となる森林も水没し、生態系に問題があり、本来の暑さが一段階進んだので、ミャンマーの人たちは 全文をよむ

2015-05-09 (社説) 宿泊者届はまだ必要か (The Voice紙)

 イギリス植民地政府が統治していた1907年に規定された村落および都市法に含まれている、国民に宿泊者名簿を提出(訳者注:住民登録してある自宅以外に宿泊する際には地区役人に届け出が必要)させる規定が、民主主義に移行しているこの時代まで継続して実行することが適切か否か、民主主義的総選挙の名のもとに国民が選出した政府だと自ら述べている現在の政府に質問しなければならないだろう。    イギリス政府は植民地主義の政府であったため、その統治下の国家の国民たちに対して信頼がなかったため、また国家安定のため、こ 全文をよむ

2015-05-03 (社説)報道の自由という権利をもつには (The Voice紙)

 5月3日は世界報道自由デーと定められており、世界各国がそれぞれ記念式典を開く。    50年以上もの間、報道の自由がなかったミャンマーでも2012年に初めて世界報道自由デーの式典を開催し、今年で4回目となる。    4年間にわたって世界報道自由デーの式典を開催してきたミャンマーではあるが、ミャンマーに本当に報道の自由があるのかは疑問が残る。   フリーダムハウスという世界各国で報道の自由度の指数を調査・発表している独立機関が、ミャンマーの今年の報道の自由度は180か国の中で144番目だと発表し 全文をよむ

2014-12-21 《社説》各党は活力があり確固としているか(10-49-20-1) (The Voice紙)

 2015年になった。選挙が近づいている。各党は結束し活発に活動することが重要となっている。    政党政治の時代、選挙政治の時代にあって、政党というものが、ミャンマーの国政、経済において、この50年来はじめて存在意義を持つようになった。諸政党、その党首、党員ら、また党の代表である国会議員たちは、国にとって重要な基本原則、法律の策定を実現する場面で、直接的にあるいは間接的に参画している。    ミャンマーの発展、成功などの課題はその多くが政党にかかっている。政党が劣っていれば、国も劣る。政党が優 全文をよむ

2014-12-14 《社説》平和を欲すなら(10-48-19-1) (The Voice紙)

 平和を欲するのなら戦争を知らなくてはならない。    平和を欲するのなら戦争を理解することが必要であるように、戦争を理解するには平和の本質に精通しなくてはならない。戦争を理解することで平和を知れるように、平和を学ぶことで戦争を知れる。まことに戦争と平和は切っても切れない関係である。    戦争の後、人々はみな戦争に嫌気がさして平和を手にする。あるいは戦争の後、敗者が勝者に報復しようとすれば戦争が起きそうな状況が生まれてくる。    戦争をする人の中には、戦争(戦争の弊害)を知り平和を望む人もい 全文をよむ

2014-12-07 《社説》総計・数字の正確さ確保が我々の仕事(ドゥアイェイ)(10-47-20-1) (The Voice紙)

ミャンマーで、どの地域、場所においても統計のデータがはっきりとしないことは国を発展させようとする際に大きな難題となる。    国際的な統計において、ミャンマーの数値はN/A「データ無し」としか出ない。過去何年もの間、戦争が度々起こったタリバンらの潜伏したアフガニスタンのデータですらあるのだが、ミャンマーに関するデータは無い。    このようにデータに乏しいことは、ミャンマーの貧困の主な原因の一端でもある。国に何が起きているかを知らずに治療することができるだろうか。データも無く、何も頼りにできない 全文をよむ

2014-10-21 《社説》選挙をサッカーの試合にみたてるなら(10-40-19-1) (The Voice紙)

 相手も勝ち自分も勝つ、相手も得し自分も得をするというようなサッカーの試合をすることは出来ない。サッカーの試合にWin-Winはない。    勝利を目指すというのは、自分自身あるいは自分の組織のためだけに、最善を尽くすことである。そこでは、Win-Winなどといった方針を定め、実行するということはあり得ない。サッカーの試合においては、自身のチームの勝利ということだけが最も重要なのである。    Win-Win というのは、相手も勝ち、自分も勝つことである。自身が勝ちたければ、対戦相手を勝たせない 全文をよむ

2014-10-07 《社説》民主主義と権力者の力比べ(10-38-20-1) (The Voice紙)

民主主義制度の実施を許したイギリスの支配下から、一党独裁制を実施している中華人民共和国が主権をもつ地域として1997年に引き渡された香港特別行政区は、独裁制から民主制へと姿を変えたばかりのミャンマーと比べてみると、逆方向への体制をとっている地域である。   イギリスが中国に引き渡した時は、優れた洞察力を持った当時の中国の指導者鄧小平が、世界で初めて適用した「一国二制度」の原則で、イギリスの民主制を引き続き生かしたまま香港を発展させた。   鄧小平の死後、原理原則関係の部分の担当者は次々と後任に引 全文をよむ

2014-09-09 ≪社説≫ベルリン・アムステルダムから(10-34-19-1) (The Voice紙)

 ミャンマー国民に、世界でどの国の車が好きか尋ねると、ほぼ全ての人がドイツ産の車が好きだと答えると思う。同様にどのブランドの車が好きか尋ねると、MercedesやBMW、Porsche、Audi、Volkswagenが好きだと口を揃えて言うだろう。    それもそうである。ミャンマー国民は、ネーウィン政権とその後の軍事政権の二代にわたる権力の濫用、誤った統治と私利私欲の追求の結果、貧困のどん底に陥り、世界で最も粗悪な製品を仕方なく使用してきた。本来誰しも世界最高品質の製品を、諸外国に住む自由な 全文をよむ

2014-06-03 ≪論説≫タイ、ベトナムの困難はミャンマーにとってチャンス(10-20-3-1) (The Voice紙)

 政治的に不安定になっているタイで軍事クーデターが起きたこと、中華人民共和国と領海紛争が生じているベトナムで、中国系工場に対し暴力的デモが起きていることなどから、それらの国に投資している事業を存続させることが困難になってきている。    そうした状況にあって、軍事独裁制から民主制へと平和的に変革を進めているミャンマーは、投資の見込みが最もある国の一つと考えられるようになっている。そのため、アメリカやヨーロッパ、アジア地域からトップクラスの企業がミャンマーへと視察に訪れ、投資状況を調査している。  全文をよむ

2014-05-05 真正からごまかしへと移行する毛髪市場(10-16-9-1)ゼィヤーコー(タウングー) (The Voice紙)

 ミャンマー伝統文化において、男性の徳は力、女性の徳は髷という慣用句があるが、現代、女性の髪の毛は家庭を持つ女性たちにとって徳であるだけでなく、食費の足しにもなる。       「今は、抜毛であっても重さ1チャッ(約16グラム)につき、金額にすると500チャット以上になる。以前のように、抜毛を捨てない。容器にいれてとっておかなければならない。3ヶ月に1回ほど売るだけで、食費の足しにできる。買い取り人は家までやってきて、お金が必要ならばお金で、そうでなければ台所用品と引き換えることもできる」とタウ 全文をよむ

2014-03-24 疑問うずまく所得税(10-11-1-2,3-2,4-1) (The Voice紙)

 生活のやりくりにも不安を抱える国民にとって、これまで馴染みの薄かった所得税の規定が、突如として実効性をもつようになった今、では「それにより何が還元されるのか」という共通した疑問が、納税者国民の間に沸々と湧き上がっている。       連邦議会が承認したことにより、年収200万〜500万チャットの収入を得ている人々は所得税5%、500万〜1000万チャットの人々は10%、3000万チャット以上の収入の人々は25%を、所得税として納めなければならなくなった。それゆえ、日収5500チャット以上、月収 全文をよむ

2014-02-01 不動産市場は価格つり上げを狙う仲介業者の手中に(2014-17) (The Voice紙)

 現政権の発足以来、経済はわずかばかり上向いた。しかし、株式市場がまだ完成していないために、資金力のある人々の容易な投資先としての不動産市場では投機的取引が2014年にも引き続き行われるだろう。    不動産相場の暴騰を抑制するため、ミャンマー全国の土地面積に応じた課税割合が2013年10月に決定されたが、市場での効果が薄かった。事前に情報を得た人々が先回りして所有した工業地区や経済特区、およびその周辺地区の地価は下がることなく、土地所有者が徐々に価格をつり上げている状況に直面している。     全文をよむ

2014-01-27 色のそろわぬ色鉛筆(10-3-9-1) (The Voice紙)

 「パゴダの由来を聞きますか。心付けをくれるだけでいいですよ」まだ10歳ほどのマ・ピョー(仮名)は、ミャンマーの古代都市バガンにある古刹ローカナンダー・パゴダで、参拝に訪れる人を見つけては後を追い声をかける。    観光地である古代都市バガンの都城跡は、涼季に入ってからさらに活気づき、12月、1月の期間、観光客が最も多い。    地元の人々も、その時期を待ち望んでおり、観光の分野にサービス業で入り込みなんとか生計を立てようと、全力を注ぐ。そのなかに、小学校4年の子供案内人、マ・ピョーもいる。   全文をよむ

2014-01-06 六本瓶坊主(2) (The Voice紙)

 その村に小屋を五棟建てることとなり、必要な分の材木と帆布を支給した。支給してから時間が経っていたので、建設は終わっているだろうと思っていた。    船の上から村を眺めると、帆布の小屋が並んでいた。建ててある小屋は整然としていて、見ていて気持ちが良かった。そのため、住宅支援をしている僕たちボランティアは嬉しく思った。    丘に上陸してみると、五棟のうち一棟がまだ帆布で囲われていなかった。そのため、なぜこの小屋だけ囲いがないのかと尋ねると、板と帆布が足りないのです、と村人たちが口々に答えた。   全文をよむ

2014-01-06 六本瓶坊主(1) (The Voice紙)

 ラプッタの町はずれの出来事だった。体中が泥で汚れた二人の男を、周りの人が抑えていた。二人の男は罵詈雑言を浴びせ合い、今にも相手を殺しそうな勢いである。   人々が引き離したそばから、その二人は腕を振り払ってまた川に飛び込んだ。人々はまた二人に倣って川に入って、二人を抑え込まねばならなかった。やっと二人を引き上げ、川から上がると、全員の体中が泥だらけだった。皆が力を合わせて引き離していたのだが、二人の男はまだ暴れ続けた。その後、人々は二人を小屋に入らせた。二人は、みんなに押さえ込まれて体は動かな 全文をよむ

2013-11-10 ≪特別レポート≫ヤンゴンで密やかに進行する危機2(9-44-1-3,2-1)ピィピョーリン (The Voice紙)

また、ヤンゴン市開発委員会は市内31郡区に貯水池と井戸から毎日1億6千万ガロンの水を供給していることが同局責任者の発表によりわかった。    「ヤンゴンの1日の水の需要は2千万ガロン以上ある」と同氏は言う。    需要があり地下水の使用が増えてきたことにより、夏期の飲用水不足問題も国中で見られるようになっている。気候学者のトゥンルィン博士はヤンゴン市シュエゴウンダインのトーウィンフニンズィーホールで今年開催された環境保全に関する講演会で次のように述べた。    「ミャンマーで食料安全保障の次に重 全文をよむ

2013-11-10 ≪特別レポート≫ヤンゴンで密やかに進行する危機1(9-44-1-3,2-1)ピィピョーリン (The Voice紙)

ヤンゴンで密かに進行している危機がある。その潜在的な危機とは、地下水の過度の使用である。その結果、地盤が沈下し、海抜0メートルを下回ることや、地下水の真水が減って涸渇してしまうことなどの弊害が生じうると環境保全学者や水文学者が指摘している。    地下水は地表面より下の砂礫層の間に浸透していて、我々はその層から十分な量の水を汲み上げて利用せねばならないが、その分の地下水を雨水が補充している、と環境について執筆する文筆家マウン・チェーイェーの「地下水、水質と健康」という記事に書いてある。    世 全文をよむ