タンソンニャット空港での渋滞は航空の安全保障・安全を脅かす
2017年01月11日付 VietnamPlus 紙
上空も、地上も、そして外部に出る道も渋滞するタンソニャット空港
上空も、地上も、そして外部に出る道も渋滞するタンソニャット空港

 チン・ディン・ズン副首相は次のように述べた。「多くの空港にて受け入れ能力超過になっている。特にタンソンニャット空港では、上空でも地上でも外部に出る道でも渋滞が起きており、航空の安全・安全保障を脅かしている。これは、航空の空港マスタープランが経済に比べて時代遅れで、予測の正確性に欠けたことによるもので、マスタープランを調整せざるを得ない状況を招いた」。
 1月10日午前に開かれた、交通運輸部門における2016年の業務に関する総括および2017年の計画・任務実施に関する会議にて、ホーチミン市交通運輸局局長のブイ・スアン・クオン氏は次のように述べた。「2016年、タンソンニャット空港国際ターミナルは、およそ3,200万人の乗客が税関を通り(これは2020年の計画を28%上回っている)、1日に昼夜4万台の車が空港を通過し、それが周辺道路を含めた空港の内部を大きく圧迫している」。
 2017年の旧正月に乗客が便利に安全に利用できるようサービスするために、ホーチミン市の交通運輸局はタンソンニャット空港の[事業]進捗のスピードを早めるための解決策に集中するよう建議した。その内容は、深夜便の増強、地域の交通インフラ運用能力に見合った時間枠での運行スケジュールへの見直し、全体的・均一的な解決方法の早期提示、第3環状道路や他の各プロジェクトの建設などである。
 ベトナム航空(ベトナムエアラインズ)のズオン・チー・タイン社長によると、ベトナムの航空市場はこの5年で急発展を遂げ、特にハノイ―ホーチミン間を結ぶ航路は国内路線において[利用者数が]世界4位となり、キロベースの座席利用率は世界24位となったが、一方で他のインフラ基盤はその増加に追いついていない状態だという。
 「2016年の乗客輸送数は2020年の乗客数の予測を超えてしまっている。原因は格安航空会社の発展によるものだ」とタイン氏は受け止めている。
 ベトナム航空のトップは、「航空の安全は、現在の時間に関するインフラの切迫した環境の中で、重要で緊急のニーズである」と強調した。
 「現在ホーチミン市は、深夜22時から翌日の早朝5時までの運行スケジュールを強化して建設・技術を圧迫し空港を渋滞させており、チェック・監視を強化している。我が社は、今後、サービス事業と開発において安全とプロ意識を保障することを約束する」タイン氏は言う。
 交通インフラシステムについては、戦略的に集中して建設され、マスタープランも投資して実施されたが、まだ課題が残っていると考えるチン・ディン・ズン副首相は、「空港のマスタープランは、経済に比べて時代遅れで、予測が正確でなかったため、受け入れ能力超過を招き、マスタープランの調整をせざるを得ない状況になった。多くの空港、特にタンソンニャット空港国際ターミナルが受け入れ能力超過となっている」とした。
 「国家管理機関は、各空港、鉄道、道路、港湾、水上交通、航海などのマスタープランに基づいた投資の計画化を基盤にするためのマスタープランと戦略の調整を重視している。マスタープランから国家の力と社会からの力を基礎にした中期的長期的な実施計画を構築し、流行に流された勝手気ままな投資を避け、持続可能でない開発を招かないようにする」と副首相は言う。
 また副首相は、交通運輸省がマスタープランを急いで完成させ、各空港のマスタープランを調整するよう、指示した。タンソンニャット空港国際ターミナルが上空も地上も外部へ出る道路も渋滞していることを言及する以前に、建設された小さい空港も既に受け入れ能力超過の状態である。このため、主管する省は、総合的なマスタープランを作成し、政府の指導に沿って[空港の]拡張・レベルアップを行わなければならない。
 タンソンニャット空港についていうと、副首相は交通運輸省に対し、滑走路1本とターミナル2つを追加してそれらの各ターミナルの区域を再整備し、駐機場システムを増やし、主に社会資本を使用して外部とつなぐ交通システムに投資する、空港の拡張・レベルアップに関するマスタープランを1月15日までに政府に報告するよう、求めた。その後、どの資本で(国家資本と社会化資本)投資がなされるのか各プロジェクトを明確に確認して投資するための計画を立てる。2018年が終わった時に運用を開始し、安全保障・安全を確保するためである。
 副首相は、交通インフラ開発のための投資は特に重要だと強調した。副首相は「交通部門は、ロンタイン国際空港[建設事業]の実現可能性に関する報告書作成の進捗を促進しなければならない。2020年に投資し[着工し]2025年から運用を開始するためである」とした。

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( 翻訳者:佐久間彩夏 )
( 記事ID:3231 )