人口構造の黄金期を目一杯活用 -国にとっての大きな好機
2017年01月29日付 VietnamPlus 紙
中央差婦人科病院における新生児の看護
中央差婦人科病院における新生児の看護

 ベトナムは豊富な若年労働力をもって、2007年から正式に人口構造の黄金期に入った。それから現在まで10年経ち、ベトナムは経済成長において多大の進歩を達成した。
 しかしながら、統計総局の予測によれば、この人口構造の黄金期は約34年つづき、2041年頃に終息する。特に、人口構造の黄金期と人口の高齢化が同時に起きるため、ベトナムはこの機会を目一杯活用して国の発展を促進するのに適した政策を立てる必要がある。
 人口・家族計画化総局(医療省)によれば、現在のベトナムの人口の顕著な特徴の一つは、出生率が低下し、15歳以下の占める割合が1979年の42%から2015年には25%に減じていることである。逆に、生産年齢人口(15-64歳)の割合は53%から68.4%(2015年)に増加している。
 ベトナムは、国の工業化・現代化を成功裏に実現することを可能とする黄金の機会である、約6300万人の生産年齢人口を擁す人口構造の黄金期にある。15歳以下の人口の割合は、医療・教育・発展への投資を増大させる大きな機会をもたらしている。
 生産年齢人口の急増は、消費市場の拡大に一役買っている。なぜならばこの時期の人口は主力の生産人口であるとともに、主要な消費人口でもあるからである。近年の多くの研究は、消費支出は年齢につれて急増し、25-29歳の年齢層で最大となり、45歳まで高い水準を維持し、次第に平均レベルまで減少していく、と証明している。
 人口構造の黄金期において、子どもの数の減少は教育・訓練の再構築と質向上のための条件をベトナムにもたすのに役立っている。特に幼稚園、小学校、中学校において。
 しかしながら人口の専門家の分析によれば、チャンスはピンチと隣り合わせである。ベトナムの生産年齢人口は大きな割合を占めているが、労働力になっている割合は高くなく、2015年の統計では、その割合は78.8%にすぎなかった。
 人口の約70%、労働力の約48%は、付加価値をつくるのが低い地域である農業地域・農村で暮らし就業している。また失業率、特に15-24歳の青年の失業率は改善が進まず、未就労の青年労働者は7.21%に達している。それとともに、人材の質も高くない。統計データによれば、免状・証明書付きの訓練を受けた労働者の割合は、就業中の労働者全体の20.2%にすぎない。
 現在のベトナムのもう一つの試練は、人口構造の黄金期において老人数が急増傾向にあり、老人層への特殊な健康管理サービス・医療システム、恩給・保険の支払などに関する新たな多くの需要を発生させていることである。

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( 翻訳者:メディア翻訳ベトナム語班 )
( 記事ID:3235 )