日本のマスコミ、越日の首脳会談について熱く伝える
2017年06月07日付 VietnamPlus 紙
記者会見でのグエン・スアン・フック首相と日本の安倍晋三総理大臣(写真:トン・ニャット/ベトナム通信社)
記者会見でのグエン・スアン・フック首相と日本の安倍晋三総理大臣(写真:トン・ニャット/ベトナム通信社)

 東京のベトナム通信社の記者によると、グエン・スアン・フック首相と日本の安倍晋三総理との首脳会談が政府機関の公式ホームページで熱く伝えられ、また日本の主な新聞紙上でも重要なテーマとなっていたという。
 日本政府の公式ホームページは、「日越首脳会談」と題して、グエン・スアン・フック首相の歓迎式典とグエン・スアン・フック首相と安倍晋三首相との間の首脳会談の内容と写真を詳細に掲載した。
 このホームページでは、安倍晋三首相が次のように[両国の深い関係を]強調したスピーチを引用している。「政治・経済・文化・スポーツなどの分野とそして民間交流活動の中で、両国の深い関係が示されている。日本で学んでいるベトナム人技能実習生の数は2016年に約9万人にまで達し、ベトナムは日本における技能実習生の数が[国別で]最も多い国となった。日本におけるベトナム人留学生は、6万人を超えた」
 安倍総理は、ベトナムの実習生や留学生が日本での経験を活かし、ベトナムの発展に寄与し、日越友好の懸け橋へとなるようにとの希望を述べた。
 安倍総理は今日のような日本とベトナムの良好な関係を築き上げる助けとなった、上記の積極的な貢献に対し感謝の意を表明した。また同時に、ベトナムと日本がより一層の良好な関係を築くためにこの努力が維持されることへの期待も表明した。
 日本の外務省の公式ホームページ上でも「ベトナム社会主義共和国」特別ニュースの中で、グエン・スアン・フック首相の歓迎式典や両首脳の会談が、共同声明の全内容と共に掲載された。
 同時に日本のマスコミもまた、両首相の共同声明で提示された内容を重視した。産経新聞は、両首相が、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)の早期発効推進に向けた協力について話し合ったことを伝える記事を掲載した。
 朝鮮問題については、産経新聞は、ミサイルの発射および核実験を含めた最近の複雑な動向に対する深刻な懸念を表明した共同声明を引用した。両国関係については、産経新聞は、共同声明を引用し、「両国関係は多くの分野において実質的に発展している」とした。
 安倍晋三総理は、インフラ整備においてベトナムを支援すると伝えた。グエン・スアン・フック首相は、日本政府のベトナムへのODA政府開発援助に対し感謝の言葉を述べた。
 読売新聞は記事の中で、紛争の解決のための、国際法に基づいた平和的手段を呼びかけ、二国間協力を促進し、日本の自衛隊および海上保安庁の船がベトナムを訪問することを歓迎する共同声明を強調した。
 6月7日付のJapan Today紙は記事の中で、両国首脳が、国防安全保障協力の強化や、国連の平和維持活動、戦争被害の克服において協力することで合意したことを強調した。
 NHKもテレビとホームページ上で、グエン・スアン・フック首相の歓迎式典と首脳会談のニュースを、力を入れて伝えた。
 NHKは、安倍総理の「両国首脳の頻繁な相互訪問を通して、ベトナムと日本の関係は大きく発展した」という言葉を引用し、安倍総理が、両国の現在の広範なパートナーシップを引き続き促進したいと表明した、と伝えた。
 TPPについては、両首脳は、メンバー国として、この協定の早期発効のために、話し合いにおいて両国が協力することで合意した。NHKは、南シナ海問題における両首脳の合意についても言及した。[その合意の内容は次の通りである。]平和と[海洋]安全保障、[海上]安全の確保、航行および上空飛行の自由の重要性についての合意。また、関係する当事者が、一方的な軍事化や現状の変更を含めた南シナ海における紛争を複雑・拡大したりする行為をしないこと、平和的手段による紛争解決の促進、外交的・法的プロセスの充分な尊重、1982年の国連海洋法条約を含めた国際法の遵守、南シナ海における行動宣言(DOC)の充分で効果的な実施、南シナ海における行動規範の早期策定・発効の重要性についての合意である。
 NHKは、グエン・スアン・フック首相が、「ベトナムは経済的な繁栄の確保や、国連憲章と国際法の遵守を原則とした貿易と航行の安全の自由のための日本のイニシアティブを歓迎し、支持する。地域と世界の平和と安定、協力、発展のための各国の独立主権を尊重する」と明確に述べた言葉を引用して伝えた。
 時事通信社は、南シナ海・朝鮮の安全保障、航行の安全の確保、貿易の自由に関する問題における両国の合意について明示する記事を掲載した。時事通信社は、安倍晋三総理の「一方的な行動の自制の重要性や、関係国間の国際法に基づいた対話の必要性について両国は一致した」という言葉を引用して伝えた。
 質問に答える中で、グエン・スアン・フック首相は、「武力による威嚇を用いない平和的手段を通した解決の推進で一致した」と表明した。
 時事通信社は、「ベトナムは2017年のAPEC[アジア太平洋経済協力会議]議長国である。世界的に保護主義が増加傾向の中で11月に開催されるAPEC首脳会議は、自由貿易推進を確認するだろう。また、両国は、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の実現とTPPの早期発効を目指して緊密に連携することでも合意した」と伝えた。
 時事通信社はさらに、日本政府によるグエン・スアン・フック首相のための厳粛な歓迎式典と、両国政府の首脳会談の活動の写真を、多数掲載した。

関連記事:[グエン・スアン・フック首相、日本の安倍晋三総理大臣と会談]
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関連記事:[越日関係の一層の進化に関する共同声明]
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( 翻訳者:菊地紗希 )
( 記事ID:3590 )