グエン・ヴァン・ビン党中央経済委員長、ジョン・ケリー前米国務長官と会談
2017年06月20日付 VietnamPlus 紙
6月20日、党中央経済委員長がアメリカのジョン・ケリー前国務長官と会見
6月20日、党中央経済委員長がアメリカのジョン・ケリー前国務長官と会見

 党中央経済委員会のグエン・ヴァン・ビン委員長は6月20日、ジョン・ケリー前国務長官を団長とする米国の高級代表団と会談した。
 会談でビン委員長は、ケリー前長官のベトナム訪問を歓迎し、貿易や投資等の分野でのベトナムと米国の協力関係の積極的な発展が両国民に実質的な利益をもたらし、二国間関係の全面的な推進に貢献している、と高く評価した。
 ケリー前長官は、米国は気候変動対策、特にクリーンエネルギーの発展、持続可能なインフラの整備、スマートな水資源の管理や生態系資源の保全の面で、ベトナムをより一層支援する用意がある、と確認した。
 ケリー前長官は、「ベトナム経済は現在、急速に発展している。よって、クリーンエネルギーによる発電所を増設していかなければならない。なぜならば、石炭は世界で最も汚染をもたらしている燃料だからである。一方、再生可能エネルギーのコストは年9~12%減少しており、今後さらに安くなるであろう。現在、アメリカでは、太陽発電のコストは2009年の4500USドル/kWから2016年は1420USドル/kWにまで下落している」と述べた。
 一方、ケリー前長官は、石炭による発電所の建設には4~6年かかるのに対し、太陽光や風力による発電所はわずか1年で済むと比較し、よって、ベトナムは、再生可能エネルギーのような新たなエネルギー源に移行する必要がある、と述べた。
 ケリー前長官は、「ベトナムは、経済の急成長を続けながら、経済発展のためのエネルギーの損失をより少なくすることは可能である。一方、石炭はますますコストがかさみ、炭素税など外部不経済に関わるコスト(社会的費用)のような潜在的コストも高くなり、石炭の競争力を弱めていくであろう」と強調した。
 会談でケリー前長官は、クリーンエネルギーに関する協力案を示し、代替エネルギーの発展に関する共同研究を提案した。
 ケリー前長官と会談したグエン・ヴァン・ビン委員長は、「ベトナムは常に、エネルギー安保を重視しており、ベトナムのエネルギー分野の発展政策・戦略におけるトップ目標としている」と強調した。
 さらに、「ベトナムは常に、国内の一次エネルギーの効果的な利用を求めており、その上で、電力の輸入や適切な燃料輸入を合わせ、電力生産のための一次エネルギー源の多様化を進めるとともに、再生可能エネルギーを使用した電力の発展を優先し、国家的なエネルギー安保を確保するための躍進を行い、エネルギー資源の保全に貢献し、電力生産における環境への悪影響を軽減していく」と述べた。
 また、ビン委員長はケリー前長官に対し、ベトナム共産党は現在、ベトナムにおけるエネルギー発展のこれまでの10年を総括し、2035年までを視野に入れた、2025年までのエネルギー発展戦力をまとめることを計画している、と報告した。
 ビン委員長は、「ベトナムは引き続き、低炭素経済という目標に向かい、風力、太陽光のような再生可能エネルギーの発展に力を注ぎ、持続可能な生産モデルや現代的な消費に変えていく。そして、今後も引き続き、そうした措置を重視し、エネルギー安保の確保に貢献していく」と述べた。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:安部勇輝、佐々木健眞 )
( 記事ID:3624 )