ベトナムの投資、カンボジアの経済発展に大きく貢献
2017年06月21日付 VietnamPlus 紙
首相補佐特命相でCDC事務局長であるソク・チェンダソビア氏
首相補佐特命相でCDC事務局長であるソク・チェンダソビア氏

 「良き隣人、伝統的友好、全面的協力、いつまでもゆるぎない関係」の方針に沿った、ベトナムとカンボジアの政治関係の良好な発展とともに、ベトナムはカンボジアの経済発展に重要な貢献をしている。
 そのプレゼンスは、投資・貿易・観光の3つの分野において最も顕著に現れており、中でも、ベトナムのカンボジアに対する投資活動は依然として最も有利な分野と見られている。
 カンボジア開発協議会(CDC)のデータによると、ベトナムのカンボジアへの投資プロジェクトはこれまでに200件近くあり、その登録投資総額は約30億ドルに達し、引き続きカンボジアに対する最大の投資5か国の内の一つとなっている。
 ベトナム企業の主な投資分野は、農業、林業、ゴム栽培(登録投資総額の70%)、金融、銀行(同9.4%)、通信(同7.5%)。
 ベトナム税関総局の統計によると、今年の年初2カ月間のベトナムとカンボジアの二国間の貿易総額は6億2410万ドルに達し、昨年同時比21.2%の増加だった。
 観光に関し、カンボジアを訪れるベトナム人観光客は、カンボジアを訪れる外国人観光客の中で引き続きトップを占めており、8年連続で中国、韓国、日本を上回っている。
 2016年だけでも、カンボジアを訪れた外国人観光客500万人の内、ベトナム人は約100万人であった。
 首相補佐特命相であり、CDC事務局長であるソク・チェンダソピア氏は、カンボジアにおけるベトナムの経済的プレゼンスを評価し、ベトナム企業のカンボジアにおける投資は概して、カンボジア経済の発展、貧困撲滅、社会保障、カンボジア人のための雇用創出、慈善活動などに大きく貢献してきたと認められるであろうと述べた。
 また、同事務局長は、ベトナムの投資家は、カンボジアで多くの分野で生産・経営活動に参加し、中でもゴムの栽培や加工など農業分野が特に際立っているが、カンボジアが重視する4つのカギとなる経済分野-縫製、履物、農業、不動産にはまだ等しく投資していないと評価した。
 一方、在カンボジア・ベトナム大使館のグエン・バオ商務公使参事官は、カンボジアにおけるベトナムの投資、貿易活動は、両国の良好な友好協力関係やベトナム企業の投資に対するカンボジア政府の便宜、あるいは、地理的な近さ-といったいくつかの有利な点があると説明した。
 しかしながら、依然として適切でない点もあり、特に、カンボジアの投資に関する政策や環境がまだ十分に安定的でないことや予見の難しいビジネス環境-等の課題があり、ベトナム人投資家を完全に安心させるには至っていない。
 その他にも、投資を決定する前のベトナム企業の事業化調査がまだ十分でないことも挙げられる。
 そのため、商務公使参事官は、カンボジアに進出するベトナム人投資家に対する継続的な奨励、優遇策、具体的な支援の実施、より注意深い事業化調査の結果に基づいた、量より質を重視した投資、現在行われている投資案件の効率のさらなる強化、向上-といった戦略的内容の方向性を提案している。
 商務公使参事官は、ベトナムとカンボジアは、両国間の貿易や投資に関連する必要不可欠な各種協定の早期締結を目指すための法的手続きを仕上げる必要があり、また、カンボジアにおけるベトナム企業の投資促進や国家的な管理を担う関係当局間の緊密な協力の一層の強化が必要であると述べた。
 両国はまた、投資案件に関する情報の更新、適時の処理、投資家の活動に対する効果的な支援-を行う必要がある。また、カンボジアで投資を行うベトナム企業間の連携や調整の強化、さらには、カンボジアにおけるベトナム企業の投資活動に関する宣伝、広告にも適切な関心を寄せる必要がある。

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( 翻訳者:菊地紗希 )
( 記事ID:3625 )