ベトナムの11%の女性が法定年齢以前に結婚している
2017年06月29日付 VietnamPlus 紙
山岳地方の人々にリプロダクティブヘルスについて宣伝する人口問題幹部
山岳地方の人々にリプロダクティブヘルスについて宣伝する人口問題幹部

 ベトナムでは、婚姻・家族問題に関する法律が女性の結婚年齢を満18歳以上、男性のそれを満20歳以上と規定しているが、20歳~49歳の既婚女性の11%が18歳以前に夫婦として同居している。
 6月29日午前にハノイで開催された早婚と子どもの結婚に関する国家シンポジウムにおいて、多数の意見は、ベトナムには多くの地域や民族グループにおいてジェンダーの不平等がいまだに存在しており、若干のコミュニティはジェンダー平等に関して経済・社会の発展の進展や進歩と比べて立ち遅れており、早婚がかなり広まっている状況に直面している、としている。
 政府の民族委員会と統計総局が一緒におこなった、2015年の53の少数民族における経済・社会の実状に関する第1回調査結果は、少数民族グループ全体の早婚率は26%とかなり高く、多くの場所では早婚率が非常に高く、50~70%にものぼることを示している。
 早婚状態に終止符を打つべく全面的アプローチをベトナムが策定できるようにするため、早婚と子どもの結婚に関する国家シンポジウムは、効果的な干渉措置を阻む主な要素や障壁に関する教訓を考察し議論した。
 シンポジウムでの発表で、政府民族委員会副主任のハー・フン次官は、次のように強調した。「早婚は女の子の学習機会を制限し、訓練を受け安定した仕事をさがす機会を失わせる。早婚はまた女の子がまだ十分に体が成熟しきっていない時に早期に妊娠しやすくさせ、このことは女の子たちの精神と身体の発展に少なからぬ影響を与えている。早婚はまた家庭内暴力や各種の性的暴力の危険性を増大させている」
 ハー・フン次官の分析によれば、早婚は子どもの権利を侵害し、全体的に見てみると、他の経済・社会問題に直接的作用を及ぼし、少数民族同胞のなかに貧困の循環をつくりだしてしまう。これは少数民族地区の持続性ある発展と人材の質を弱体化させる根深い原因ともなっている。
 この問題について、在ベトナム国連女性開発基金代表の石川祥子さんは、早婚と子どもの結婚の悪循環を断ち切るための鍵は女性や女の子への投資や権限を増やすことである、と語った。早婚と子どもの結婚による影響を受け、あるいはその危険を負っている全ての女性と女の子は、教育・訓練に関する良質のサービスや、リプロダクティブ・ヘルスやセックスの相談を含む医療や法律に関する相談、一時的避難所、そしてその他の社会的サービスを受ける必要がある。
 「このことは、計画・予算の立案、政策の策定、実施の監察の過程が男女の子どもの需要を反映することを政府の全機関が保証する必要を求めている。女の子の権限増大に投資することは、あらゆる角度、あらゆる分野で優先される必要がある」と石川祥子さんは述べる。
 「世界的視野」組織の代表であるチャン・トゥー・フエンさんは、法定年齢以前に結婚する状況を打破するための解決方法について論じ、各NGOを代表して明言した。「重要なことは、子どもの結婚状況の根深い原因に関して子どもの観点に耳を傾ける必要があり、とりわけ少数民族グループにおける、子どもの結婚を防止し終わらせる解決方法を子どもたちが共に参加してさがすことができるように、子どもに権限を吸収し増大させる必要があることです」
 世界では、毎年、18歳の誕生日を迎える前に結婚しなければならない1500万人の女の子が存在している。

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( 翻訳者:メディア翻訳ベトナム語班 )
( 記事ID:3647 )