10月17日、首都モスクワのレグナム通信社の新聞・雑誌センターにて、科学研究支援基金「ユーラシアの構想」がレグナム通信社と共同で「APEC2017-ベトナムに向けて」と題した円卓ワークショップを開催した。
　このイベントはレグナム社のウェブページとYouTubeチャンネル上で生中継され、この動向に関心のある多くの人々を惹きつけた。
　このイベントにはおよそ30人の代表者が参加した。それはロシア外務省やロシアの関係する各機関の代表者、経済専門家、アジア太平洋地域の第一人者の専門家、企業、国際関係学を専攻するロシア人学生、ロシアで勉強しているベトナム人学生、そして一部の露越メディア関係者であった。
　２時間余り、参加者たちはアジア太平洋経済協力会議（APEC）-2017の目的と任務、ベトナム・ロシア間の全面的な戦略的パートナーシップ発展の展望、アジア太平洋地域におけるロシアの役割、並びに国際社会や世界経済におけるベトナムの地位について議論を交えた。その結果、全分野及びまもなく来るAPECの枠組みでの、ロシア・ベトナム協力の効果を強固なものにするための提言がなされた。
　ワークショップの開会スピーチで、「ユーラシアの構想」科学研究支援基金の専門家評議会の議長であるGrigory Trofimtruk氏は、ベトナムは地域内だけでなく、全世界の地政学的な展開においても重要な役割を果たしていると強調した。アジア太平洋経済協力会議（APEC）－2017を開催することは、ベトナムが、過去に成し遂げてきた成功を世界に対して示す機会である。今日のような多くの不安定な脅威が出現する状況において、［ベトナムの］経済の安定性と成長を［世界に］示すのである。
　APECの役割に関する発表の中で、ロシア大統領直属の、国家行政管理経済研究所所APEC研究センターのセンター長であるTatiana Flegontov氏は、APECが重要なのは、非政治的な経済対話のフォーラムであるため、多くの国家の企業が自分たちのビジネス活動の発展に焦点を当てた情報を追求する場となるからだ、と述べる。ロシアもAPECの枠内で積極的に活動しており、これを地域と国際社会への参入プロセスにおけるカギであると見ている。
　一方、ロシア外務省第３アジア局の上級専門家であり、アジア太平洋でのロシアの協力について研究しているIgor Bayazov氏は、この地域におけるロシアの外交的アプローチの姿勢は変えず、ベトナムとの協力関係を引き続き拡大し強化する、と確認した。
　シンポジウムの終盤において、各代表は以下の３点の提案を盛り込んだ結論を採択し、提示した。［それらは］「11月にベトナムにて開催されるアジア太平洋経済協力(APEC)会議 – 2017を、国際統合の過程における新しい段階とし、経済安全保障と全世界の安定の強化に重要な貢献をすること」「各APECのメンバー国や地域は、現在の地政学的背景を考慮し、各目標を達成するためにこの会議の機会を最大限活用すべきであること」「ベトナム・ロシア間の全面的戦略的関係はAPEC内、そしてロシアの東方政策、特に東南アジアに対する政策の中の根本的な構成要素の一つであること」である。
　また、結論では、本年のAPECサミットには多くの国家の指導者が出席することも確認されている。特にロシアのウラジミール・プーチン大統領とアメリカのドナルド・トランプ大統領の参加が注目されている。このことは、大きな変化を遂げている国際情勢を背景にしたベトナムの［重要な］役割と地位、そして、ベトナムが地域のみならず、国際社会の場においても重要な要素となっていることが示されている。

参考記事：「ＡＰＥＣ首脳会議の一連の活動の絶対の安全確保」
https://www.vietnamplus.vn/dam-bao-an-toan-tuyet-doi-cac-hoat-dong-tai-tuan-le-cap-cao-apec/469273.vnp

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（ 翻訳者:阿部静香、片方明、山森美佳 ）
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