ベトナムは気候変動に対処するプロジェクトのため1億7000万ドルをADBから借り入れる           
2017年11月02日付 VietnamPlus 紙


 アジア開発銀行(ADB)によると、ベトナムの各都市では3000万人以上が生活しているが、都市化の影響は全国各地で異なる。ハノイなどの発展した都市とは異なり、中部のフエ市や北部のヴィンイェン市やハザン市など、人口5万~30万人の第II類都市は、発展が遅い。具体的には、第II 類都市では上水道にアクセスできる世帯は60%に満たず、わずか10%の排水が正しい方法で処理されている状況だ。
 ベトナムが都市インフラを改変し、気候変動に対処するのを支援するため、11月2日、ADB理事会はベトナムに1億7000万ドルを融資することを承認した。このプロジェクトによって、フエやヴィンイェン、ハザンの各市における約11万6000世帯が恩恵を受ける。
 ADBの指導部によると、第II類都市・緑の都市開発プロジェクトによって、これらの都市が今までより住みやすく、環境に優しく、気候変動に適応するようになると述べた。ヴィンイェン市においては、このプロジェクトによって、新たな排水処理システムが建設され、66.1kmの排水溝が改良され、ヴァック池が浚渫され、新たに44.5ヘクタールに及ぶ公共の緑地が作られる予定だ。
 フエ市では他の各項目と共にプロジェクトは21.9kmにわたって排水パイプラインを改良し、15.9kmにわたり道路と排水溝を改築し、17.2ヘクタールの緑地を建設する。残るハザン市では、プロジェクトは7kmにわたり都市の排水溝を改築し、川の護岸を5.6km強化、そして道路交通分散のため150mの高架を造り都市の道路網を6.2kmにわたり強化する。
 そのような項目の借款に加えADBは財務省、環境省と共に総計1410万ドルに及ぶ技術支援を展開し、地球環境基金、都市気候変動対応信託基金から600万ドルの無償資金援助を行う。技術支援は、緑の都市開発へのアプローチ方法を含み、政策アドバイス、スキルの構築を通して各政府機関にも適用される。またこのアプローチ方法はベトナムの他の各都市にも広げられていく。
 ADBの都市発展に関する専門家石井暁氏は「都市化はベトナムの成長に積極的な効果をもたらした。しかし多くの都市では、経済活動の中心であるにも関わらず、依然多くの基礎的な都市サービスインフラが不足し気候変動の影響を受けやすい状況である。第一に洪水の被害である。我々はフエや、ビンフック、ハザンなど各省の中心都市が緑豊かでかつ気候変動に適応でき、同時に経済競争力を高めるために各省の人民委員会と共に仕事することを望んでいる」と述べた。

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( 翻訳者:窪田真人、村上慎太朗 )
( 記事ID:3954 )