ODAの残余金を使って駐機場を建設し、ノイバイ第二ターミナルビルを拡張する
2017年12月14日付 VietnamPlus 紙
ノイバイ国際空港第二旅客ターミナルビル(写真:チョン・ダット/ベトナム通信社)
ノイバイ国際空港第二旅客ターミナルビル(写真:チョン・ダット/ベトナム通信社)

 ベトナム空港総公社(ACV)は、交通省に対して、ノイバイ国際空港第二ターミナルビル(T2)建設事業向けの日本のODAの残余金を使用して、ノイバイ空港の航空市場の急激な需要の成長に見合うよう、第二ターミナルビルの駐機場の建設と拡張設計を行う提案を行った。
 第二旅客ターミナルビルは年間旅客数1000万人の旅客需要に対応する能力に建設されており、将来的には年間1500万人の旅客に対応する規模に拡張できる。特にターミナルビルは、2期目のためにメインビルの2方向への拡張を織り込んで設計されており、その2方向のウィングは延長し拡張することができるので、年間1500万人の利用が可能になる。
 ノイバイ国際空港第二ターミナルビル建設事業は、日本のODA有償資金協力による資金592億円(約12兆ドン)とベトナム側の出資の6兆1450億ドンが使用されており、2014年12月末から供用開始されている。
 2016年、ノイバイ国際空港は2100万人近くの旅客と、のべ14万回の各航空機の発着にサービスを提供し、前年比で年間20%の成長を示した。
 「このような年間成長率では、航空輸送量は、今後3年以内に対応能力を上回るだろう。旅客総数はこれまでの予測を11年早く上回り、発着回の総数は予測を10年早く上回り、貨物量は予測を17年早く上回るだろう」とACVの指導者は分析した。
 現在ノイバイ国際空港は50の独立した駐機場を運用しており、全て活用されている。(駐機場は毎年およそ15%追加する必要がある) 
 「インフラ拡張への投資がない限り、近い将来に現在のタインソンニャット空港のように能力以上に負荷がかかることにつながる」とACVの指導者は見方を示した。
 決算書類と融資協定を暫定的に検査した結果、コンサルタント会社は、この事業の協定の実行がなされていない50億円(約1兆ドン)のうち、残余金が37億4000万円(約7400億ドン) あることを確認した。つまり、残余金37億4000万円は、(設計コンサルタントや監視・諮問、建設工事のためのコストを含む)事業第2期の実施やメインビルの拡張設計に関する各事業を実施するために活用できるのである。
 具体的には、第二ターミナルビルの拡張には、概算で、12か月で合計4億8000万円(約960億ドン)の投資となる。また、第二ターミナルビル駐機場の拡張には、調査・研究・設計拡張のために概算で3億2千万円(約640億ドン)、24か月以内の建設費の合計は約23億円(約4600億ドン)となる。
 したがって、駐機場の建設と第二ターミナルビル拡張の設計への、投資総額は31億円(約6,200億ドン)となる見通しだ。
 「ターミナルと駐機場の拡張範囲は[ノイバイ国際空港第二ターミナルビル(T2)建設]事業の敷地内にあり、土地を収容する必要がないためベトナム側の出資の手配は必要ない。再融資を受けるのはACVとし、ACVはこの譲許的融資[市場レートよりも低い金利での融資]のすべての返済を手配する責任を有する。前年比で貨物量と旅客数について年間成長率がおよそ20%であるため、この再融資を受けることは、公的債務に影響しない」とACVの指導者は伝えた。
 融資協定の条件に基づき、2021年5月22日までに資金を実行する必要がある。必要な設計・施工上の項目を完了するには36か月かかることが予想されるため、投資準備をすぐに行い8か月以内に完了しなければならない。そうしてこそ協定の資金実行の条件を確保できる。
ACVの指導者はまた、この総公社は、JICAと既に予備的な協議を行い、JICA側は、事業の残余金を使用した第二ターミナルビルの支援を引き続き実行することに完全に合意したと漏らした。
 JICAの規定に基づく融資の実行期限(2021年5月22日)を確実にするために、ACVは、交通省に対し、首相に、既に承認されたマスタープランに従って第二ターミナルビルの両端の駐機場の建設を実施するために、JICAの第二旅客ターミナルビル建設事業の残余金を使用する政策を承認することと、同時に、ノイバイ国際空港第二ターミナルビル事業のコンサルタント・施工契約を拡大する許可を要請するよう、提案した。

 2050年までのビジョンを盛り込んだ2030年までの首都ハノイの交通運輸マスタープランによれば、ノイバイ空港は、2020年に、[利用する]旅客の数が年間2000万-2500万人、[取り扱う]貨物の量が26万トン以上に達する。2030年までに、空港は年間3500万人を迎え、2030年以降は年間5000万人を迎え、年間50万トンの貨物を取り扱うことを見込んでいる。

関連記事:「交通相:計画の立案・実行なしにはノイバイ空港は“パンク状態”になるだろう」
https://www.vietnamplus.vn/bo-truong-gtvt-khong-lam-quy-hoach-san-bay-noi-bai-se-vo-tran/465839.vnp

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( 翻訳者:阿部克哉 )
( 記事ID:4125 )