外務省:ベトナムには、いわゆる「良心の囚人」はいない
2018年04月05日付 VietnamPlus 紙
国内外の記者の質問に答えるレー・ティ・トゥー・ハン外務報道官
国内外の記者の質問に答えるレー・ティ・トゥー・ハン外務報道官

 4月5日午後に行われた外務省の定例記者意見で、「人民政権転覆のための活動を行った」罪に問われた6人の被告に対する4月5日の初審について、いくつかの人権団体が批判していることに関するマスコミの質問に対し、レー・ティ・トゥー・ハン外務報道官は、「ベトナムは、事実に反し、客観性の乏しい、そうした情報は否定する。ベトナムには、いわゆる“良心の囚人”は存在せず、政治上の見解を表明する自由を理由として、逮捕されることはない。世界の他の国々と同様に、ベトナムでも、法律に反したすべての行為は法律の規定に従い厳格に処分される」と言明した。
 「各種人権を保障・促進することは、ベトナムの一貫した政策であり、ベトナムの憲法および法律、そして、ベトナムも加盟している人権に関する国際法に従い、実行されている。人権の保障、促進に関する、これまでのベトナムの努力と成果は、国際社会で広く認識されてきた」と報道官は確認した。
 最高人民検察院の起訴状によると、2013年3月から2017年7月まで、グエン・ヴァン・ダイ被告、ファン・ヴァン・チョイ被告、グエン・チュン・トン被告、グエン・バック・チュエン被告らが呼びかけて組織を設立し、活動の綱領、規約、規制を策定した。そして、「民主兄弟会」( Hội anh em dân chủ)という組織の活動を指導し、運営した。
 ダイ被告は、各共犯者と共に、チュオン・ミン・ドゥック、レー・トゥー・ハーら他数名を組織に引き入れ、活動のための代表事務所やウェブサイトの設置、緊密な組織構造や対内・対外戦略を含む綱領概略の作成、メンバーの拡大や養成のための活動などの行為を行った。
 被告らは、「民主兄弟会」の活動目的を隠すため、「民主、人権」や「市民社会」のための闘争を利用した。その活動目的とは、国内外の組織との連携、国内の非合法組織との連携、国外からの後援や金銭的支援の模索、反国家宣伝であり、被告らは、組織に十分な力が備わり、適当な時期が来れば、活動を公にし、政権と対峙し、ベトナムの政治体制を転換させ、「政治的多元主義・多党制」、「三権分立」の制度を構築し、人民政権を転覆させようとしていた。
 今回の裁判で、最高人民検察院は、グエン・ヴァン・ダイ被告が首謀者であり、「民主兄弟会」の第2副会長として、「民主兄弟会」の活動綱領を直接策定した人物であると断定した。
 グエン・ヴァン・ダイ被告は、組織の謀議に参加し、活動方法を決め、組織を発展させ、レー・トゥー・ハーを「民主兄弟会」に引き入れた。メンバーに対する訓練を行い、活動の方法や経験を指導した。支援を得るための計画を策定し、国外の組織や個人との連絡を行い、「民主兄弟会」の活動への資金援助として7万1726米ドルおよび9161.31ユーロを受け取った。ベトナム社会主義共和国に対する反国家的宣伝を直接行った。
 ファン・ヴァン・チョイ被告は、「民主兄弟会」の設立者で会長、また、北部での活動の責任者であり、「民主兄弟会」の活動綱領を策定した。組織の拡大方法を協議、決定し、「民主兄弟会」に6人を引き入れた。メンバーを訓練し、活動の方法や経験を指導した。「民主兄弟会」の財務責任者でもあった。「民主兄弟会」のメンバーに対し、2016年5月の国会選挙に反対するよう指導し、ベトナム社会主義共和国に対する反国家的宣伝を行った。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:海野靖恵、嘉田浩 )
( 記事ID:4273 )