ニャット・リンちゃんの遺体に容疑者のDNAを発見
2018年06月04日付 VietnamPlus 紙
初公判を終えた後のレ・アイン・ハオ氏と弁護士の会見(写真:グエン・トゥイェン/ベトナム+)
初公判を終えた後のレ・アイン・ハオ氏と弁護士の会見(写真:グエン・トゥイェン/ベトナム+)

 ベトナム通信社記者の千葉(日本)からの情報によれば、2017年年3月24日に起こった少女のレ・ティ・ニャット・リンちゃん殺害事件の渋谷恭正被告の第一審(千葉)の初日、検察は多くの重要証拠を提出し、その中には事件に関係するDNAの証拠も含まれていたという。
 裁判において、事件に関連する写真、記録書類などの資料を含む証拠を、検察官は順々に説明した。
 検察官によれば、3月24日、渋谷被告はニャット・リンちゃんを車に引き入れ、首を圧迫して窒息させる前に暴行し、千葉県我孫子市の排水路に被害者の遺体を遺棄した。
 裁判で公開されたときに衝撃が強すぎると考えられた多くの証拠写真は、凄惨さを和らげるために除外されたり、代わりに絵が使われたりした。
 検察官によれば、車や車の中にあった物など被告の多くの所持物からリンちゃんの髪の毛などの被害者のDNAが見つかった。
 これにとどまらず、検察官は被害者の遺体から被告のDNAが発見されたという重要証拠を提出した。これは検察官が、被告の誘拐、猥褻、死体遺棄の罪を立証するための証拠になる。検察官は「渋谷被告は残虐性のある犯行を実行し、深刻な結果を残した」とはっきり述べた。
 検察は、被告が誘拐する以前に委任された保護者会会長の任務についても言及し、彼に対する地域コミュニティーの信頼を裏切ったと述べた。
 罪を裏付ける検察の論証を聞いた渋谷被告は、起訴内容について否認を続け、さらに捜査機関が彼に対抗するために証拠を捏造したと主張した。被告側の弁護士は、被害者の体に付着していた被告のDNAの痕跡は、被告が被害者を車に乗せたことによるもので、事件が起きた日以前までのものだという可能性があると反論した。さらに、弁護士は、捜査過程の途中で、捜査員らが被告を犯人だと裏付けるために故意にDNAの証拠を作成したとまで主張した。
 初公判を終えて、ベトナム通信社の記者のインタビューに答えたニャット・リンちゃんの父であるレ・バン・ハオさんは、今日[初公判の日]が渋谷被告と初めて直接対面した日だったことを明かした。彼は、被告がとても健康的であり、公判で罪を裏付けるすべての主張に平然と否認する様子をその目で認めた。渋谷被告が、検察の全ての起訴内容などを否認したことについて、ハオさんは、「100人以上の警察が長期にわたり捜査に取り組んだのだから、警察の証拠を信じる。被告がかたくなに認めなくても」と述べた。
 また、「自分の娘が殺されたのは明らかなのだから、間違いなく犯人はいて、今日に至るまで、容疑者は唯一渋谷被告だけであり、裁判所で彼の容疑について審理が行われていることが、彼が事件に関与している証拠だ」と話した。
 一審の審理は6月18日まで公判が10回開かれ審理される見通しだ。判決期日はその後追って知らされる。

[関連記事:ニャット・リンちゃん殺害の容疑者、被告の主張を引き続き否定]
https://www.vietnamplus.vn/nghi-pham-sat-hai-be-nhat-linh-tiep-tuc-phu-nhan-cao-buoc/506070.vnp

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( 翻訳者:谷津もゑり、渡辺真衣 )
( 記事ID:4448 )