主な5つの市場への輸出が韓国の輸出額の50%以上を占める
2018年06月20日付 VietnamPlus 紙


 2017年6月20日に発表された韓国貿易協会(KITA)に属する国際貿易研究院の報告書によると、韓国にとっての上位5大輸出市場は中国、米国、ベトナム、香港(中国)と日本で、韓国の輸出総額の56.5%もの比重を占めているという。
 上位5大市場にプラスして、オーストラリア、インド、台湾(中国)、シンガポール、メキシコの5市場をプラスした輸出10大市場の比重は69.2%である。
 米国と日本への輸出の比重が下がる一方で中国市場への輸出は急激に増加しており、韓国の主な輸出先の国へ輸出する比重を押し上げている。
 主な市場への輸出の集中度を示すハーフィンダール・ハーシュマン指数(HHI)は、世界の輸出額上位10カ国の中で、韓国は、香港の次に二番目に高い数値だ。
 一方で、ドイツ、中国、米国は輸出規模が大きいが、輸出[市場]の集中の度合いは比較的低い。
 日本は韓国の次に高いHHI指数だ。輸出先がいくつかの主な市場に集中すると、輸出が順調な場合は高い利益を生み出すが、そうでない場合はリスクがとても大きい。
 KITAは「終末高高度防衛ミサイルシステム(THAAD)展開の件から発生した韓国と中国間の関係悪化や、米国が鉄鋼輸出の割当を示し韓国に二国間自由貿易協定(FTA)を修正するよう要求したことなどで、韓国の輸出構造に関する弱みが露呈された」と言及した。
 上記の報告書では、韓国を含めた輸出大国トップ7カ国の輸出品目の分析も行われており、その中で、韓国の期待収益と変動リスクは日本に続いて2位とされていた。
 報告書は、「韓国政府は、収益は維持するが変動リスクは軽減しなければならない、という方針で輸出市場・品目を変えていく必要がある」と勧告した。
 今後、韓国政府は、量的な輸出の拡大だけでなく、安定的な輸出増加の維持のための、輸出市場の多様化を促進する必要がある。
 報告書は「韓国政府は、特別ないくつかの国との政治的外交的状況の影響を常に受けるという韓国の輸出構造の限界を克服し、経済市場の拡大や東南アジア諸国連合(ASEAN)、欧州連合(EU)、南米南部共同市場(MERCOSUR)、ユーラシア経済連合(EAEU)といった各地域への輸出の促進を行うことが必要である」と提言している。

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( 翻訳者:天野友亜 )
( 記事ID:4481 )