地雷・枯葉剤の後遺症を克服することは緊急の任務
2018年08月07日付 VietnamPlus 紙
会合で意見を述べるグエン・スアン・フック首相
会合で意見を述べるグエン・スアン・フック首相

 8月7日午前、政府庁舎にて、ベトナムにおける戦後の地雷と枯葉剤の後遺症を克服する国家指導委員会(701指導委員会)が、2018年4月に正式に発足して以来、最初の会合を開いた。
 701指導委員会委員長のグエン・スアン・フック政府首相が会合を主宰した。会合は、2017年の工作実現結果の評価と、2018年後半と今後数年間の任務・方向づけを目指した。
 701指導委員会のメンバーの努力を称え、首相はこれまでの地雷・枯葉剤後遺症克服工作が効果的で積極的に推移しており、一貫して実現されてきたと断定した。中央の各省庁・部門や地方、各政治社会組織は、積極的・主体的に緊密に連携をとりあい、各文書・活動計画・プログラムの策定・実行の分野において多くの活動を展開した。地雷や枯葉剤の処理をおこない、宣伝工作、国際協力、財政支援運動、科学研究、技術開発を促進し、政策的解決と被害者支援を強化した。
 指導委員会は組織を健全化し、関係省庁・部門と連携し、指導委員会常任機関を設立し、活動規則を策定し、701事務所を立ち上げ、政府首相の決定701号(2017年5月24日)の展開・実現を目指す。また、ベトナムにおける戦後の地雷後遺症克服のパートナー・グループの活動に関連する規則・規定・文書を公布する。
 首相は、これらがより効果的に息長く地雷・枯葉剤の後遺症克服工作の展開に貢献するための重要な態勢だと強調し、同時に規模や実現要求に比べてまだ低水準の結果しか得られていない地雷・枯葉剤の除去・処理工作のように留意が必要な幾つかの存在を示した。また、枯葉剤とダイオキシンの処理技術もまだ自分のものとできていない。制度・政策を解決し、被害者の健康の面倒をみることは、まだ多くの欠陥があり、修正が必要である。官庁・部門・地方が連携して任務を実現する過程は、まだ責任をまっとうしていない。
 地雷・枯葉剤の後遺症克服工作は、長年の戦争があった国の深い人道性・人文性を体現する緊急の任務だと断定し、首相は「指導委員会の重要な仕事は、今後克服していきよりよく行なっていくために、欠陥や限界を発見することである。これは指導委員会メンバーに対する大きな要求であり」、環境や人民の健康の保護に貢献し、国の経済・社会の発展に奉仕し、ダイオキシンに汚染したレベルを最大限制限していくことになる、と述べた。
 ベトナムにおけるダイオキシンと地雷の汚染地図を作成する必要があるとの意見で一致し、首相はこの工作のロードマップを明らかにする必要があると指導した。同時に、701指導委員会は、枯葉剤/ダイオキシンを浴びた抗戦参加者とその実子への制度に支出する方針・政策を研究し、点検し、修正を検討する必要がある。また、枯葉剤・地雷の被害者と戦後に枯葉剤汚染のホットスポット近くで生活している人々に対する健康の世話、リハビリ、補助器具の提供、健康管理を強化していく。
 「私たちの目標は、地雷・枯葉剤の影響を受けている人々の生活が日増しによくなるよう間断なく配慮することであり、私たちはこれらの地域の第3世代にきわめて注目している」と首相は強調し、同時に対象に適正な保証をする方向で被害者への支援をしっかり実現するよう求めた。被害者が多い地域に対して、重点地区で集中的に先立って実現していく必要がある。そのほか、関係する機関・省庁・部門は、枯葉剤・地雷・不発弾の後遺症克服の人力を動員するために、各地方と連携して国内外の組織と協力を推進する必要がある。
 地雷の後遺症克服の分野に関して、首相は、国家予算からの資金とハンガリーのODAの資金による、ハザン、ラオカイ、カオバン、クアンナム、クアンチの5省での地雷後遺症克服のベトナムとハンガリーの協力プロジェクトに投資を展開することが必要だと述べた。情報公開に対して、首相は、プロジェクトごとに経費の財源とレベルを明らかにするとともに、宣伝目標を具体的に確定し、厳格性と説得性を保証する必要があると指導した。
 会合に出席した各代表から寄せられた意見の基礎の上に、首相は701指導委員会常任機関が報告を取り入れ全うするよう求めた。特に、枯葉剤/ダイオキシンの被害者への社会・医療政策に関する内容、国際協力・技術・環境の問題、関係省庁・部門が実現するプロジェクト・プログラムなど。
 2017年、指導委員会常任機関は関係省庁・部門と連携して、701指導委員会の活動規則を策定し、2018年の701指導委員会の工作プログラムと2020年までの方向性を策定した。また、協力を強化しこの工作を実現する進度を迅速に推進するため、ベトナムとアメリカ、日本、オーストラリア、イスラエルなどとの共同声明において、ベトナムにおける戦後の地雷・枯葉剤後遺症克服の協力内容を党・国家のために立案し提示した。
 701指導委員会は、調査プロジェクトを実現し、第1段階の全国の地雷・不発弾汚染地図を作成した。その結果、わが国の社・坊・市鎮[日本の町村レベルに相当する行政単位]の総数1万1134のうち9116(81.87%)が地雷・不発弾に汚染していると確定した。そのうち、ハイズオン、クアンビン、クアンチ省など19省はすべての社・坊・市鎮が汚染していた。戦後の地雷に汚染されている土地の総面積は610万ヘクタール余りである。地雷の除去は、各プロジェクトの枠組みでは一年に約3万~5万ヘクタール実現することができるのみである。
 枯葉剤の処理に関して、国防省はアメリカ国際開発機関(USAID)と積極的に連携し、ダナン空港でのダイオキシン処理プロジェクトを実行した。現在までに同プロジェクトは基本的に終了し、16万平方メートルの土地は効果的・安全に処理され、環境に関する国家技術基準に達している。政策的解決工作、被害者支援、宣伝工作、国際協力、財政支援運動、科学研究および技術開発は実現に関心がもたれている。
 国防省は「ベトナムにおいて米軍によってダイオキシンを散布された地域で活動した武装勢力の部隊の割り出し調査」プロジェクトの実行を指導した。
 労働・傷病兵・社会省は、幾つかの地方で、地雷の被害者の生計を補助しコミュニティに溶け込ませるモデル実験場所を支援した。

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( 翻訳者:メディア翻訳ベトナム語班 )
( 記事ID:4513 )