ベトナムは、女性科学者を増やす多くの政策を行っている
2018年10月18日付 VietnamPlus 紙
「科学とナノ技術に関し応用方向性のある基礎研究業績」により2016年コワレフスカヤ賞を受賞した科学者グループ
「科学とナノ技術に関し応用方向性のある基礎研究業績」により2016年コワレフスカヤ賞を受賞した科学者グループ

 アジア太平洋女性科学者ネットワーク会議(APNN)第8回会議が、「デジタル時代における持続可能な発展のための女性科学者」をテーマに掲げ10月8日午前からハノイで開催されている。
 この会議はベトナム婦人連合会とベトナム知識人女性協会が共同で開催した。
 会議には、女性の、アジア太平洋地域の科学者、国連や国際組織の代表者、一部のベトナム省庁の代表者を含むおよそ200人の参加者が集まった。
 開会スピーチでベトナム女性婦人連合会のグエン・ティ・トゥー・ハー会長は、ベトナムがここ数十年、持続可能な開発目標を粘り強く掲げ続け、科学と技術を最重要な国策にさだめ、同時にジェンダーの平等と女性科学者の増加を促進する政策を実施していると強調した。
 女性科学者や知識人の女性は徐々に存在感を増している。2014年の修士号取得女性の割合は43%、博士号取得女性の割合は21%だった。また2012年から2016年の期間での女性教授、女性助教の割合は24.6%であった。
 多くの女性が優れた科学研究実績を有し、それらは政策を策定する上での基礎となっている。また、実践の中で高い運用能力を持つ傾向にもあり、人々の生活向上に貢献している。
 しかし、グエン・ティ・トゥー・ハー氏によると、依然として困難や課題が残存しているという。一番は、科学、技術、数学領域においてジェンダーに関して空白があることだ。これらの領域に従事する女性の数はまだ少なく、社会全体のより一層のコミットメントと努力を必要としている。
 ベトナム婦人連合会会長は「効果的な議題項目によって、今回の会議での議論は女性のポテンシャルや創造力を生かすための新たなアイディアや、新たなインスピレーションの源泉を呼び起こすだろう」と話した。
 会議は全体会と、それと並行して専門テーマの3つのシンポジウムが開かれる。全体会では、参加者がアジア太平洋女性科学者ネットワークのメンバーによる活動報告を聞くほか、アジア太平洋女性科学者ネットワークの共通活動について討論を行ったり、地域外から招待された数人の講演者やゲストのスピーチを聞いたりすることになっている。
 3つの専門テーマのシンポジウムについては以下の内容についての議論を集中的に行う予定だ。:第四次産業革命下での科学テクノロジーにおけるジェンダーとジェンダーの平等、食品の栄養と安全、自然災害の危機管理と気候変動への対応である。これらは各地域や世界で関心を集めている諸問題であり、国連の持続可能な開発目標の中にも含まれている。
 各代表はビジョンや、科学やテクノロジー分野における女性の参加・貢献の促進におけるアジア太平洋女性科学者ネットワーク会議のメンバーの固い決意を示すハノイ宣言を採択することになっている。
 会議と並行して行われる展覧会「科学と創造における女性」では、ベトナム女性の科学技術と創造性による作品がいくつか紹介される見通しだ。会議は10月20日まで開かれる。
 アジア太平洋女性科学者ネットワークは2011年に創設され、国際女性技術者・科学者ネットワ-ク(INWES)の直属である。これまで、13の国と地域がこのネットワークに参加している。
 ベトナムのアジア太平洋女性科学者ネットワークのメンバーは、ベトナム婦人連合会のメンバーであるベトナム知識人女性協会で、2013年から参加している。
 アジア太平洋女性科学者ネットワーク会議は、アジア太平洋女性科学者ネットワークのメンバーが、発展する経済社会で、女性科学者の経験を共有し、女性科学者の能力と役割を高める方法を提起するために毎年開催されている。
 今年の会議はベトナム女性同士の協力関係を広げること、アジア太平洋女性科学者ネットワークの共通活動と国家の国際統合に貢献すること、同時に友である諸外国にベトナムという国家、国民、文化を紹介し広げるための機会でもある。

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( 翻訳者:片方明 )
( 記事ID:4584 )