2018年の外交工作は主体的、創造的、効果的であったと総括される
2019年01月01日付 VietnamPlus 紙
第30回外交会議(2018年8月)に出席するグエン・フー・チョン書記長を出迎えるファム・ビン・ミン副首相・外相
第30回外交会議(2018年8月)に出席するグエン・フー・チョン書記長を出迎えるファム・ビン・ミン副首相・外相

 2019年の新年を迎えるにあたり、国営ベトナム通信社(TTXVN)は、ファム・ビン・ミン副首相兼外務大臣(政治局員)執筆による「2018年の外交工作:主体的、創造的、効果的であったと総括される」と題した論文を謹んで紹介する。

 過去の年とは異なり、来たるべき新年は、これまでにやってきたことを見つめ直し、そして新しい年の予定について考えを巡らせるときである。全党、全人民、全軍にとって、2018年は第12回党大会任期の中間の年であり、第12回党大会決議と2016年~2020年の経済社会発展計画の達成に勝利する道筋を作り出す重要な意義を持つ年でもある。イベントが盛りだくさんであった2018年を振り返ってみると、党と国家の対外工作は2017年に見事な成功を成し遂げた成果を引き続き発揮して、経済社会から政治、外交、国防・安全保障、スポーツ、文化に至るまで、多くの分野において国の地位を高めてきた。
 この間の世界とアジア・太平洋地域の情勢は、突然かつ予期せぬ多くの要因によって、急速に変動している。世界と地域の大国間の戦略的競争は、日ごとに熾烈さを増し、多国間関係は困難に直面し、危機に陥っている状況すらある。これに伴って、保護主義とグローバル化の間、強権主義と法の尊重の間、一方的(一国主義的)行動と多国間主義との間などに、動揺、混乱、軋轢が生まれている。
 喜ばしいことは、これを推す勢力、これを引き寄せる勢力との間で、各加盟国の努力を以て、ASEANは依然として団結を維持し、ASEAN共同体構築に向け一歩一歩着実に歩み、形成されつつある地域のアーキテクチャーにおいて中心的役割を果たしていることが確認される。保護主義と貿易戦争による混乱の中、アジア・太平洋地域における経済連携は推進されている。

   「火は金を試し、逆境は人を試す」

 果てしない試練とそのチャンスの間で、ベトナムの党と国家の対外工作は、戦略性を持った外交の信念を発揮して、道筋と確実な手段を展開してきた。2018年8月に行われた第30回外交会議でのスピーチにおいて、グエン・フー・チョン党書記長は、対外工作が多くの重要な成果を達成し、国全体の成果の中で注目点の一つとなったとして高く評価した。業務を主体的かつ創造的に行い、効果的に行動するとの方針の下、対外工作に新たな多くの萌しを付加することにより自らを押し上げ、国の勢いと力の向上に寄与した。
 第一に、多国間外交は、2018年8月に「2030年までの多国間外交の推進と向上に関する党書記局指示25号」が発出されたことを以て、質の面で新たな発展を遂げた。ベトナムの党が多国間外交に関する個別の指導的文書を発出したのは初めてのことである。これは、主体的、積極的な国際統合に関する第12回党大会の方針を体系化した、対外思想に関する重要な転換点である。同方針に従って、我々は、具体的な可能性と条件に沿って、国にとって戦略的重要性を持つ多国間フォーラム、多国間組織において、「中核として、先導役として、和解役として」の役割を果たすよう奮闘する。
 2017年のベトナムにおけるAPEC開催の成功に続き、本年の多国間外交でもめざましい成功を収め、2018年のベトナム外交会議において特筆すべき点となった。我々は、アジア・太平洋議員フォーラム(APPF)第26回会合、拡大メコン首脳会議(GMS)第6回会合、カンボジア・ラオス・ベトナム開発三角地帯に関するハイレベル会議(CLV)第10回会合など、多くの重要な国際会議を組織した。
 特に、2018年9月ハノイにおけるベトナム主催のASEAN世界経済フォーラム(WEF ASEAN)では、本フォーラム開始後27年の歴史において最も成功したとの評価を得た。上述の規模を有する多国間イベントは、何千もの外国ドナー、投資家の関心を集めた。こうしたイベントの成功を通じて、ベトナムの役割、地位、威信が顕著に高まり、同時にベトナム企業のために多くの協力機会やビジネスチャンスの道も開かれた。
 ASEANからASEM、APEC、国連などの地域と国際のフォーラムにおける提案と貢献には常に支持と高い評価を得た。また、ベトナムは、国際コミュニティから、重要な多国間の重責を担うように信任を受けた。アジア・太平洋の各国グループは、同グループの中で、ベトナムが2020年~2021年任期の国連安全保障理事会非常任理事国への唯一の候補者として推薦することを正式に採択した。2018年12月、ベトナムは、国連の国際貿易法委員会(UNCITRAL)入りを初めて果たし、国の利益に見合った方向での国際貿易法の形成に最初の段階から参加するための条件を整えた。
 第二に、主体的、創造的に複雑かつ予測不能な変化を見せる国際関係にあって、我々は主要な各パートナーとの関係を強化するのではなく、さらに拡大する。ラオス、カンボジア、中国の各近隣国、ASEAN各国、ロシア、インド、日本、フランスといった大国をはじめとする各パートナーとの友好協力関係を引き続き深化させ、政治的信頼と多くの分野における実質的な協力を強化する。
 昨年、党と国家の指導者は、28回の外国訪問および各国のハイレベル指導者による33の代表団を迎え、また、ベトナムにおける重要な活動に出席し、重要な多国間会議の合間にハイレベル指導者と数百回会見を行った。これら頻繁に行われたハイレベルの訪問、会合ではすべての分野で各パートナーとの関係において新たな原動力を真に作り出し、国の治安と発展に資する利益を着実に提供した。ベトナムは、オーストラリアとの関係を戦略的パートナーシップに格上げし、G20各国の中で、ベトナムにとって11番目の戦略的パートナーとなった。また、我々は、開発援助分野において中欧地域での極めて重要なパートナーであるハンガリーとの包括的パートナーシップを樹立した。
 第三に、国際経済統合について主体的、積極的、創造的な姿勢が明確に示された。貿易保護の傾向に逆らって、ベトナム経済の船は大きな帆を掲げて毅然として進んでいる。加盟10カ国とともにベトナムは、環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTPP)に署名し、世界初の新たな自由貿易メカニズムの協定に批准した7カ国のうちの一つである。これを通じて、地域における重要な経済連結の輪の一つとなった。我々とEUは、越EU自由貿易協定(EVFTA)を正式に締結し、批准すべく、最終的な技術面での調整段階を完了しようとしているところである。
 CPTPPの展開によって、ベトナムのGDPは2035年までに4.7%押し上げられ、一日あたり5.5ドルの貧困基準にある者が2030年までに60万人がこれを脱することが見込まれている。これらを通じて、持続的発展目標(SDGs)の実現に向けた着実な貢献を果たすものと見られる。
 企業と国民が中心であり、世界を跨ぐ企業と共に足並みを揃えて行動するとした第30回外交会議における政府首相の指導をフォローし円滑に実施した結果、経済外交面で、ベトナムと中国、米国、韓国、日本、EUといった貿易パートナー間の貿易額を引き上げることに価値ある貢献を果たした。本年のベトナムの輸入総額は4,750億ドル、そのうち輸出入額は77億ドルを記録するなど、GDPの成長率7.08%という過去10年で最高の割合を達成すること寄与した。
 また、政治分野、国防・安全保障分野における国際統合についても、新たな進展の歩みを多く進めた。世界の平和と安全を維持するという使命にベトナムが貢献すべく、我々が、南スーダンにおける国連の平和維持活動部隊の一単位(第二級野戦病院)へ複数の幹部・兵士を初めて派遣したことは質的な発展を遂げたことを示している。ベトナムと中国、米国、日本、インド、韓国などとの共同訓練、救難救助活動、友好交流やASEANの枠組の中の二国間チャネルにおける会合も、相互理解と政治的信頼を深めることに寄与した。
 第四に、対外は、引き続き国防治安と緊密に連携して、主権の保護と祖国の領土保全に貢献する揺るぎない立場を形成している。早くから、遠くから国を維持し、国がまだ危機に瀕していない時からも国を維持することは、対外戦線に立つあらゆる戦士にとって心底からの使命である。中国、ラオス、カンボジアの近隣各国との陸上国境は、引き続き良好に管理され、真に平和、友好、発展の国境となった。ベトナムとカンボジアは国境線の画定・標識の設置を法制化する作業が84%達成するよう目指し、現在までに双方はこれを達成した。
 南シナ海において、我々は、1982年の海洋法に関する国連条約(UNCLOS)に見合ったかたちで、祖国の海と島の主権、各権利、合法的利益を引き続き断固として守っている。2018年3月、ニャチャンにおいて、南シナ海の行動規範(COC)についての初めての正式な交渉が行われ、効果的、実質的で、拘束性のあるCOCの作成に向けた第一歩を印した。
 また党中央は、2030年までのベトナム海洋経済の持続的発展戦略および2045年までのビジョンに関する決議36号を発出した。その中で、ベトナムは豊かな海を持つ国家となり、海洋経済の持続的発展は独立、主権、領土保全の堅固な維持に結びついていなければならず、発展のために平和、安定の環境を維持しなければならないことが強調された。これこそがベトナム人民の望むところである。
 上記の良好な点のほか、対外工作の顕著な成果として、公民の保護業務、在外ベトナム人に対する業務が非常に迅速かつ効果的に実施されたことが上げられる。2018年、ベトナムは合計で10,378人の公民(前年比22%増)、1,589の漁民、189の漁船を保護した。ベトナムは、インドネシア、フィリピンなど多くの国との友好関係を活用して、ベトナムの公民、漁民を人道的に扱うよう働きかけた。意義ある潤沢な多くの活動が越僑のために開催され、共に故郷へ心を寄せて、民族大団結を強化し、祖国の建設と防衛事業に知恵と力の両面から貢献を果たした。
 ベトナムの国際参入が深化する中で、文化外交および対外に関する情報宣伝は、刷新を進め、国際参入を果たし、安定し、ホスピタリティに溢れ、特色豊かなベトナムの姿を広報する上で、非常に重要な役割を果たしてきたし、また現在もその役割を果たしている。
 総合的に見て、2018年の党と国家の対外工作は祖国の建設と防衛事業に価値ある貢献を果たし、同時にベトナムが地域と国際の場裡において、より確固たる地位を確立したという点で重要な成果を達成したと見なされる。

   これまでの道のりに全幅の信頼を

 2018年に達成した重要な成果と大きな決意を以て、全対外部門は創造的、突進的、自分自身を超えるとの精神で、第12回党大会決議と2018年8月の第30回外交会議におけるグエン・フー・チョン書記長とグエン・スアン・フック首相の指導を実施する方向に向け、2019年に歩みを進めている。
 2019年のベトナム外交の重要任務は、▼発展のために平和、安定の環境を引き続き堅持すること、▼独立、主権、領土保全を確固として防衛すること、▼各パートナーとの関係をより深化させ、効果的にし、持続的にすること、▼多国間外交の向上に関する党書記局の指示25号をよりよく展開すること、とりわけASEANおよび国連など重要な多国間フォーラムにおいて重責を担うことに向け、あらゆる面の準備作業を完了すること、▼CPTTPおよびその他の新世代の貿易協定を効果的に展開することを始め、国際参入に弾みをつけること、▼より深く広い国際経済連結の時代に入ること、である。これらの任務を達成するため、引き続き全ての部門は、新たな状況下での任務に足り得るよう、一歩一歩近代化を進め、プロフェッショナルなベトナム外交を構築していく。
 ドイモイ政策実施から30年を経た国の新しい勢いと力を以て、党と国家の正しい指導を以て、ベトナム外交の知性と信念は、引き続きより大きな多くの成果を勝ち得て、国の建設と発展事業に価値ある貢献を果たしていくことを言明する。

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( 翻訳者:メディア翻訳ベトナム語班 )
( 記事ID:4728 )