ブイチュー司教区の総代表、教会大修築に関して声をあげる
2019年05月06日付 VietnamPlus 紙
解体前のナムディン省スアンチュオン県スアンゴック社ブイチュー大聖堂
解体前のナムディン省スアンチュオン県スアンゴック社ブイチュー大聖堂

 ブイチュー司教区の総代表とそこに住むクリスチャン達はこの大修築工事は安全を守るために必要であると同時に、司教区の人々の心境と願望にふさわしいと述べた。
 ナムディン省スアンチュオン県スアンゴック社ブイチュー大聖堂が来たる5月13日に解体されるのを前に、各組織や個人から、この古い教会を保存する必要があると提案する意見が数多く出された。
 しかしながら、ブイチュー司教区の総代表のヨセフM.グエン・ドゥック・ザン司祭と地域のクリスチャンは、この大修築工事は安全を守るために必要であると同時に、司教区内のクリスチャンと各教区の住民の心境と願望に合致していると述べる。
 ブイチュー司教区の総代表であるヨセフM.グエン・ドゥック・ザン司祭によると、ブイチュー大聖堂は1885年より建設された。
 134年間存在する中、雨や陽射し、台風によって、教会の資材は破損し、多くのひび割れや雨漏りがある。
 教会は何回も修築されてきたが、まだ倒壊する危険が立ちはだかっており、もし大修築をしなければ、地域のクリスチャンの宗教生活の安全性が失われてしまう。
 この工事を見てきた記者と共に、グエン・ドゥック・ザン司祭は教会の屋根部分が傷み、石灰と砂でできた壁は時間を経て剥がれ落ち、塔は片方に傾いていることを指し示した。
 「もしこのまま使い続ければとても危険です。ここではこれまでにも、クリスチャンが聖堂の中で礼拝を行っている時、突然教会の天井の部材が落ちてくるという事故がありました。運よく誰にも当たりませんでしたが」とグエン・ドゥック・ザン司祭は言う。
 大聖堂の大修築には司教区の中で話し合いがあり、意見統一されており、中でもクリスチャンの住民の合意と支持を受けていると述べた上でグエン・ドゥック・ザン司祭は、教会側は専門機関や調査機関の代表を招き、調査の現状評価を書類や手続きを完了させる根拠とし、2016年から建設の許可を受けていると述べた。
 工事のための木材が不十分だったため、2018年10月になってようやく木工事について正式に起工した。予定では2019年5月13日には計画通りに残りの工事が開始される。教会大修築の期間は約4~5年である。
 設計の書類によると、工事の質を守るため耐久建設材料を使用し、いくつか小さな変更がある他は、大修築の後も古い教会の規模、建築、模様は基本的にそのまま維持される。
 この教会の床面積はおよそ1400㎡、教会の屋根までの高さは13.8m、二つの鐘楼の高さは29.45mである。
 その活動に参加し長年ブイチュー大聖堂に身近に接してきたナムディン省のクリスチャンたちは、教会をよりゆったりと美しく、より耐久性があるよう新しく建設する大修築はやらなければならない事業だと考えている。
 スアンチュオン県スアンゴック社チュンラオ教区のクリスチャンのチャン・コン・チン氏は、次のように述べた。130年以上も歳を重ねた建造物を解体しなければならない時には、ここでどれほど多くの重大な出来事が行われてきたかを知るだけに、いずれにせよ残念な思いはある程度残る。さらには、この教会は独特な建造物であり、文化的歴史的価値を持ち、市民や旅行客の心に多くの美しい印象をもたらしている。そうであったとしても、この建造物は古くなって傷んでいるため安全性が失われる危機をはらんでいる。よりゆったりと美しく、そして以前の独特な建築を維持している教会は待ち望まれるに値するものであり、この場所は多くの旅行客の行程の目的地の一つであり続けるであろう。
 50年以上ブイチュー大聖堂に身近に接してきた、ブイチュー教区のクリスチャンのファム・ティ・ビンさんは、この教会は教区の、また教区内の各家族のどれほど多くの大きな出来事を見てきたことかと述べた。しかし、多くの年月が過ぎるなかで、建造物の各部分の安全が特に台風の季節は守られない。その現実の前に、この地のクリスチャンたち以上により耐久性のある教会を望んでいる者はいない、と言う。
 中央、地方の関係機関にこの古教会を保存するよう呼びかけ、要請する意見に関し、ナムディン省共産党副委員長で人民評議会議長のチャン・ヴァン・チュン氏は、世論と社会の関心があるので、グエン・ゴック・ティエン文化スポーツ観光省大臣が省指導部と意見交換し、解体と新しく建設を行う事業には、古い建造物との同調性を出し、建築を維持し、クリスチャンの生活の安全を守るよう注意喚起した。
 省指導部と担当機関は、ブイチュー司教区と関係組織と共に意見交換を行った。
 実事求是の精神の下、ブイチュー司教区の代表は国内外の個人や組織の意見を募り、同時にブイチュー大聖堂の大修築は、クリスチャンの願望に応え、古い建造物の美しさと価値を継承することを約束した。
 ブイチュー司教区には41万2.500人以上のクリスチャンがいる159の教区がある。ブイチュー大聖堂は司教区の重要な行事が多く行われ、参加する数千から数万のクリスチャンが集まる場所である。
 これまで長年、ブイチュー大聖堂の建造物群は至る所からの多くの旅行客の観光地になってきた。


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( 翻訳者:福原百那 )
( 記事ID:4810 )