医療保険の加入率を2020年までに90%以上に上げる
2019年06月26日付 VietnamPlus 紙


 2018年5月現在、人口の89%に当たる全国の約8450万人が医療保険証を持っている。
 この結果は政府の思い切った指導を行う決意やベトナム社会保険機関の運営・実施のおかげである。そして、政治・社会団体及び地方行政府の各組織と手を取り合って協力したものである。
 この情報は「医療保険加入者の持続的な増加」というテーマの下、6月25日午後に政府ポータルサイトによるオンライン会議において公開された。
 国家社会問題委員会の副主任であるブイ・シィ・ロイ氏は、現在90%余りの労働者が医療保険に参加していると伝えた。労働できなくなって退職した人や社会的保護を受けている人の100%である310万人が医療保険に加入しているという。
 国家予算が加入を補助している、準貧困世帯や小中高生、大学生などを含めたグループも医療保険への参加率は100%近くを保っている。
 医療保険政策を実施して27年経ち、医療保険に加入することは国民に医療の「貧しさの罠」による危険から逃げ出すための「救命胴衣」を与える、医療における問題解決方法の1つだと評価された。しかし2019年5月現在、未だおよそ1000万人もの人が医療保険に参加していない。
 政府首相の2016年6月28日に公布された首相決定1167号に従って医療保険の加入率を2020年までに人口の90%以上にするという目標を達成するためには、ブイ・シー・ロイ氏によると、小中高生や大学生の加入も促進する必要があるという。これは将来の人材を準備する若い世代であり、主要な担い手である。
 医療保険に参加することは、個人の、そしてコミュニティ、社会の責任を実現することである。それゆえ、合理的な様々な宣伝方法・形式による小中高生や大学生の意識の向上と、困難な環境にある場合の保険料納付に関する補助を集中的に図る必要がある。
 ベトナム社会保険機関のデータによると、2019年4月時点で全国の小中高生の人数の94%を占める1700万人以上が医療保険に加入している。そのため小中高生や大学生の医療保険未加入者は残りのおよそ6%にあたる100万人を残すのみとなった。
 ベトナム社会保険機関の副長官のファム・ルアン・ソン氏は、「小中高生や大学生の医療保険加入率は常に変動している。これは、小中高生や大学生は学校の医療保険に入ったり、世帯ごとの保険に入ったり、支援対象のグループに入っていたりなどしており、保険料の納付形式も金額も受ける補助もそれぞれ異なるからだ」という。
 小中高生・大学生やその他の対象者の医療保険加入率を100%にあげるためには、自分自身の健康に関する権利を保障する目的で義務づけられる医療保険に参加することへの意識を向上させる合理的な宣伝の強化のほか、人々の医療サービスの中身へのアプローチを一層推進する必要がある。
 また、各地方行政府や教育機関、関係機関は、医療保険加入者全体、特に小中高生や大学生加入者の増加を、各地方や教育訓練機関の社会経済指標や競争のための指標にするために一層連携する必要がある。
 その他に、当局は法律を一層整備し、専門医療サービスの質を向上させ、困難に直面している人々を合理的に補助する仕組みを構築するために投資する必要がある。
 医療保険に関係する各組織は、行政改革を強く推し進め、インフォメーションテクノロジーを応用し、人々へのサービスや十分な支払いのチェック・監視のための、プラットフォーム、ユーティリティ、ソフトウェアをつくる必要がある。


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( 翻訳者:岩重綾乃 )
( 記事ID:4919 )