ベトナムへ日本文化・言語をもたらす使者:「日本語パートナーズ」
2019年06月27日付 VietnamPlus 紙
会議に参加した、ハノイ市ドンダ区ラントゥオン中学校の日本語教師、フン・ティ・チン先生(向かって右端)(写真:タイン・ヒュウ/ベトナム通信社)
会議に参加した、ハノイ市ドンダ区ラントゥオン中学校の日本語教師、フン・ティ・チン先生(向かって右端)(写真:タイン・ヒュウ/ベトナム通信社)

 ベトナムの生徒が日本の文化や人について理解を深め、日本語を学ぶことを優しく熱心に支援する日本人の姿が、ベトナムの多くの学校に馴染んできた。
 彼らはベトナムと日本の友好関係の重要な架け橋となっており、「日出ずる国」が外国人労働者受け入れの扉を開く時代のために効果的な支援を行っている。
 彼らがまさに、「外国人登用時代における日本語教育ー”日本語パートナーズ”派遣事業の経験をもとにしてー」というテーマの国際シンポジウムの中で取り上げられた「日本語パートナーズ」である。このシンポジウムは、国際交流基金(The Japan Foundation)アジアセンターが日経新聞と協力して首都東京で6月27日に開催したものだ。
 ベトナム通信社の東京特派員によると、「日本語パートナーズ」は、大学生もしくは定年退職者から選抜され、教育活動に参加する。現地の中学校や高校で日本語教師をアシスタントするのが主な役割だ。
 彼らは、派遣された国の生徒に日本文化を紹介する「使者」の役割も果たす。2016年から2017年までの間に、世界の12か国に955人の日本語パートナーズが派遣された。 
 ベトナムは、「日本語パートナーズ」事業で主な派遣先になっている国の一つである。
 事業では、日本語パートナーズが多くの地域に派遣されてきた。例えば、ハノイ市、フエ市、ダナン市、クイニョン市、ホーチミン市、ビンズオン省、バリアーブンタウ省などである。2014年4月から2019年3月まで、224人の日本語パートナーズがベトナムに派遣された。 
 今回のシンポジウムには、インドネシア、タイ、ベトナムに派遣されたことがある日本語パートナーズと共に、日本語パートナーズを受け入れている学校で日本語を教えている教師も参加した。
 ベトナムからは、ハノイ市ドンダ区のラントゥオン中学校のフン・ティ・チン先生が代表として参加した。
 日本が4月1日に施行された「改正入国管理法」のもとで外国人労働者の受け入れを拡大する中で、日本語パートナーズは、この政策に効果的に貢献して、外国人労働者が日本の労働環境に一刻も早く慣れることを手助けし、両国の経済発展に貢献すると共に、日越の友好関係の重要な架け橋となるだろうと高く評価されている。
 2013年1月、安倍晋三首相は、「アジアの多様な文化、伝統を、共に守り、育てていく」という原則を含む「対ASEAN外交5原則」を発表した。
 この原則に基づいて、国際交流基金ではアジアセンターが設立され、日本語学習者支援事業が開始され、この事業で日本語パートナーズが派遣された。
 本シンポジウム「外国人登用時代における日本語教育ー”日本語パートナーズ”派遣事業の経験をもとにしてー」は、2019年6月から7月にかけて行われている、東南アジアと日本の文化交流を目的として様々なイベントが行われる「響きあうアジア2019」の一環である。

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( 翻訳者:広瀬ないる )
( 記事ID:4920 )