ロシアの専門家によると、ベトナムは広大な市場と豊かな労働潜在力を持つ大規模でダイナミックな経済国であるという。

　ソチで開かれたヴァルダイ国際討論クラブ第16回会議に参加した直後の10月９日、ロシア国際問題評議会（RIAC）のプログラム責任者であり政治科学博士であるイヴァン・ティモフィーヴ氏は、ロシアの東方政策におけるベトナムとASEANの役割に関するベトナム通信社モスクワ支局特派員のインタビューに答えた。
　ロシアの専門家は、今年のヴァルダイ会議のテーマが「東方の夜明けと世界政治秩序」であったことは偶然ではないと指摘した。
　なぜならば、ロシアはアジア太平洋地域を非常に重要視しているからであり、過去およそ10年間、ロシアはアジアとの統合を積極的に推進し、同地域の非常に多くの国との協力関係を築きあげてきたからである。また、ロシアには政治軍事的な強みがあり、同地域に対して多くの提案をすることが可能であるからである。
　ロシアの東方政策におけるASEAN、特にベトナムの役割について、イヴァン・ティモフィーヴ氏は、ロシアのプーチン大統領のスピーチを引用し、ASEANはアジア太平洋地域における中心的な役割を持つ重要な要素の一つであると強調した。
　同氏によると、多くの異なる理由から、ベトナムはロシアの東方政策において自然なパートナーであるという。
　第一に、両国には良好な伝統的パートナーシップ関係の歴史があるからだという。両国の若者は互いに異なる多方向に向かい、より広範でより多様な視野を持つなど、世代間の変化はあるものの、まさにその良き伝統が両国の二国間関係に非常に多くの利益をもたらしてきた。
　第二に、ベトナムは広大な市場と豊かな労働潜在力を持つ大規模でダイナミックな経済国だからである。さらに、ベトナム人は組織力があり、高度な創造能力もある。
イヴァン・ティモフィーヴ氏は、「あなた方の国は、経済や技術生産の面で展望に満ちた将来がある。よって、ベトナムとロシア、そして、ユーラシア経済連合（EAEU）との間の協力のための広大な空間が造り出されているのです。ベトナムはEAEUと自由貿易協定（FTA）を締結した最初の国家であることを私たちは思い出す必要があります」と確認した。
　さらに、同紙によると、軍事や軍事技術、エネルギー、石油ガス開発などの分野における二国間協力の潜在力は非常に展望があり、ロシアのベトナムに対する投資だけでなく、ベトナムのロシアに対する投資も行われている。
　ロシア国際問題評議会（RIAC）の専門家は、ベトナムは現在のように複雑に変化する世界情勢において、バランスのとれた多元的で独立した政策を効果的に実施するものと確信していると述べた。

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（ 翻訳者:内海沙姫 ）
（ 記事ID:5007 )