ベトナム-ロシア連邦の投資協力拡大の大いなる展望
2019年10月29日付 VietnamPlus 紙
会合でのチン・ディン・ズン副首相とロシアのマクシム・アキモフ副首相
会合でのチン・ディン・ズン副首相とロシアのマクシム・アキモフ副首相

 ベトナムのチン・ディン・ズン副首相とロシアのマクシム・アキモフ副首相は10月29日ハノイで、経済・貿易、科学・技術の協力に関するベトナム・ロシア政府間委員会の第22回会合を共同主宰した。

 ベトナム側の会合出席者は、ロシア駐在ベトナム大使、政府官房はじめ、商工省、外務省、計画投資省、財政省、交通運輸省、農業農村開発省、情報通信省、保健省、科学技術省、教育訓練省、資源環境省、労働傷病兵社会省の各省幹部、さらに、ベトナム国家銀行やハノイ市の指導部、その他多くの省庁、各部門、ベトナムの大手企業の代表らも出席した。
 ロシア側は、ベトナム駐在ロシア大使、経済発展省、商工省、交通省、デジタル経済発展・マスメディア省、教育省、農業省の各省幹部、その他多くの省庁、各部門、ロシアの大手企業の代表らが出席した。
 信頼、率直、そして友好的な雰囲気の中、特にベトナムとロシアの全面的戦略的パートナーシップ関係もあり、双方は、政府間委員会の第21回会合の議事録の実施状況をチェックし、二国間協力の推進策について協議し、一致した。その中には、2019年5月のグエン・スアン・フック首相のロシア公式訪問で確認されたハイレベルの合意の実施も含まれている。
 双方は、ベトナムとロシアの経済・貿易、投資の協力がこれまで躍動的に発展してきたことを高く評価した。両国の往復の貿易額は2018年に45億ドルに達し、2017年比30%の増加で、ベトナムはASEAN内でロシアの最大の貿易パートナーとなった。
 投資協力は引き続き拡大しており、両国の多くの企業がベトナムやロシアでの農業、エネルギー、交通運輸等の分野における大規模プロジェクトへの投資に関心を高めている。ロシアは現在、石油ガス部門以外に123件、投資総額約10億ドルの対ベトナム直接投資を行っている。一方、ベトナムは20件、投資総額訳30億ドルの対ロシア投資を行っている。
 両副首相は、ロシアにおけるベトナム年、ベトナムにおけるロシア年(2019~2020年)の枠組みで、多くの意義ある現実的な活動が行われていることに喜びの意を示した。
 これまでの成果の一方、双方は、両国のビジネス協力は依然として両国の潜在力に見合ったものになっていないとして、両国の政府、省庁、部門に対し断固たる対応策を求めた。
 そうした考えの下、政府間委員会の2人の共同委員長は、特に農産品、水産・海産物、縫製品、靴製品をはじめとした物品の輸出入における非関税障壁をチェックし、廃止していくことで一致した。
 石油ガス開発での協力に関して、チン・ディン・ズン副首相は、ベトナムはロシアの企業がベトナムの大陸棚でのプレゼンスを高め、石油ガスの探査、開発を行うことを歓迎し、有利な条件を整えると確認した。
 これに対して、ロシアのアキモフ副首相は、液化天然ガスや電気の供給のような他の分野への協力拡大も含め、ロシアの石油ガス企業がベトナムとの協力を拡大することをロシア政府としても引き続き支援していくと述べた。
 双方は、電子政府やスマートシティの整備に向けたこれまでの初期段階の協力の成果を評価し、ベトナムでの核科学技術研究センター建設協力プロジェクトの推進で一致した。その上で、ハイテク、医療、財政、銀行、科学、教育訓練などの分野での協力拡大の多くの可能性があると述べた。
 双方は、今後も緊密な連携を維持し、第22回政府間委員会会合の議事録の内容の効果的な実施を確実に進めていくことで一致した。また、次回の会合を2020年にロシアで行うことで一致した。
 会合の終了に際し、両副首相は、経済・貿易、科学・技術の協力に関するベトナム・ロシア政府間委員会の第22回会合の議事録に署名するとともに、銀行分野の各協力合意文書の調印に立ち会った他、ロシアの“MIR”カードのベトナムでの決済サービスの打ち上げ式に参加した。
 今回の会合に合わせ、チン・ディン・ズン副首相とアキモフ副首相は、ベトナム商工会議所とロシア企業家評議会が共催した2019年ベトナム・ロシア・ビジネス対話に参加し、スピーチを行った。
 これらは、10月28日から30日までのアキモフ副首相のベトナム公式訪問の一環として行われたものである。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:榎本泰希 )
( 記事ID:5024 )