国防協力はベトナム-オーストラリア関係の重要な柱
2019年12月10日付 VietnamPlus 紙
第7回ベトナム-オーストラリア外交・国防戦略対話に出席した代表達
第7回ベトナム-オーストラリア外交・国防戦略対話に出席した代表達

 両国は、二国間関係における強力な発展の歩みを評価し、それぞれの国の対外政策におけるお互いの重要な位置を再確認した。

 グエン・チョン・ビン・ベトナム人民軍副総参謀長・海軍少将およびグエン・クォック・ズン外務次官は12月10日午前、オーストラリアのキャンベラで、第7回ベトナム-オーストラリア外交・国防戦略対話を共同主宰した。
 オーストラリア側は、リチャード・モード外務貿易副次官とピーター・テック国防副次官(Deputy Secretary)を団長とする代表団が参加した。対話は両国が2012年から毎年行っている活動である。
 対話で、両国は、二国間関係における強力な発展の歩みを評価し、それぞれの国の対外政策におけるお互いの重要な位置を再確認した。
 両国は、国防協力はベトナムとオーストラリアの戦略的パートナーシップ関係における重要な柱の一つであるとし、また、両国防省間の2010年の国防協力に関する覚書および2018年の国防協力強化に関する共同ビジョン声明を基礎に、二国間および多国間の国防協力活動を引き続き効果的に実施していくことで同意した。
 地域情勢に関する協議で、両国は、アジア太平洋地域は引き続きダイナミックな発展を遂げる地域であり、世界の多くの重要なパートナーも関心を寄せているとし、そうした中で、アメリカと中国の良好な関係は地域各国にとっても利益となるものだとの評価で一致した。
 南シナ海の最近の状況に関し、両国は、平和と安定を維持し、セキュリティー、安全、航海・航空の自由を保障することの重要性を指摘するとともに、1982年の海洋法に関する国際連合条約(国連海洋法条約/UNCLOS)をはじめとする国際法や南シナ海における関係国の行動に関する宣言(南シナ海行動宣言/DOC)に基づいた平和的な手段による紛争の解決を強調し、さらに、効果的、実質的、そして、法的拘束力を保障する南シナ海行動規範(COC)策定交渉を促進、前進させていくことの重要性を強調した。
 両国はまた、テロ、サイバー・セキュリティ、エネルギー安全保障、気候変動など、現在浮上しつつある問題に対する懸念を表明するとともに、そうした問題の消極的な影響を最小限にするため、二国間や多国間の枠組みの中で緊密な情報共有、協力、調整を強化していくことで一致した。
 対話で、オーストラリアは、ASEANと引き続き緊密に協力し、ASEANの中心的役割を支持するとともに、ベトナムが2020年のASEAN議長国および2020~2021年を任期とする国連安保理非常任理事国としての役割を全うできるよう、喜んで支援すると確認した。
 今回の対話に合わせ、ベトナム国防省代表団は、2019年のベトナム国防白書の概要をオーストラリア側に情報提供した。
 対話終了後、グエン・チョン・ビン海軍少将は、オーストラリアのアンガス・キャンベル国防軍司令官・大将、レベッカ・スキナー国防副次官代理(acting Associate Secretary)を表敬訪問した。
 表敬訪問で、グエン・チョン・ビン海軍少将は、国連南スーダン共和国ミッション(UNMISS)に派遣されるベトナムの第2級野戦病院部隊の輸送をオーストラリアが支援してくれたことに改めて感謝した。これに対し、オーストラリア側は、女性・平和・安全保障に関する構想をはじめ、ベトナムとの国防協力を推進したいとの希望を改めて確認した。
 席上、オーストラリアの国防軍司令官は、ベトナム人民軍総参謀長のできるだけ早期のオーストラリア訪問を招請した。

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( 翻訳者:内海沙姫 )
( 記事ID:5127 )