ベトナム通信社が選ぶ2019年ベトナム10大事件リスト
2019年12月25日付 VietnamPlus 紙
国の公共サービス・ポータルサイト開設式典をこなったグエン・スアン・フック首相と各代表
国の公共サービス・ポータルサイト開設式典をこなったグエン・スアン・フック首相と各代表

1.地域有数のGDP成長率
 2019年、ベトナムは、地域と世界で戦略的競争が激しくなる中、7.03%のGDP成長率を達成した。
 国会が設定した12の指標の全てを達成したのは2年連続で、その内、輸出超過は過去最高の99.4億ドルに達し、国家予算赤字は低く、インフレは3%以下であった。インフレを4%以下にコントロールできたのは4年連続である。
 特に、世界経済フォーラム(WEF)は、ベトナムの世界競争力の順位が10ランク上昇し、世界で最もランクアップした国だったと確認した。

2.党政治局、初めて権力の規制に関する規定を制定
 2019年9月23日、党政治局は、幹部人事における権力の規制および不正な地位や権力の入手など人事に関わる汚職対策を明記した第205-QĐ/TW号規定を制定した。
 規定には、人事に関わる各汚職行為、汚職の隠蔽・加担の各行為、汚職対策における組織、個人の責任、汚職の隠蔽・加担行為に対する制裁が明記されている。
 第205号規定の実施は、来たる第13回ベトナム共産党大会および党大会に向けた各級の党支部大会の準備が進む中、任務を遂行するのに十分な資質、能力、威信のある幹部を次期指導部に選出するのに貢献するものである。

3.国の公共サービス・ポータルサイトがオープン
 2019年12月9日、国の公共サービス・ポータルサイトが正式にオープンした。これは、個人と企業がサービスの中心となる電子政府を展開するという目標にとって重要な一歩である。
 個人と企業は、一つのウェブサイト(https://dichvucong.gov.vn/)から、一つのアカウントでログインするだけでよく、そこから各省庁や各地方のあらゆる公共サービスのサイトにアクセスでき、オンラインでサービスを受けることができる。また、問題の解決状況の確認、サービスの質の評価、コメントや意見書の送付などを時間や場所に関係なく、行うことができる。

4.ベトナム、193票中192票の支持を得て国連安保理の非常任理事国に選ばれる
 ベトナム時間2019年6月7日夜、第73回国連総会で、ベトナムは国連加盟国193か国中192か国の支持を受け、2020-2021年を任期とする安全保障理事会の非常任理事国に選ばれた。
 この結果は、国連や安全保障理事会でのベトナムの積極的、実質的、責任感のある貢献に対する国際社会の高い信用、信任、評価を体現するものである。
 ベトナム政府は、国連安全保障理事会の非常任理事国という重責を着実に遂行するとともに、ASEANの議長国という任務をこなし、国際社会の信頼に値するよう、引き続き、地域と世界の和平、安定、繁栄に貢献することを約束した。

5.第30回東南アジア競技大会(SEA Games 30)でベトナム選手団が快挙
 ベトナム選手団は2019年11月30日から12月11日までフィリピンで開催された第30回東南アジア競技大会(SEA Games 30)で、最低でも金メダル65個という目標を大きく超え、98個の金メダル、85個の銀メダル、105個の銅メダルという記録を達成し、全体でも第2位の素晴らしい成績を残した。
 特に、U22の男子サッカー・チームはSEA Games参加史上、初めて金メダルを勝ち取り、女子サッカーのナショナル・チームも6回目の金メダルを獲得した。

6.ベトナム、米朝首脳会談の開催国としての役割を完遂
 2019年2月27、28日に開催された米朝首脳会談の開催地として、首都ハノイが選ばれた。
 ベトナムは、この会談を周到かつ安全に開催したことで、責任ある国家としての役割を体現し、国際関係の先導役にも加わり、世界と地域の和平に積極的に貢献した。
 ベトナムは主催国として、国際社会の友人から改めて、安全、好印象、親善的、そして、国際的にとても重要な会談を開催するのに十分な条件と経験があると評価された。

7.イギリスで39人のベトナム人の遺体がコンテナ車の中で発見される
 2019年10月23日、イギリスのロンドン北東部にあるエセックス州で、トラックの冷蔵コンテナの中から39人の遺体が発見された。
 犠牲者は全員ベトナム人だと判明すると直ちに、ベトナム政府は自国民保護のため、適切な対策をとるよう各関係機関に指示した。
 身元の確認、自国民保護、犠牲者の遺体、遺骨のベトナムへの移送はすべて、人道的精神、国際法、ベトナムとイギリスの法令と習慣に則り、執り行われた。
 ベトナム政府は、人身売買、非合法な人の外国への連れ出し行為を厳しく非難するとともに、地域と世界の各国に対し、引き続き協力を強く推進し、特にこうした危険な犯罪を断固として根本から撲滅し、再発を防止し、犯罪者を厳罰に処すため、早々に捜査を終わらせ、起訴し、裁判にかけるべきだと呼びかけた。

8.アフリカ豚熱(アフリカ豚コレラ)、全国の広範囲で発生
 農業農村開発省は2019年2月19日、ベトナムで初のアフリカ豚熱が発生したと公式に発表した。
 これは危険な疫病とされ、現在、予防のためのワクチンもまだなく、治療することもできない。農業農村開発省は、アフリカ豚熱のような大規模な損害をもたらし、対応の難しい疫病はないとの認識を示した。
 12月中旬までに、感染し殺処分された豚の総数は約600万頭、34万2802トンに達し、これは全国の豚の総重量の約9%に達する。この疫病により、市場への豚の供給が不足し、年末の数か月間は豚肉の価格が高騰した。

9.住民を苦しめる多くの環境汚染事故が立て続けに発生
 ハノイ市タインスアン区のランドン電球魔法瓶製造株式会社の工場火災では、15.1から27.2キロの水銀が環境に放出された。ダー川水道投資株式会社(Viwasupco)の水源が廃棄物の垂れ流しにより汚染されたことで、ハノイ市の多くの区で数日間にわたり水道水危機が発生した。ハノイやホーチミン市などの大都市での深刻な大気汚染は人々の健康や生活環境に消極的な作用を及ぼしている。
 しかし、各地方政府・関係機関による対応策は迅速ではなく、多くの人々の生活を混乱させた。

10.過ちを犯した多くの党組織・高級幹部を引き続き厳格に処分
 2019年、過ちを犯した多くの党組織・高級幹部が、懲戒処分を検討され、その後、懲戒処分されたり、刑事罰を受けた。その中には、前副首相、元大臣、次官、前次官、省党委員会副書記、省人民委員会委員長、企業グループや国営企業の党委員会の書記、前書記、前会長、前社長、中央省庁の党幹事委員会、省党委員会常務委員会、企業グループや国営企業の党委員会常務委員会などがある。
 過ちを犯した党の幹部や組織に対する厳格な処分は、汚職や消極さへの対策において、“聖域”はないという考えを引き続き確認したものであり、党の綱紀、規律を堅持し、党の機構を清廉なものとし、人民の信頼を取り戻し確実なものとする決意を体現するものである。

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( 翻訳者:松永直子 )
( 記事ID:5145 )