企業の求人需要が20%低下
2020年07月02日付 VietnamPlus 紙


 アデコベトナムハノイ事務所長は、門戸を開放する国が出てきて企業が事業計画を急ぎで実施するため、第2四半期の求人は第1四半期より改善するであろうと述べました。

 ベトナムでは2020年の第2四半期は、特にFDI企業や国内企業の求人が前四半期と比べて20%減少しました。
 国は活動を再開する段階へと来ていますが、COVID-19の影響で他の大陸では完全に回復する兆しは見えていないため、各企業は非常に慎重です。
 これは、7月2日に総合人材サービス企業であるアデコグループ(スイス)のグループ企業であるアデコベトナムが発表した情報です。
 アデコベトナムが作成した2020年第2四半期の労働市場最新レポートによると、COVID-19の影響は様々な業種の企業に及んでおり、それが今四半期の求人需要の減少につながりました。
 現在、求人を希望している企業のほとんどはベトナム市場進出を目論む海外企業です。
 アデコベトナムが企業の人事担当者330人を対象に2020年5月に実施した調査によれば、COVID-19の影響を受けた企業は93%に上り、その中でも21~40%の減収という深刻な影響を受けた企業は43%に上りました。
 アデコベトナムホーチミン市採用部門副部門長であるグエン・ホアン・タイン・チュン氏によれば、コロナ禍で最も大きな損害を受けている生産部門は、ヨーロッパや北米に市場を持つ家具インテリア、繊維、靴製品の製造業だそうです。
 食品、飲料、ホテル、観光業界は経営コストを最小限にするために過去最高の解雇率に直面せざるを得なくなっています。そのため、これらの業界における求人は、一時的、またはより長い期間中断しています。
 調査結果によると、58%の企業が、コロナ禍でのリスクを減らすために全ての採用活動の延期を選択しており、そのうち75%は大企業で中小企業の割合は50~~56%しかありません。
 昇給やボーナスの延期、インターンシップの中止や労働時間の削減も頻繁に行われています。しかし、工業、農業、化学製品などの一部の分野では、営業職の求人需要が例年よりも10~20%増加しています。
 テクノロジー、ヘルスケア、消費財企業は、技術職と営業職の求人需要が10~15%増加しています。
 アデコベトナムのハノイ事務所長グエン・トゥ・ハー氏によれば、2020年の第2四半期では、採用予算の削減と国境閉鎖の影響で外国人の代わりに現地の専門家の需要が増加したようです。給与水準も、昨年の市場平均水準よりも低くなっています。
 そのような状況でも、ハノイでは新たな研究開発センターの設立需要があるため、大手の半導体、テクノロジー企業では人材が不足している状況です。
 グエン・トゥ・ハー氏によると、門戸開放する国が出てきて、企業は2020年初頭より遅れている事業計画を急いで実施するため、第3四半期は第2四半期よりも求人需要が増加していくと予想されます。現在、企業はもっとも優秀な人材をリーズナブルな給与で採用することができます。
 アデコベトナムによれば、大企業が安全な労働環境を推進するため多額の資金を用意して市場に戻ってくるため中小企業の採用活動は難航すると予想しています。
 しかし、中小企業は市場の急速な動きに対応できる柔軟性を持っています。人材を引き付け従業員が辞めないよう労働条件を改善し時間と労力を費やせば採用市場でも競合他社よりも優位に立てるでしょう。

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( 翻訳者:池田樹生 )
( 記事ID:5452 )