国内観光市場、航空会社のお陰でコロナ後の急拡大
2020年07月10日付 VietnamPlus 紙
ここ数日、多くの観光客が訪れ、記念撮影でにぎわうフーイエン省のGhềnh đá đĩa(玄武岩柱状節理)
ここ数日、多くの観光客が訪れ、記念撮影でにぎわうフーイエン省のGhềnh đá đĩa(玄武岩柱状節理)

 まさに各航空会社が、様々な観光需要喚起のための協力プログラムや魅力的なチケット販売促進プログラムを通じ、国内観光客の増加に「テコ入れ」した。
 「ベトナム人はベトナムを旅する」プロジェクトを開始して2か月が経ち、国内の観光事業は大幅に回復したが、この成果には各航空会社の少なからぬ貢献があった。

   国内市場の需要を喚起

 新型コロナウイルスの感染拡大や外国人観光客の受け入れ未再開の影響により、ベトナムの観光業は深刻な「凶作」の一年に直面すると予想されていた。しかし、国内市場の需要喚起推進へのシフトに加え、関係省庁、地方、企業などの努力もあり、観光業にポジティブな結果をもたらしている。
 ベトナム観光総局の統計によると、「ベトナム人はベトナムを旅する」プロジェクトを開始してから2か月が経ち、国内の観光事業は明らかな回復を見せた。平日の客室稼働率は50~60%、週末は80~90%増加した。2020年6月の国内観光客の数はのべ700万人で、2020年5月に比べ2、3倍の増加だった。
 アメリカの旅行情報サイトSkiftは、ベトナムの観光業がコロナ後の急速な回復を遂げ、シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア、フィリピンを超えたと確認した。また、Bloombergも「ベトナムはコロナによる観光業の危機から脱した」とし、国内観光業の早期再開や迅速な回復に関し、世界でも特別な一例となった、と高く評価した。

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 ロイター通信の記事も、ベトナムとニュージーランドは新型コロナウイルスのコントロールに成功した2か国だが、コロナ後の観光業の回復においてはベトナムのほうが成功している、と報じた。ロイター通信によると、ニュージーランドが海外からの観光客の増加を待っている内に、ベトナムはまさに国内観光業の需要喚起プログラムを展開し、より機敏に行動した。

   航空会社、観光客増加に「テコ入れ」

 ベトナムの観光業界の回復は航空業界の役割抜きには語れない。まさに各航空会社が、様々な観光需要喚起のための協力プログラムや魅力的なチケット販売促進プログラムを通じ、国内観光客の増加に「テコ入れ」した。
 ベトジェットだけでも、ハノイ、ゲアン、タインホアなどの地域と協力し、多くの観光需要喚起のための合意文書を交わした他、Facebookで「広大なベトナム、ベトジェットとともにグリーン飛行」(Immense Vietnam Fly Green with Vietjet)と題した観光宣伝プログラムも展開した。
 ベトジェットとベトナム観光総局は、2019-2021年における観光の促進・宣伝の協力に関する議事録を交わしており、「ベトナム人はベトナムを旅する」プロジェクトに積極的に取り組んでいる。

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 ロイター通信によると、空路による観光はベトナムにおいて一般的な交通手段である。そのため、ベトナムの各航空会社は多くの路線を増設し、観光需要を喚起する様々なキャンペーンを発表した。
 航空情報サイトAviation Voiceは、ベトナムの観光業は、政府、各航空会社、そして、観光業界がともに努力し、国内観光市場の需要喚起策の各パッケージ商品を積極的に提供したことで回復したとしている。
 Aviation Voiceによると、ベトジェット・エアのような航空会社は、チケット価格を大幅に値下げすることで観光業に多くの客を引き付けることに成功すると同時に、国内路線の空席を埋めることにも貢献し、稼働率100%を回復した。
 これまでの市場の動きや各旅行会社からの情報により、7、8月および今年後半の国内観光客数は引き続き大幅に増加する見込みである。したがって、コロナ後の最善の活動のためにも、新たな政策を打ち出すなどの支援ができれば、各航空会社は引き続き観光業界の回復に貢献し、また、今年の経済の全体的な発展にも貢献するだろう。

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( 翻訳者:田中佑佳、渡辺大智 )
( 記事ID:5464 )