ASEAN Today紙が違法な漁獲に反対するベトナムの努力を称賛
2020年10月26日付 VietnamPlus 紙
マグロを水揚げするカインホア省の漁民
マグロを水揚げするカインホア省の漁民

 ASEAN Today紙の記事によると、ベトナムは、水産バリューチェーンを作り、「違法・無報告・無規制」に行われている漁業(IUU漁業)に対抗するなど、漁獲部門における各種の基準を向上させているという。
 国営ベトナム通信社(TTXVN)の駐シンガポール特派員によると、10月26日、シンガポールに本部を構えるASEAN Today紙に、「違法な漁獲に反対するベトナムの努力は賞賛に値する」と題した記事が投稿された。記事の中で、この分野におけるベトナムが尽くす努力は高く評価された。
 記事は、在ベトナム・スペイン商工会議所のルーベン・サオルニル・ミンゲツ副会頭が、ベトナムは水産バリューチェーンを作り、「違法・無報告・無規制」に行われている漁業(IUU漁業)に対抗するなど、漁獲部門における各種の基準を向上させていると主張したことを引用した。
 記事によると、ベトナムは2017年から新たに水産法を可決した。同法には、養殖と水産の持続的な発展のための枠組みが含まれている。また、ベトナム政府は、全国レベルにおけるIUU漁業の阻止に関する指導委員会を設立した。これは、水産法の徹底的な履行をサポートする動きである。
 新たな規定では、すべての漁船に端末ディバイスを搭載することを求めている。この新たな規定は、水産物の産地を追跡する能力の改善に役立つものである。というのは、GPSもしくはその他の追跡ツールを備えた船の数が2020年4月は56%だったものが、同20年8月末には81%に増加したことが上げられる。
水産物を供給するサプライチェーンにおいて産地を追跡する能力を改善にするためのステップも、国際的に認められた。
 記事は、透明性とガバナンスを強化するためのベトナムの努力は、水産資源管理に関する同国の新たな総合計画の一部であると強調した。計画には、持続可能性のある漁業を発展させ責任感を持つために、すべての漁船が各規定を遵守しイニシアティブを持つことを保証するための各プログラムも含まれる。
 国のプログラムは、ビジネス活動を加工品に変更する生産者もサポートしている。これによって、生産者にはより柔軟性が与えられ、オンライン販売が許可され、経済打撃から受ける影響を最小限にとどめることができる。
 現在のベトナムは世界第3位の水産輸出国であり、2019年の総輸出額は86億米ドルに達した。しかし、新型コロナウイルス感染症が流行する中で、ベトナムの水産輸出の利益は減少した。
 2020年年初の6か月間は、水産輸出が昨年の同期比で8.6%減少した。8月末に入ると輸出出荷量は持ち直し、昨年の同期比で減少率は5.3%にとどまった。

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( 翻訳者:安部生紀 )
( 記事ID:5570 )