ハノイ市:ナムソンごみ処理場で人々がごみをかき集めている状態をやめさせる
2020年11月06日付 VietnamPlus 紙
ナムソンごみ処理場の一角
ナムソンごみ処理場の一角

 ソックソン廃棄物処理区(ナムソンごみ処理場)を安全に稼働させるために、ハノイ市建設局は、ソックソン県とハノイ市都市環境会社(URENCO)に対し、ナムソン、ホンキー、バックソンの3つの社(訳注:行政村)の住民がごみをかき集めないよう周知・宣伝することを要請した。周知・宣伝は、2020年11月10日からナムソンごみ処理場でごみをかき集める人々がいなくなるまで行われる。
 記者が確認したところによると、毎日深夜2時〜早朝5時まで、ナムソンごみ処理場には上記の3つの社の住民およそ300人とタイグエン省の一部の人々が、廃棄物を探してかき集めにやって来ている。
 頭に懐中電灯を吊り下げて、手に袋を持ち、人々はゴミ収集車の後を急ぎ、ナイロン、鉄、アルミ、銅や古い家庭用品などの廃棄物を拾い集める。この行為は何年も続いており、一部の住民にとっては主要な収入源となっている。
 ナムソンごみ処理場で何年もごみをかき集めている1人は、一晩で平均して20万ドン〜50万ドン(1,000円~2,500円相当)を稼ぐことができ、一晩で数百万ドン稼げる場合もあると言う。
 収入を得ることができる一方で、この職業はゴミ収集車と衝突したり、ガラスなどの鋭利なものを踏んでしまったり、呼吸器や、肌、消化器官などの病気にかかりやすいといった危険と隣り合わせでもある。
 ソックソン県人民委員会によると、ナムソンごみ処理場からの影響を受けてしまう地域の住民の健康を守るプログラムの中には、ソックソン県が、2020年からハノイ市保健局の医療専門機関と協力して、ナムソン、ホンキー、バックソンの3つの社の述べ10,082人を対象に実施される健康チェックがある。
 他にも、ハノイ市は、ごみ処理場の影響を受ける1,000メートル範囲内の住民に対して健康保険証を100%援助している。具体的には、ナムソン社は1,885人、ホンキー社は1,038人、バックソン社は3,345人が健康保険証を受け取ることができる。
 ナムソンごみ処理場はハノイ市で最大のごみ処理場であり、毎晩17の県と区から排出される5,000トンを超えるごみの処理を受け入れており、ハノイ市のごみの77%を占めている。現在のごみの各埋立地から収集される浸出液の量は、約2,000立方メートル/1晩となっている。毎日、ナムソンごみ処理場にゴミを運ぶ27のごみ運送機関から約550台の収集車がやって来る。
 ナムソンごみ処理場で起きる事故を防ぐために、ハノイ市建設局は、専門機関に対し、1.4埋立地、3埋立地、6.1埋立地と6.2埋立地の堤防建設工事を仕上げ、特にライソン川近くにごみを含有する水を防ぐ堤防の全てを検査し、補強するよう指導した。
 これまで、汚水処理施設の稼働強化とともに、6.1埋立地と6.2埋立地からごみ処理施設を稼働させるための十分に安全な条件である1.5メートルから15.5メートルの汚水が引き抜かれた。ハノイ市建設局は、各ポイントでまだ危険が生じた時、十分な処理能力が確保できる物資や設備を準備し、監視し続けている。
 その一方で、ハノイ市建設局は積極的に市の関連機関と連携して、ハノイ・ティエンイー境環エネルギー株式会社によるソックソンの廃棄物焼却プラント案件の進捗を加速させるため、問題点や困難な点を解決している。
 現在、プラント計画は70%以上完了しており、総設備のおよそ75%は既に搬入され、およそ55%の設備が設置完了している。
 予定では、おおよそ2021年1月にプラントは完成し、廃棄物焼却を稼働する。
 以前には、2011年にハノイ市はナムソンごみ処理場のホンキー、ナムソン、バックソンの3の社に属する73ヘクタール以上を2段階で拡張する決定を行っていた。
 他にも、ハノイ市はごみ処理場から約396ヘクタールの面積で半径500メートルの範囲内のごみ処理場の影響を受けた人々を移動させるプロジェクトを実施している。

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( 翻訳者:渡辺大智 )
( 記事ID:5606 )