越韓関係:固く結びついた関係
2020年10月30日付 VietnamPlus 紙
韓国のパク・ビョンソク国会議長(提供:Yonhap)
韓国のパク・ビョンソク国会議長(提供:Yonhap)

 韓国のパク・ビョンソク国会議長のベトナム訪問は、韓国にとってのベトナムの重要度、そして、二国間の固く結びついた関係を明確に体現したものである。

 パク・ビョンソク国会議長を団長とする韓国国会代表団のベトナム公式訪問(10月31日~11月4日)に先立ち、ベトナム通信社(TTXVN)の韓国特派員は韓国アセアンセンターのイ・ヒョク事務局長に今回の訪問の意義についてインタビューした。
 イ・ヒョク氏は、このタイミングでの韓国国会議長のベトナム訪問は多くの意義があるという。
 今回の韓国国会代表団の訪問は、新型コロナウイルスの感染状況が複雑化しているタイミングでの訪問であり、韓国にとってのベトナムの重要度、そして、二国間の固く結びついた関係を明確に体現したものである。
 また、将来的な、特に新型コロナウイルスのあらゆる影響が収まった後の地域や世界が復興に向け努力する時期における、二国間のさらなるパートナーシップ関係の構築への誓いを体現するものでもある。
 訪問はまた、ベトナムの2020年のASEAN議長国としての役割に対する韓国の支援も示している。
 イ・ヒョク事務局長は、これまでの韓国とベトナムの指導者間の恒常的な相互訪問はベトナムと韓国の関係をより深めることに大いに貢献するとともに、二国間の関係がより強く発展するための堅い礎を築いてきたと述べた。

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 両国国会議長の来る会談は、双方がパンデミックによる現在の困難をともに乗り越え、また、二国間の協力範囲をより拡大するいい機会となるであろう。
 実際のところ、韓国とベトナムは早くから新型コロナウイルスの感染拡大を阻止することに成功しており、現在、早急かつ効果的な経済回復に向けともに緊密に協力している。
 4月にはベトナムは340人の韓国人ビジネスマンの入国を特別に認めた。以降、両国は、ビジネス活動の継続を守るため、ビジネスマンを含め、必要な人材の入国に向け、調整を行い、条件を整えてきた。
 去る10月にはベトナム-韓国間の往復便が再開した。この再開は、一部ではあるものの、新型コロナウイルスで最も深刻な影響を受けている二国間の航空業界や観光業界を多少なりとも支援したいとの希望もあった。
 将来のベトナム-韓国関係の展望に対する評価に関し、韓国アセアンセンターのイ・ヒョク事務局長は、二国間関係は28年にわたり特筆すべき速度で発展してきたと確認した。
 貿易(2019年の往復の貿易額は703億 USドル)、投資(2019年の韓国からのベトナムへの投資額は45億USドル)、民間交流(2019年に両国を往来した人数はのべ480万人に上る)のすべての分野で数字は上昇し続けており、この傾向はさらに続く見込みである。
 イ・ヒョク氏は、新型コロナウイルスにより人々往来は阻害されたが、これは一時的な現象であり、交流活動はすぐに発展の勢いを取り戻すだろうと述べた。
 例えば、現在の困難にもかかわらず、韓国の企業はベトナムへの投資を続けており、今年上半期の投資は14億USドルに上り、ベトナムとのビジネス・パートナーシップ関係も広げていった。
 イ・ヒョク事務局長はまた、民間交流活動にも明るい展望があると評価した。
 観光客数が日増しに増加していることに加え、現在、5万8000人以上のベトナム人学生が韓国で学んでおり、韓国の外国人学生総数の31%を占めている(中国に続き第2位)。
 一部の学生は引き続き韓国の企業で自分のキャリアを積んでいくとしており、韓国とベトナムのより緊密な経済協力関係に貢献するだろう。
 一方、ベトナム語を学んだり、ベトナムで働く機会を探したりする韓国の若者も日々増加している。多くの人々、特に若い世代が互いに交流すれば、お互いに理解しあうことも増え、より広範な協力のための前向きでより良い環境が整えられていくであろう。
 イ・ヒョク氏は、両国国民の利益に沿った二国間関係のさらなる推進のため、韓国とベトナムは新型コロナウイルス対策や経済回復でともに手を携えていく必要があると述べた。
 協力の取り組みや情報共有に向けた努力は、両国が感染症の拡大を効果的に阻止することにも役立ち、それにより、両国間の正式な経済活動や交流の早期再開につながるであろう。
 さらに、韓国とベトナムは、コロナ後の準備に向け、新たな協力分野を確認する必要がある。
 バイオテクノロジー、医療サービス、デジタル技術、オンラインサービスなどの各分野での協力拡大に向けた努力の強化は、両国が現在の危機的状況を将来に向けたパートナーシップ関係強化の機会に変えるのに役立つであろう。
 イ・ヒョク事務局長は、両国国民が固く結びつき、ともに二国間関係を育てていけば、両国は今後もより緊密で確実な関係になるとの確信を示した。

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( 翻訳者:堀春佳 )
( 記事ID:5622 )