ヤカイン州およびチン州パレッワ郡での高速インターネット再開を要求
2020年12月27日付 The Voice 紙

ヤンゴン、12月27日

ヤカイン州7郡およびチン州パレッワ郡にて高速インターネット回線を最速で再開するよう求めたと、アタン(訳者注1)調査マネージャーのコー・イエウェーピョーアウンが述べた。

「インターネット回線を再開した地域でも、形だけの2G方式でなく、使用可能な状態、十分に通信可能な状態で回線を開くことが重要である。4Gインターネット回線を開くように勧告、要求している。このようなインターネットの遮断を容易に可能にしている電気通信法の条項も、撤廃するよう求めている。インターネットの再開は、1日遅れれば、命と生活に不利益を与える。そのため、1日も遅れることなくインターネットを再開するよう要求している」と、同氏は語った。

ミャンマーにおいては、もとよりインターネットが未だ十分に整備されていない地域が存在し、そうした地域でもインターネット環境を十分に得られるよう取り組む必要がある。ヤカイン州7郡およびチン州パレッワ郡では、2019年6月21日からインターネット接続が遮断された。2020年5月2日にはヤカイン州ブーディータウン郡にて、さらに8月2日にはインターネットが遮断された全ての郡にてインターネット接続が再開したものの、再開されたのは高速インターネットではない2Gの回線のみである。

ミャンマー国内の、紛争が発生している地域と発生していない地域でのデジタル権に関する調査報告書が、12月24日に発表された。この報告書では、インターネットアクセスのある状況は武力紛争の有無によって差異があるように、紛争の激しさによっても差異があると示されている。

「インターネットの遮断の件(の改善)、また内戦をはじめとする要求をおこなう活発な活動家たち、政治運動をおこなう活発な活動家たちが、最速で釈放されるよう求めたい。それが実現した際には、デジタル権を保障できる機関や方針を定められるよう求めたい。このようなデジタル権に関する機関設立の実現のために、撤廃すべき法律を撤廃するよう、また、その後、情報を得る権利に関する法律の制定を重視して、要求をおこなっていく」と、コー・イエウェーピョーアウンは述べた。

インターネット接続が遮断されたことや情報ウェブサイトが閉鎖されたこと、情報メディアの自由な権利および自由な表現の権利に対し、人権基準に合致しない現行法を用いた取り締まりが見受けられること、インターネット接続の遮断、デジタル権を侵害されたこととそれに続くものとして言論や表現の自由、抗議活動の自由をはじめとする民主主義の基本的権利も続けて侵害されていることが調査から分かったと、アタンの報告書には示されている。

(訳者注1)アタン(Athan)とは、ミャンマーの活動家団体の一つであり、表現の自由獲得のため活動をおこなっている。

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( 翻訳者:田中千帆 )
( 記事ID:5680 )