外国派遣労働者の選抜・派遣に関する二つのシナリオを作成する
2021年01月08日付 VietnamPlus 紙
韓国へ派遣されるための韓国語のテストを受ける労働者
韓国へ派遣されるための韓国語のテストを受ける労働者

 労働・傷病兵・社会省は、新型コロナウイルス感染症が予断を許さない状況下での外国派遣労働者の選抜、派遣、管理の計画と解決策を作成する。

 2020年、労働・傷病兵・社会省は、新型コロナウイルス感染症の蔓延による悪影響のため、契約による外国派遣ベトナム人労働者の派遣目標を13万人から7万人以下とおよそ50パーセント減少させる調整した。2021年においても、労働・傷病兵・社会省は、新型コロナウイルスの予測不能な変化に対処するために、引き続き労働者の選抜と派遣に関するシナリオを作成している。

   労働者派遣の目標に到達していない

 新型コロナウイルス感染症の状況の実質的な影響が原因で、2020年の労働者の外国派遣業務の展開は、多くの困難と課題に直面した。労働・傷病兵・社会省の外国労働センター所長ハー・スアン・トゥン氏によると、多くのベトナム人労働者を受け入れる二つの市場である韓国はまだベトナム人労働者の入国を受け入れておらず、日本は入国制限を行っている。
 トゥン氏によると、海外労働センターが2020年中に展開していたプログラムの5分の3の出国目標の達成度合は低く、設定された計画には及ばなかった。実習生を日本での技能実習へ送り出すプログラム(IM Japan)の達成度は48.6%、労働者を韓国での仕事へ送り出すポログラム(EPS)はわずか7.45%、台湾のプログラムは5%であった。ドイツの看護業界におけるベトナム人労働者を実習や仕事へと送り出すプログラムの訓練結果の達成度は、これまでは各年70%から80%だったのに対し、本年はわずか56.4%であった。
 外国派遣労働者が減少しただけでなく、契約を解除された労働者の人数は増加した。契約満了を迎えた労働者の多くが、フライトがないためにまだ帰国できていない。また、各プログラムへの参加申し込みをする候補者人数は、新型コロナウイルスに対する不安心理が原因で減少した。記録によると、韓国のプログラムは、2020年3月から合意している状態にはあるものの、現在でもまだ署名は行われていない。
 ハー・スアン・トゥン氏は、新型コロナウイルス感染症の状況に対処するため、外国労働センターは状況を積極的に把握し、カウンターパートと関連機関と密に連携をとり、管理業務を展開し、労働者が問題を解決するのを支援し、生活、仕事の安定と、労働者と実習生の正当な利益を保障した、と発言した。また、帰国するEPS労働者へ対する保険金支払い実績は2019年と比べて40%近く増加した。2020年で特別だったこととして、情報技術アプリが強化され、外国で働く労働者とつながるアプリ「Colab SOS」の運用が開始されたことがある。
 「現在までで、8220人の労働者がアプリ『Colab SOS』をインストールし、使用しています。海外労働センターはアプリを通して、延べ322人の労働者に対して支援し疑問に応えました」とハー・スアン・トゥン氏は発言した。

   二つの対処シナリオを作成する

 労働・傷病兵・社会省のレー・タン・ズン次官は、同省は新型コロナウイルス対策を一斉に、徹底して実施し、同時に、政府首相の指示に従い、困難を取り除き、生産・経営活動を支援し、社会生活を安定させる方策を提案してきており、新型コロナウイルス感染症対策を行いながら経済と社会をもとの状態へ戻し発展させるという「二重目標」の達成実現に貢献した、と発言した。しかし、新型コロナウイルスの複雑な変化と世界中への拡大は、労働者の外国派遣業務に大きな影響を及ぼし、設定された目標を達成するには至らなかった。
 レー・タン・ズン次官は、今後は、方針、実施を正確かつ合理的に調整するために、労働市場の状況を把握し観測、予測するといった問題に注意を払う必要がある、と強調した。
 レー・タン・ズン次官は、外国労働センターに対し、労働・傷病兵・社会省は、新型コロナウイルス感染症が予断を許さない状況下での外国派遣労働者の選抜、派遣、管理に関する二つのシナリオを作成するよう要請した。二つのシナリオというのは、ウイルスが抑え込まれている状態とまだ抑え込まれていない状況においてのシナリオだ。二つのシナリオには、選ばれたが未だ出国できていない労働者、または契約満了を迎えたが帰国するのが難しい労働者に関する計画と解決法がある。宣伝活動は予定通りに行い、計画性を持ち、かつ向き合う対象を明確に定める必要がある。
 「選出された労働者は、待機期間中に引き続き外国語を向上させ、仕事を行う予定である国の文化の理解を深めることが出来ます。さらに、必要であればアドバイスを受けたり、国内での仕事を紹介してもらうことも出来ます。ウイルスが抑え込まれた後は世界中の先進国での外国の労働力採用のニーズが高くなります。ですから、労働力のニーズに応えるために、我々は現時点から、人材源を作る活動を行い、よく備えておかなければなりません」とレー・タン・ズン次官は発言した。

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( 翻訳者:安部生紀 )
( 記事ID:5749 )