EU の投資家、ベトナムの経営環境を信頼
2021年05月14日付 VietnamPlus 紙
バリア・ブンタウ省のタンカン・カイメップ港に寄港し、積み荷を下ろす船
バリア・ブンタウ省のタンカン・カイメップ港に寄港し、積み荷を下ろす船

EU の投資家、ベトナムの経営環境を信頼


欧州委員会は、「ベトナムはEUにとって世界で16番目に大きな貿易パートナーであり、ASEAN内では2番目に大きな貿易パートナーであり、そしてヨーロッパ圏外で3番目に大きな貿易パートナーである」と発表した。



外国投資コンサルティング会社Dezan Shira & Associatesのベトナムブリーフィング専用ページでは、5月13日、欧州連合(EU)のベトナムへの投資動向と、外国から東南アジアへの投資を誘致する上でベトナムが手ごわい相手となっている理由を分析する記事を掲載した。

記事によると、外国貿易総額が41.3憶ドルに達し、EUは現在ベトナムにとって最も大きな貿易パートナーの一つである。

欧州委員会(EC)は、「ベトナムはEUにとって、世界で16番目に大きな貿易パートナーであり、ASEAN内では2番目に大きな貿易パートナーであり、そしてヨーロッパ圏外で(アメリカと中国に次いで)3番目に大きな貿易パートナーである」と発表した。

EUからベトナムへの主要輸出品目は電気機械・機器、航空機、自動車や医薬品などのハイテク製品であり、その一方ベトナムからEUへの主要輸出品目は、電話、電子製品、履物、繊維、コーヒー、米、海産物や家具などである。

すでに発効しているベトナムEU自由貿易協定(EVFTA)は、ベトナムとEU市場間の競争力向上の一助となる。EVFTAは関税の減免や商取引関係を深める意図がある。

これはEU内の企業にとって大きなチャンスだ。協定は、5500万人ほどの労働者を含め一億人近い人口をもつ新興市場へアプローチできる大きな可能性を開いた。加えて協定は、パートナーシップ、対話、協力、東南アジア地域でより強力な関係を生み出すための機会をも提供している。

また、ベトナムEU投資保護協定(EVIPA)が批准され、その中で欧州連合とベトナムは、双方の企業にとって有利な投資環境を構築する(法的枠組み、特に知的財産についての強化を含む)こと、以前は制限されていた分野に対しEU域内企業が投資をしやすくすること等を決定した。たとえば、商業銀行の最大外資比率は30%から49%に増加した。

記事によると、これらはEUの投資家にとってベトナムをより魅力的なものにする要因であると同時に、東南アジア地域におけるベトナムの可能性と重要性の高まりを示している。

一方で、2021年第1四半期に欧州商工会議所(EuroCham)が実施したビジネス環境指数の調査によると、欧州のビジネスリーダーは依然としてベトナム経済に信頼を寄せている。 EuroChamによれば、2021年の第2四半期の業績は引き続き改善する見通しだ。

ただし、調査ではEVFTAの強みを活かすには「行政手続き」が最大の課題となっていると指摘している。

同日、韓国国際貿易協会(KITA)の国際貿易研究所は、ベトナムが東南アジアの魅力的な投資市場としてこれまでも現在も注目を集めているとの報告を発表した。 KITAによれば、韓国企業のベトナムへの輸出と投資は増加している。

2017年以降、ベトナムは中国とアメリカに次いで韓国への輸出国トップ3にランクインしている。昨年ベトナムで活動していた韓国企業数は3,324社に上り、中国の2,233社を上回った。

2019年韓国からベトナムへの直接投資は83億ドルに達し、この国の対外直接投資総額(390億ドル)の21.4%を占めた。

しかし上記の報告によれば、ベトナムの貿易規模が拡大すると、ベトナム製品の輸入規制が強化され、貿易リスクも増加するとのことだ。

コロナ禍後に、グローバル企業がベトナムに殺到すれば、熟練技術を持った人材やインフラの確保が困難になるため市場リスクが増加するということもある。

KITAの上級研究員は、これらのリスクに対応するためのネットワークを構築するため、韓国政府と企業はベトナム政府と主体的に調整を行う必要があるとした。

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( 翻訳者:沖田英恵 )
( 記事ID:5985 )