1名の女性看護師が尋問所で死亡したと、CDM参加の医師らが発言
2022年11月16日付 その他-ミャンマーナウ紙 紙
ドー・ポータンダーアウンを含めた逮捕者についての軍評議会の発表
ドー・ポータンダーアウンを含めた逮捕者についての軍評議会の発表

 先月、軍評議会は、ザガイン管区内で押収した医療物資がPDF(国民防衛部隊)を援助する目的だと疑いをかけ、少なくとも30名のマンダレーの医療従事者を逮捕した。

ミャットゥエ 2022年11月16日

 CDM(市民不服従運動)参加の医師の関係者によれば、PDFに医療物資を援助した疑いで逮捕されたマンダレー市の女性看護師1名が、軍評議会の尋問所で死亡したという。

 CDM参加のマンダレー中央産婦人科病院の女性看護師ドー・ポータンダーアウンが、今月14日夜に亡くなったという知らせを受けたことを、CDM参加医師の1人であるソートゥーヤゾー医師が、本紙に語った。

 ソートゥーヤゾー医師は、「3つくらいの情報筋から聞いている。看護師1名が戦死(翻訳者注:軍評議会との闘いの中で亡くなったと捉え、戦死という表現を使用している)したということは、昨夜(11月14日)から知らせを受けていた。今朝(11月15日)になるとマ・ポー(翻訳者注:マ・ポーは前段落のドー・ポータンダーアウンのこと。マ、ドーともに女性に対する敬称)という名前と共に情報がでてきた」と、昨日(11月15日)話した。

 軍評議会は、10月末にザガイン管区パレー・ガンゴー交差点において、トラックの積荷から医療物資を発見し、それがPDFを援助する目的だと疑いをかけ、マンダレー市の医師や医療従事者の多くを逮捕した。

 マンダレー中央産婦人科病院のドー・ポータンダーアウンのほか、マンダレー医科大学の外科講師ミンゾーウー医師、マンダレー総合病院の女性看護師マ・ジンマーウィン、マンダレー300床研修病院のチータンダーピュー医師と女性看護師ドー・ユンナンダートゥンらが10月29日に逮捕され、さらに2日後には医師9名が逮捕された。

 今月2日の軍評議会の発表によれば、医師や医療従事者と共に医療物資を運搬していた運転手を含め、アウンミェーターザン区シュエミッター長距離バス・トラックターミナルの事務員ウー・ニーニーフライン、責任者ウー・ソーウィントゥンらも、逮捕したという。

 そのほか、軍評議会はマンダレー市の医療従事者16名をさらに逮捕した。

 ソートゥーヤゾー医師によれば、逮捕されたのは、医療従事者8名、産婦人科専門医2名、外科専門医1名、 外科専門医1名、耳鼻咽喉科専門医1名、CDM参加の看護師3名、医学生2年生が1名であるという。

 「定年退職をしたくない1人の将校(訳者注:軍評議会トップ・国軍司令官ミンアウンフラインを指す。将校は本来の肩書ではなく、蔑んで意図的に使ったと思われる)のせいで、我々の国全体が苦難に陥っている。看護師が自分の仕事をしたという理由で処刑されてしまうのは、この国だけだ」と彼は語った。軍評議会は、あとから逮捕した16名に関する情報を未だ発表していない。

 尋問所で女性看護師ドー・ポータンダーアウンが死亡したとの情報が入ったのは、逮捕された医師や医療従事者に関する現状が明らかになる前であった。

 マンダレーの著名医の1人であるヘインゾーニョー医師は、「マ・ポータンダーアウン以外にもう1名、尋問所で戦死したと聞いている。外科専門医のミンゾーウーも殴打され、血を吐いたという情報がある」と、SNSに投稿している。

 「武器は持っていない、PDFではない。人々を治療するだけだ。軍に逆らうから、軍は医療関係者を完全に憎んでやりたいようにやっているのだ」と彼は語った。

 女性看護師ドー・ポータンダーアウンの家族とは連絡が取れていないため、彼女が死亡したという情報に関して、別個に確認することはできない。

 軍評議会は今年3月、CDM参加の専門医14名の医師免許の剥奪や、CDM参加の医師を受け入れた病院の運営資格を剥奪すると公表したところ、マンダレーでは職を失った医師が何百人もいると言われている。

 国民統一政府(NUG)保健省の先月の発表によれば、軍評議会は全国の医療従事者を逮捕・抑圧しており、クーデター以降、医療従事者58名が死亡し、700人以上が逮捕され、病院や診療所50か所以上と救急車40台以上が攻撃・破壊されたという。

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( 翻訳者:NY )
( 記事ID:6549 )