シットウェ市にいるイスラム教徒のオートバイを標的にして免許の取り調べを行い軍評議会傘下の一部の交通警官が逮捕・現金催促を行っているという
2022年11月25日付 その他 - ミャンマーピースモニター 紙

2022年11月25日

現地に住むイスラム教徒は本紙に対して、ラカイン州シットウェの交通警官の一部がシットウェ市内やブメー、テージャウンの一帯で、オートバイや三輪タクシーで移動するイスラム教徒を主に対象にし、運転免許証をチェックして逮捕したり金銭の要求をしたりしていると話した。

このように逮捕し、金銭の要求をしたりすることは以前から行われており、今年、状況がより悪化してきているため、オートバイ、三輪タクシーを使って仕事をしているその日暮らしの人々は、今のように経済が困窮している時期に、特に困難に陥っていると地元民は述べた。

ブメー村出身でイスラム教徒のある青年は、交通警官はシットウェ市の交通警官の検問所がある場所だけでなく、イスラム教徒がオートバイで行き来しがちな通路でも待ち構えて、逮捕し、その後お金を要求すると話した。

その若者は「以前よりも、現在は逮捕数が非常に多い。行き来が十分にできないほどにだ。検問所でも逮捕する。検問がない場所だとしても待ちぶせて逮捕する。イスラム教徒の姿を見ると逮捕してお金を要求するのだ」と話す。

交通警官は、免許を持たない人であれば誰かを問わずすべての人を逮捕しているというが、主にムスリムでオートバイに乗っている人のみをねらって取り調べ、お金を巻き上げているという。

続けて「彼らが言うには、運転免許証を持っていない人全員を逮捕するそうだ。しかし、実際には逮捕しない。他の民族よりも僕たちイスラム教徒を逮捕する。お金も要求する。このようにやるのだ。ラカイン人の僕の友達が運転するオートバイの後ろに僕たちイスラム教徒二人が座っていても逮捕しなかった。つい最近には、車両登録のない車やオートバイを捕まえた時は全員を逮捕したが、僕たちのことは常に逮捕して金を巻き上げるのだ」と話した。

そのように逮捕されると、交通警察署へ行き、問題を解決するためには約10万チャットの費用がかかり得るので、その交通警官が要求する5万チャットを逮捕のたびに支払わなければならないのだと言う。

「交通警察署へ行くと10万チャット払うことになる。交通警官の要求に従えば5万チャットくらいでことが運ぶし、逮捕された検問所から車両も同時に持ち帰ることができる。交通警官に5万チャットで交渉したので、すぐに釈放してくれた」とイスラム教徒の青年はその時に経験したことを語った。

イスラム教徒の村人たちは、先述のように逮捕されると金銭を要求されるので、運転免許申請のために、関係する村落管理委員長を通じて書類を送ったが、申請した運転免許を通常の発行期間内に受け取れていないと話している。

シットウェ市では11月に車両登録のないオートバイ、三輪タクシー、自動車に対する取締を行い、ラカイン州道路輸送管理局は車両登録のないオートバイに対して、11月末までに登録の申請ができると発表していた。

この他に、交通警官がシットウェ市内で行き来するイスラム教徒を無免許運転で逮捕している際に無礼な罵倒を行っていて、一部は暴力も含まれたと地元のイスラム教徒が話した。
逮捕し金銭を要求する際も、3万チャットから5万チャットまで払わなければならず、前述の罰金は、バイクタクシーを運転している貧しい人々にとっても困ることであると、地元の人々は語る。

匿名のイスラム教徒住民は、交通警官が無免許運転を取り締まっている中、自分たちと同じ様に無免許で行き来しているほかの民族の人々は逮捕されず、自分たちの民族と宗教を差別されているように感じ、政府の権力を濫用しているに等しいと批判した。

「法律は全ての人々のためのものであり、一方的な逮捕や、お金を巻き上げる行為は卑劣で不正な対応である。私たちはブメー村でさえも移動許可がないのかとお聞きしたい。今はブメー村とテージャウン村の間を行き来することさえできない。(こうした行為を許している)上の立場の方々のことも処分し、(こうした行為を)防いでほしい」と話した。

ミンガン地区でオートバイに乗っているあるラカイン人青年に連絡を取り、この問題について尋ねると、「オートバイの免許を持たなければ、あるいはヘルメットをかぶっていなければ、イスラム教徒だからという訳ではない。イスラム教徒でなくともすべて捕まる。シットウェ市内でも逮捕している。ラカイン人も逮捕された。そして警官はお金を要求する。頻繁に消防署分岐点や空港の入り口で検問をしている。免許を持っていなかったら、いつも全員にお金を求める。支払う金額が少ないか多いかの違いしかないだろう。ブメー側になるとイスラム教徒が多いので、彼らだけ別の検問をしていると思っているのだ。お金を要求していると(だけ)考えてください。こちら側では、ラカイン人でも支払っている」と話した。

イスラム教徒でバイクに乗る人も、運転免許証を申請するべきであり、関連する政府関係者としても、民族・宗教を問わず免許申請者に早く対応するべきだと先の青年は話す。

地元住民によると、シットウェ市ではオートバイの免許を持たない人やヘルメットをかぶらない人が、シットウェの腐敗した汚職交通警官の一部によって日常的に逮捕され金銭を要求されているようだ。

カインルーフラ(ヨーマ・ミィエ)

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:KS, KF, YA, YS, YO )
( 記事ID:6601 )